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逆ザビエル
脳なんでも相談室。私はゲームに熱中している大人を毛嫌いしてしまいます。
第482回
coccomarieさん
茂木先生こんばんは。
20代後半の女性です。
私はゲームに熱中している大人を毛嫌いしてしまいます。
同居の弟が家族のいるリビングで何時間も無言でゲーム機に触れている姿や、電車の中で携帯のゲームの世界に入り込んでいる方を見ると必要以上に目を逸らしたくなってしまいます。
どうしてなのか検討してみたところ、ゲームをしている人が小さな画面に集中している間は、周りの環境にほとんど配慮できなくなっているように感じてしまっているから、ということに思い至りました。
ゲームに集中する人が目の前に立っているお年寄りに気付かないという光景も目にしたことがありますし、弟もゲームをしている間はコミュニケーションを破棄しているように感じます。
かくいう私も10歳頃までは小型ゲームが大好きで熱中していたこともあります。
ゲーム自体が嫌いというわけではないのですが、どうしても肯定できず、大人のそういった姿を見るたびについつい考えてなんだか疲れてしまいます。
どうすれば気にならなくなるでしょうか。
ご回答。
人間というものは、暇だと何か暇つぶしをしたくなるもので、ゲームは、ドーパミンを中心とする報酬系が適度に活性化する暇つぶしなので、ついやりたくなるのは人の性質として仕方がないものと思います。
ゲームで神経回路網の学習が進むという事実もあります。
一方で、ゲーム自体に、世の中に直接便益をもたらす効用があるわけではありません。
だから、coccomarieさんの、「周りの環境にほとんど配慮できなくなっているように感じてしまっているから」という直観はその限りでは正しいです。
「遊び」というのは、時間や空間が区切られて初めて成立するわけです。
ぼく自身は、かつてはゲームをやることもありましたが、最近はほとんどやりません。
端的に言って暇がない、というか、やらなくてはならないto do list(それはとても楽しいto do listです)が何年分もスタックしているので、ゲームをしている暇がない、というのが正直なところです。
ゲームをやるのも、やらないのも人の自由だと思います。
ただ、人生のto do listをいつも振り返るのは、誰にとっても素敵な作業だと思います。
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