連続ツイート2290回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は、感想です。


香港のことだけれども、ほんとうに大変なことだと思う。一国二制度だと思っていたら、徐々に本土の影響力が強まってきていて、自由が失われつつあるようだ。普通に考えて、香港の自由と、本土の不自由のどちらかと言ったら、前者だし、これからの変化のベクトルは後者が前者に近づくことで逆ではない。


フランシス・フクヤマが冷戦終結時に『歴史の終わり』という論文を書いて、その時点では自由主義経済と西洋のリベラリズムが勝ったと断じたけれども、当時はそれなりの説得力があったこの構図が今は揺らいで「冷戦2.0」とも呼ばれる状況になってきている。


国家の方向はこうあるべきだという「評価関数」に基づいて、人々のふるまいを制御しようというアプローチが、最新のAIやICT技術と結びついたときに、「デジタルレーニニズム」になるわけだが、本土のそのような動きが、香港に押し寄せてきている。そしてそれは香港だけの問題ではない。


デジタルレーニニズムのもとでは、国家が定めた評価関数から外れた人の振る舞いは原点されて、そのような人は列車のチケットさえ買えないというような不利益を得るわけだが、それが『1984』のようなフィクションの世界ではなく、現実に起こり始めている。


ソ連のような社会主義とアメリカのような自由主義経済は、一時期前者が成長率で上回って、スプートニク・ショックもあったが、結局前者のような計画経済はイノベーションに欠けて行き詰まり、冷戦終結に至った。この時点では自由主義経済の優越が決定したと思われた。


ところが、中国本土で今進んでいるデジタル・レーニニズムは、一見、国家の独裁とAI、ICTの相性が良く、成長率もなかなか落ちない。むしろ、自由主義経済の国よりも効率が良くて、「先」に行ってしまっているような側面もある。


自由主義経済と、中国のデジタルレーニニズムの競争、対立の行く末は予断を許さない。トランプやジョンソンなどの登場により、自由主義経済自体が変質する兆しもある。そんな中、香港で起こっていることは、世界全体にとっての関心事だと思う。


人間は、これからも、個性を尊重された、自由な存在であり続けるのか。それとも、何らかの評価関数の下で、行動や思考さえもコントロールされていくのか。香港の人々のたたかいはそこにかかわるからこそ、もっと注目されるべきだし、関心を持たれるべきである。

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以上、連続ツイート2290回「自由主義経済と、デジタルレーニニズムと、香港の行く末」をテーマに8つのツイートをお届けしました。