連続ツイート2318回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


落語の主要な登場人物といえば、くまさん、はっつあん、ご隠居、それに与太郎で、なぜか家来は三太夫だけれども、このうち、主演は誰かと言えばやはり与太郎だろう。ちょっと抜けている与太郎が主人公だという点に、落語の深さがある。


落語は、人の「生産性」などという野暮なことは言わない。それを言うなら、落語の登場人物はみな生産性がないのであって、どちらかというと一生懸命働くというよりは、『あくび指南』ように暇つぶしをしている。


そんな中で、与太郎がいたときに、町内のみなさんがなんとかしてあげようといろいろ助けてあげるところが落語の素晴らしさである。結局与太郎は失敗しちゃうけれども、その失敗もあたたかく見守って笑いにしてしまうところがうるわしい。


与太郎にできることはかぎられているから、わかりやすく手をとり足をとり教えてあげるんだけど、「こうこうとうこうこうとう」と言いながら水戸藩の屋敷の前を通って怒られて、頭どこ叩かれたと聞かれて「こうこうとうこうこうとう」となっちゃうんだから、与太郎は仕方がない。


道具屋を始めてみても、「どうぐやおつきさまみてはねる」とかくだらないことを言って、そののこぎりは火事場から掘ってきたやつだなどと正直言って、結局与太郎は失敗してしまう。だけど、その失敗する姿がまたひたむきでかわいらしく、笑いになる。


落語は、与太郎のようなちょっと足りない、「生産性」のない人がいたときに、まわりの人がどのように支えてどのようにがんばって、でも失敗しちゃうか、失敗してもだいじょうぶ、というパターン学習のきっかけになる。だから、落語をたくさん知っている人は心がやさしくなる。


以上、連続ツイート2318回「落語をたくさん知っている人は心がやさしくなる」をテーマに6つのツイートをお届けしました。

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