月別アーカイブ / 2013年02月


ウルトラかわいいいコーナー

「黄色=かわいい」

という思念は完全にピカチュウに植え付けられたものだと思う。

ポケモン直撃世代だから

当時ポケモンに空襲されて、みんなの小学五年生が焼け野原になった。
まっさらな焼け野原にマサラタウンがあって、
10歳のみんなとポケモン取り扱い許可書を手に入れて旅に出た。

振り向くとピカチュウがいる。

夕焼けはモンスターボールだった。
空き地にはコラッタとポッポがいて、大気のどこかにミュウが溶けていた。
コラッタも、ポッポも、ピカチュウもいなくなってたけど、
空気に溶けていたミュウには今でも会える気がする。
ミュウはゲームボーイの中でもいないのにいたから。

ランドセルの隙間に忍ばせたゲームボーイから、
音割れした8ビットのビープ音が、
4階調のドットのかけらが、せかいじゅうにこぼれていた。

あえる。

吉祥寺のアジア料理屋で友達と昼ご飯を食べた。

雪がちらついていて空、灰色だし
店内でフォーをすすりながら縮こまっていたら、
外のテラス席にビニールをかけて風が入らないようにしたスペースみたいなところに
カラフルでお洒落なエプロンを着た女性が集っていた。
多分、アジア料理の教室みたいな感じのをやっていたのだと思う。

8~10人や程。皆、淀み、表情に色がない。

そうでしょう。

風がバタバタビニールに吹き付け、空気は冷たく、景色は一様にグレイッシュであり、
楽しいクッキングとかいう感じの風情はどこにも見当たらぬ。

その場に参加者として居合わせて、

「今日はもういいじゃないですか。もう。やめよう。中でカフェオレでも飲んで温まりませんか」

と言いたい。と思った。


フォーをすすりながら、端で立ち尽くす女性の顔をまじまじと見る。
なにか空中の一点を見つめているような、それでいてどこに定まっているというわけでもない焦点。
横一文字の唇。彩りのない頬。バンダナのペイズリー。
一様に乾いたせんべいの様な顔をしている。

分かる。引き返せない気持ちも。非常によく分かりますよー

料理教室を企画した人間がいて、
予定を空けて、お洒落なエプロンを用意して、食材も出て

せっかくだから進行せざるを得ないし、楽しいということにしなければ磁場が狂う。
気分でありませんのでじゃあやめるとなれば、なんでもありの混沌の世界になってしまう。そういった混沌を退ける為に我慢という名のつっかい棒で各々世界を支えていらっしゃるのである。大人ですなあ。

ビザをとりにいったときの話

ビザを取得できる場所はインドの大使館ではなくて
茗荷谷(みょうがや)駅からすこし汗が滲んでくるくらい歩いた場所にある地味な建物だった
(でもインドの国旗が生温い風でなんとなく下着みたいにゆれててすぐにわかった)
ほんとはもっと早く申請したかったのだが、一緒に行く友達がなかなか自分の分の書類を送ってくれず
超ぎりぎりになった(信じられないことに、受け取れるのが出国前日の夕方)

中に入ったら10時くらいだから少しは混んでるかと思ったら、
若い人とおじさんがいるだけでがらがらだった

隅の機械で29って書いてある紙を貰い座っていたら、
窓口の東南アジア系の青山テルマっぽいおばさんが、
29の紙の出力から間髪置かずに「にじゅっきゅばーん」と(左手を口の横に当てている)呼んだ

私と友達の分の紙とパスポートを出したら、テルマがちょっと眉毛と唇を盛り上げるから、なんだろう思ったら
「あなた すぐ ビザ出る、キョウト 4日かかります」
とか言う

友達の現住所が京都である為に、東京に住んでる私より余分に時間がかかるらしいのだ

「25日に出国予定なのでできれば早く欲しいんですけどなんとかなりませんか?」

と聞くと、

「東京に住んでいればなんとかなる」という旨のことを言うので、

少し待っててくださいと伝えて友達に電話して

「東京に親戚とか住んでない?知り合いでもいいけど」

と聞いたら

「そんなことよりあと2分でバイトがはじまる」と言われ、電話は切れた

テルマのところに戻ったら、テルマはまだ唇と眉毛を盛り上げていた(気にしてくれてる感じ)

もうしょうがないから同居していることにしようと思い、
「友達は今私の家にステイしていて私の家が住所みたいなものだから書き換えます」

と言ったら、テルマはなんとなく「オーケー」みたいなことを言ってくれた
住所っぽいものが書いてあるところ(全部英語だから分かりづらかった)に斜線を引いて書き直したら
テルマが「ソコチガーウ」って言って笑いながら修正ペンで書き直すところの文章を消してくれた

テルマはいい人だった

書き直したらテルマが書類を受理してくれて3870円って言われたから3900円だした
おつりは出ない ってきいていたから貰えないと思っていたら、
テルマが青いトレーになんでか 130円 をだして渡してくれたから、もらった
おつりを受け取ったのを見てテルマはナッツの入った白いチョコレートを食べるタイムに戻った

