えいみさん
 
21歳、学生です。

今日で東日本大震災から5年ですが、Twitterのトレンドに「偽善者」という言葉がありました。亡くなった方のご冥福や被災地の復興を願うツイートを見つけては「あいつは偽善者だ」とか「本当に思ってることは軽々しくツイートしないもんだ」と言っている人が多いようでとても悲しいです。Twitterという誰でも何でも投稿出来るような場で、相手がどんな気持ちでどんな表情でそのツイートをしたかなんて本人にしかわからないのに言葉だけ見て批判するのはおかしいと思いますし、もしその人が本当に偽善で言っているとしても、今でも復興には程遠い現状で頑張っている人達に何の言葉もかけずにスルーしておく方が好ましいと思う人の方がよほどたちが悪いと思います。こういうことを言ったらまた「出たー偽善者をかばう偽善者!」などと言われそうですが、茂木先生はどう思われますか?

ご回答。
ああ、そうだったのですね。 
トレンド欄にその言葉があるのは見たのですが、イギリスにいたので、よくわからないままに通り過ぎてしまいました。


震災から5年、思いを率直に表現することは、大切なことだと思います。
あれだけの大災害があったわけですから、思い出し、後世に伝えていくことは、とても価値のあることだと思います。

ただ、そのような気持ちは、ある程度、自分の心に余裕がないと無理なように思います。
他者のことを思いやるためには、まずは、自分がある程度バランスよく成立していなければなりません。

「偽善者」ツイートをなさっている方々は、心に余裕がないのではないでしょうか。
私には、「偽善者」ツイートが、「私はここにいて、苦しい。助けてくれ」という叫びのようにも見えます。

nounandemo