一度は幕を閉じた世界
だけど、
始の手によってもう一度幕が開いた




始に駆け寄る黒兎の子達


僕の周りに駆け寄ってくる白兎の子達

「隼さん!!」
「隼!!!!」

う~ん、やっぱり陽は来てくれないか…
そんな天邪鬼な陽も可愛いよ☆

…っと、目があってしまったねぇ

「おい、魔王様~、今すっごい失礼なこと考えてただろ。」

「さぁ、なんのことかなぁ~」

「はぐらかしても分かってんぞ。」

「さっすが、僕のお付きの護衛官♪」

「あっさり認めやがったな!!」

「あはは……。相変わらずだね、陽も隼さんも。」

今にも飛びかかってきそうな陽を
夜がまぁまぁと宥める


「隼……?体調はどう……?どこも痛くない……?怪我してない……?」

涙が心配そうな表情で
僕の顔を覗きこんできた

「うん、この通り。元気だよ。心配かけてごめんね。」

僕がそう言うなり
涙の表情がぱぁっと明るくなった

「よかった……」

「やっぱり隼さんがいないと淋しいですからね」

涙の肩を抱きながら笑顔でそう言ってくれる郁

「ふふっ、ありがと、いっくん♪」


「ったく、主役は遅れて登場って……よく言ったもんだな」

海が困ったような笑顔でそう言った。

「ほんとだよねぇ…僕のためにある言葉なのかな?☆」

「相変わらずだな(笑)」

 「それはどうも♪」

 「いやいやいや!!!褒めてないからな!」


この何気ない瞬間が、やりとりが、
僕は一人じゃないと教えてくれる。

やっぱり、みんなが、この世界が、
僕は大好きだ。



それに……

 「戻って嫌な顔されなくてよかったな?」

始が僕の側にいる……
決して交わることはなかった世界、
反対の世界にいた彼、黒の王様。

 「始はいじわるだなぁ~そんなはずがないでしょう??」

 「さぁ、どうだかな。」

いたずらっぽい笑みを浮かべて僕を見る。


 「きっと……笑顔溢れる素敵な世界になる
   ねぇ、始?」

 「“なる”じゃなくて“する”だろ??隼?」

 「ふふっ、そうだね。僕たちの手で作り上げなきゃね。」


再び幕が上がり、
僕は生きていく

みんなが、始がいるこの世界で

ツキステ5幕RabbitsKingdom黒兎王国ver,ネタバレあり創作,自己満!(笑)
台詞の順番が異なる場合が有るかもしれません。台詞うろ覚え。Dia様不在

「駆……っ!恋……っ!新……っ!葵……っ!春……っ…!」

始の悲痛な叫びが聞こえる


始が大切にしていた黒兎の子達が、
僕が愛した白兎の子達が、
僕が愛した優しく愛しい世界が、
崩れていくイメージ

全部僕のせいだ
ただの傍観者でいられなくなった僕は
海に王という役割を与え、
同様に他の皆にもそれぞれに役割を与え、自分の居場所を見つけてしまった

全部僕のせいだ
こんなはずじゃなかった

「ごめんなさい……ごめんなさい……」

まさか、こんな終わりが来るなんて

「隼……隼…っっ!!!」

始の声が聞こえる
遠くで
近くにいたはずなのに
ようやく会えたのに

「ごめんなさい……ごめんなさい……」

「隼……!隼…っ……!聞こえてるか?!」

「始……?始……全部、全部僕のせいなんだ……。でも……大丈夫。僕が死ねば全部終わる……。僕は、白兎の子達に会ってから自分に呪いをかけたんだ。」

「呪い……?」

「僕の首に手を当てて、力を込めるんだ……。そうすれば僕の首は落ちて僕は死ぬ……。」

始の手を僕の首もとへ導く……

「や、やめろ……っ!離せ……っ!!」

そう……だよね
始にやらせるなんて間違ってた

「始が嫌なら……僕が自分で……」

自分の首もとに両手を伸ばしたときだった

頬に痛みが走った
始が僕の頬を叩いた

「隼……昔は違ったかもしれない。だが、お前は今、生きているんだろう?!?!だったら死ぬなんて簡単に言うな!!!!最後まで生きろ!!!!」

「始……」

始の言葉で我に返った
僕は何をしてるんだろう……

みんなと同じ時間を共有してみたかった
みんなと生きたかった
そして
白兎の子達に出会って
僕は……
僕は自分の居場所を見つけた
いや……
愛しい愛しい白兎の子達が
僕の居場所をくれたんだ
あんなに渇望していたものを
ようやく手にできた
僕は孤独じゃない
昔の僕とは違う


「始……ごめん。僕が間違ってた。皆が待ってるよね……。みんなの元に…戻ろう。」

「あぁ……。行くぞ、隼。」


「あ~痛かった☆」

「わ……悪かった……。」

「ありがとう、始。」

↑このページのトップへ