全体的に大雑把でよかった

当日発行はできなくなったからまた茗荷やにとりにいかないとだめなので多少面倒くさい です

新宿でアルバイトをしています。



店長が昨日ご飯をおごってくれた。
店長は男性だけど身長が156㎝くらいしかなくて、フェアリーというか妖精みたいなホビットみたいなかんじであって、いつもそんなに悪くはないしまりのない笑顔をうかべています。
50なん歳くらいかと思っていたら、37歳とかでした。


そして店長は「見えている人」でした。
(おっきい地震の前の日もカップが割れるからとかいって片付けていた)
そして僕は水で、あの人は木です。とか、そういう捉え方をする人間でした。
そして、店長は
「僕は365日の誕生日占いの本というのをみて、12月19日生まれの人間が僕を助けてくれる、とあったのだけど、1219の人がついに現れたと思った。それがあなたです」
とかいうことを言ってきた。
そうして私は店長に勝手に意味を付け加えられてしまいました。
最近、電話して出なかった人が携帯電話を切ったとたんに出かけ先のコンビニに入ってきたり、いませんか?と訪ねた人がすぐ後ろにいたりして、携帯電話じゃない方の電波が使えるような気がしています
そのあとも店長から「僕の心の中にあることを理解できる人にあったのは初めてです」というメールがきた

だけど店長は仕事はあんまりできる方ではないので、イケメンの岡本には嫌われています。
イケメンの岡本と2人になったとき、イケメンの岡本は店長のことを、
「あれだけ仕事ができないと軽蔑せざるを得ない」と、はっきりとした発音で私に言いました。
でもどちらかというと、私はイケメンの岡本の方が苦手です

イケメンの岡本は、外見は身長が高く、目鼻立ちがすっきりと通り、清潔感のある黒髪をミディアムにカットして、一点の曇りもない肌に綺麗な歯並び、高音域の良く通るバリトンの声でさわやかショルダーバックにワックスとニベアのハンドクリームという、社会的には完全に成立している一方内面は空虚
というアンバランスな人間なのです

なまじ外見がすこぶるイケメンなので、彼の内面の空虚さが彼にとって深刻な事態にはおよんでいないところが深刻な問題であるし、黙っていても付加疑問文で「自分が愛されるのはとうぜんですよね、違いますか?」という現実感を共有させてきて、それら全ての違和感を現実イケメンであることの説得力で解決しているのですが、騙されきることができないみずのしずもまた同時に存在しているのです。
そして騙されるとこができないみずのしずはイケメン岡本にとっての異物であり
イケメンという厚いマスクに覆われて半ば死んでいた岡本のリアリティーが狂ったような叫び声を上げて私たち2人のみている世界を歪ませている
私は岡本に絶望的な孤独を見ました。

岡本の生い立ちになにか原因があるに違いない
私も岡本も大人なので何かきいたりとかはしませんが

今日は明日姉の卒業式の為、母が美容院に行きますとのことで
私はどうしても読みたい本があった為、お願いして図書館まで車に乗せてもらった(休館日)
やむを得ず本屋で蝉の一生のぬりえを立ち読みして、
途中母は金持ちしかいかない警備のいるスーパーに行こうとしたらなんでかそれも暗くなってて、
しょうがないので中産階級向けのスーパー、生協に車を停めた。

母は生協に入るなり トイレ 、と言った。
傍らで「 無料 ミネラルウォーター 」を飲んでながらうろうろしてると
生協に にかい があってそこに「外気孔 無料 体験」のふだを見つけたので、
やろうと思って母に伝え、 にかい に登った。

ドアを開けたらついたてがたっててそれで少し、静かだし変な気、を感じて、でもずいっと入ってくと既に、じいさん、じいさん、ばあさん、ばあさん、とパイプイスにかけて四角に集まっている。
私が入って、じいさん2とばあさん1が「ウホホオッ(若者だ、興奮)」とイスから浮き上がり、私をその勢いの圧で空いたイスに座らせて、靴と外套をさらった。くすんだだけのホワイトボードを見つめて、残婆が惚けている。
うわーごめんごめん、とか思ってたら後頭部になにかまた圧、を感じて、見るとじいさんが私の体のまわりで手をひらひらさせている。私の体からこぶしふたつ分くらい離したところから体のラインにそってさするようにして送ってきているのだ。

外気孔 である。

ただし手を動かすところを見ているとあまり上手ではない。ナンシーせきの記憶スケッチのような、具体的なイメージがないけど頭の中にある印象をなんとなく再現しようとしてしまったような、下手くそさ、素人臭さが拭えない。あと私は滅多なことがあっても心を開かないので気がくる境目にすごいバリアをはった。でも耳のところだけはどうしてもバリアが作れないから耳の穴から人間の生々しい腐る生ごみの熱のような温度がにゅるにゅる流し込まれてきて、さらに田舎の老人特有の生と性に対する執着みたいなものが粘っこくまとわりついてきた。でもいいじゃないか、とそれらを許した。

なんか整体みたいなことをしてるのかと思ってたからだいぶちがうかんじだった。

↑このページのトップへ