中心を外さずに。第80回。

 統計的な有意差というのは、振ることのできるパラメータがある程度少ないときに言えるわけであって、たとえば新薬Aを使った群と使わなかった群というのがそうだ。
 
 しかし、実際には現実は多数のパラメータからなっているわけで、その「合わせ技」で生まれるものは、統計的有意性などでない。

 統計信者はそういうものをanecdotal evidenceと言ってばかにするが、本当にバカなのは本人たちだ。

 「天才」というのは常にanecdotal なのであって、二度と繰り返さない。

 モーツアルトにしても、アインシュタインにしても、時代や状況が違っていたら、あのようなことにはならなかったろう。

 だから、天才をつくる統計的に有意な教育環境、みたいな発想自体がナンセンスである。


中心を外さずにcloseup.png

 好きなひと以外にはどうでもいいと想うんだけど、ウラギンシジミという蝶がいる。
 裏が銀色で、飛んでいるとちらちら光る。 
 飛び方は力強く、遠くからでも目立つ。
 こいつが飛び始めると、秋が来たなあ、と子どもの頃から思っていた。

 そして、冬は成虫で越冬する。

 先日、このウラギンシジミが生け垣のところにとまっているのを見つけてラッキーだと思った。

 飛んでいるときは目立つけど、とまっているのを見つけるのは難しい。

 ああやって、寒い日は休んでいて、暖かくなるとまたチラチラ飛ぶ。
 
 全体的に決然としていて素敵な蝶である。
 人生には、ウラギンシジミを知る人生と知らない人生があるのだ。

(クオリア日記)


ウラギンシジミ.png

第473回

らっとるさん

茂木先生はじめまして。
20代の教員をしているものです。
私は教員になってから
匿名で自分のブログを作り、
そこに自分の授業例を載せたり、
今の教育現場でうまくいってないことや
その改善案を載せたりしていました。

子ども個人のことは書かず、
「子どもとはこうかかわりたいな」
「こういう授業だとうまくいったな」
「仕事をしててこんなところが困る」
などの自分の考えを書いていました。

この間コメントがきて、
「公務員が匿名でこんなこと書いてて、内容に責任とれるのか。無責任だ。世界に発信しないで、学校のお便りに載せていればいいことだ。」「あと黒板の例見ましたけど、字が下手くそ。本当に先生ですか?」というコメントがありました。

ブログを始めて一年ですが
このようなコメントをもらったことが始めてで
正直ショックでした。
私がブログを匿名で書くことはいけないことでしょうか。また不快にさせてしまっている場合、どんな風にコメントを返せばいいのでしょうか。

脳とはあまり関係がないですが。
お答えいただければ幸いです。

ご回答。

まず、先生としての情熱的な取り組み、そしてブログ、すばらしいと思います。

子どもたちのプライバシーに配慮されて書いているわけですから、なんの問題もないと思います。

さて、そのようなコメントですが、残念ながら、ネットで活動されている方には「もれなく」ついてくる事象のようです。

らっとるさんさん個人に特定の資質があったから来たというよりは、どんな方でも、そのようにして絡んでくる人が出てきます。

そのような方々は、とにかく他人を揶揄したり、自分が有意に立ちたい、という感情があって、その感情をもとに文字列を生成する性質を持っています。

事故のようなものだと思って、諦めるしかありません。

なお、そのような方に対しては、一切反応しない方が良いこということが経験上知られています。

英語圏ではそのような人を「トロール」(troll)といいますが、「トロールに餌をやるな」(don't feed the trolls)という表現があるくらいです。

反応すると、読んでもらっている、相手にしてもらっているとよころんでしまうからです。


「don't feed the trolls」で画像検索すると、いろいろ出てくるので楽しまれてください(笑)。

無視するのが一番です。
忘れることです!

そして、これからも有意義な活動、続けてくださいね!


nounandemo
 
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