中心を外さずに。 第31回

 英語をやるのは、英語という言語がすぐれているからではなくて、英語でしか流通していない情報があるからだ。また、英語のコミュニケーションをしないと入れない文脈に入れるからだ。

 英文和訳、和文英訳、大学入試、英語の検定試験などにこだわることは、以上のような英語の本質的ベネフィットから遠ざかることになる。それは、日本国内で築き上げられたドメスティックな文脈にすぎないからだ。

 日本人にとって、英語がほんとうに個人としても国としても効用が高いものになるためには、英語の試験を廃止し、入試からもなくすのがいちばんいいとすら思っている。

 ゲームやアニメを見ればわかるけど、人間はほんとうに面白いと思ったら、試験とか点数なんかなくても夢中になる。ゲームの試験やアニメの試験はなくても、アニオタは、「この声優さんの所属事務所にいる声優Aがこのアニメで初めて喋った英語のせりふは?」みたいなことを普通に知っている。

 英語も、そのような情熱の対象にこそすべきで、そのような人だけが遠くにいける。



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