企画展の為、タイに半月くらい滞在中。

タイ、タイ料理はとても美味しいけどそれ以外のものは不味くはないけど美味しくない。私はカフェとか喫茶店が好きなので環境の変化で不安定な情緒を落ちつける為にタイ版タリーズ(スタバじゃなくてドトールでもなくてちょうどタリーズ)みたいな店でカプチーノを飲んだんだけどこんなにキメとコクのないエスプレッソ初めて。最低限エスプレッソとしての体裁を保てるかどうかギリギリの塩梅の曖昧なエスプレッソ。焙煎したコーヒー豆がもたらす精神の高揚とか神がおりてくるっぽい感覚が全然ないのでカニ食べたくてカニカマ食べてるみたい。タイ料理はあんなに多様な香辛料を使って複雑でアンバランス、なのに調和のとれた奇跡的かつ他に類を見ない宇宙からのオーパーツみたいな味覚超訳味(脳の構造によっては受け取れない人もいる)なのに、そうじゃない食べものっていうか味覚に対する意識の途切れ方が常軌を逸している。えっ、これ気絶してない?死んでない?と思う。(日本のデパ地下とかにあるような食べものが美味しすぎる、というか自意識過剰すぎるせいもあると思うけど)展示をする会場の「JAM FAXTORY」っていうところに併設されたブックカフェでライブラリーワッフルっていうちょっと意味わかんないくらいオシャレな形状の名物っぽいワッフル(80バーツ=320円くらい)を食べたんだけど↓



こんなに形状に強すぎるくらい自意識が現れているのに(ネーミングにも)味がびっくりするくらい雑っていうか多分雑ですらなくてイメージソースがないという感じ。本物の猫を見たことない人が猫の絵を描いたみたいな…とりあえず甘いんだけど自分でもどうして甘いのかよく分かってないみたいな…田舎で曖昧な東京のイメージに基づいて間違ったオシャレをしてしまった中学生のような根拠なき味わいであってムムッとせずにはいられない。奇妙なことに食感に対する意識はきちんとそれなりに研ぎ澄まされているので、外側がカリッとしつつ内側がトロふわ、中心だけ仄かに生の食感を想起される具合など割と同志社大学くらいのエリート感があるっていうアンバランス加減なのであった。うーん。タイの食べ物はタイ料理以外全般的にこういう感じ。タイ料理っていうものがあまりに高度な味覚処理をしていて殆どテレパシーの域に達しているせいで、タイの人は味覚に対して案外フツーのことができなくなっているのかもしれないな。なんでもないような汁そばが食べたくなった。

どうでもいいけどライブラリーワッフルの形状は名古屋駅前にやたらとスペースを取って建立しているオブジェ(タイトル「飛翔」)に酷似している。