月別アーカイブ / 2017年08月

黒澤明監督は、ふつうの映画監督ならば一生に一度しか撮れないような場面を何度でも撮れるひとだった。

『生きる』では、雪の中のブランコのシーンがあまりにも有名だ。

「いのちみじかし」を歌うこのシーンは、回想の中にあるので、前後がオブラートのようにくっついているのだけれども、私たちは記憶の中でブランコのシーンだけを純粋に取り出してそこだけを繰り返したくなる。

一方、主人公がうさぎをつかんで生きる目的を見出すシーンは、前後も含めて完璧で、何度見てもほれぼれする。

向かいの部屋で女子学生たちが誕生パーティーをやっていて、うさぎをつかんだ志村喬が階段を降りて、そこに主役の女子学生が上がってきていっせいに「ハッピーバースデー」をうたうんだけど、それが志村喬の背中に向けてのはなむけの歌のようにきこえる、あの流れは何度みてもすごい。

そして、ひさしぶりに役所に出勤した志村喬の表情が一変して、視察に行くその後ろから時報のサイレンがなるのもすごい。

この映画で、うさぎは生命の象徴である。

(クオリア日記)


うさぎ.png



仕事のランチに入った店が、山形の店で、食材とかに山形の牛さんとかをつかっていた。

それで、スタッフさんが、なんとなく山形っぽいな、と思って、ずっとそんな感じで見ていた。

ところが、他のスタッフさんを見たら、名札に、「東京都出身」とか書いてある。

それぞれ違う出身で、ひとりようやく山形出身の方がいらした。

それで、最初の、このひとは山形だ、と思った人が気になって、名札をそれとなく見たら、実は出身地の名札がそもそもなかった。

それで、このひとは山形っぽいな、と思ったその気持が宙ぶらりんになって、ほんとうにそう思ったのかどうか、自分でもわからなくなってしまった。

(クオリア日記)


greenmountain

まいぽんさん

人生に迷っています。
24歳保育士です。
大学時代の恩師の「仕事を辞めるのならせめて3年は続けなさい」という言葉の通り、3年は頑張ったので保育士辞めたいと思っています。本当に辞めていいのか、まだまだ不安な気持ちもあります。
辞める理由は保育士向いてないと思ったからです。慣れれば出来るようになると信じながら3年間頑張ってきたのですがやっぱりダメでした。
次に何をするのか。田舎に戻るかこのまま都会にいるのかもまだ迷っています。

自分の人生これからどうなるのか不安で仕方なく、夜もあまり眠れません。
どのように生きればいいのか、茂木先生にお伺いしたいです。

ご回答。

恩師の先生の「3年」というのは一つの目安だと思います。
その数字に、絶対的な意味があるわけではありません。
ただ、それを目標やはげみにしてまいぽんさんは働いてきたのですし、
その間がんばったのですから、人生の句読点を迎えているのでしょう。

このような時、いちばん理想的なのは、ある程度長い休暇、「ギャップ」をつくることです。
辞めるか辞めないかを最終的に決めるために、仕事から少し離れることは可能でしょうか?

3日くらいでも、それが無理ならば1日でも、とにかく仕事から離れて、ゆったりとする時間を持つと、自分のことを客観的に見つめる「メタ認知」ができると思います。

辞めるのかどうか、次の仕事はどうするか、田舎に帰るのかどうか、そこを含めて、自分の心を落ち着けて、決断するためには、そのような心の余裕が必要です。

そして、どのようなかたちでも、決断なさったら、あとはいろいろな苦労やたいへんなことがあるでしょうが、自分が決めたことですから、またがんばれると思います。

恩師の先生に会いに行ってみるのも、一つのきっかけになるかもしれません。

nounandemo

 
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