新宿でアルバイトをしています。
店長が昨日ご飯をおごってくれた。
店長は男性だけど身長が156㎝くらいしかなくて、フェアリーというか妖精みたいなホビットみたいなかんじであって、いつもそんなに悪くはないしまりのない笑顔をうかべています。
50なん歳くらいかと思っていたら、37歳とかでした。
そして店長は「見えている人」でした。
(東日本大地震の前日もカップが割れるからとかいって普段より念入りに梱包していつもと違う場所に片付けていた)
そして僕は水で、あの人は木です。とか、そういう捉え方をする人間でした。
そして、店長は
「僕は365日の誕生日占いの本というのをみて、12月19日生まれの人間が僕を助けてくれる、とあったのだけど、1219の人がついに現れたと思った。それがあなたです」
とかいうことを言ってきた。
そうして私は店長に勝手に意味を付け加えられてしまいました。
最近、電話して出なかった人が携帯電話を切ったとたんに出かけ先のコンビニに入ってきたり、いませんか?と訪ねた人がすぐ後ろにいたりして、携帯電話じゃない方の電波が使えるような気がしています
そのあとも店長から「僕の心の中にあることを理解できる人にあったのは初めてです」というメールがきた
だけど店長は仕事はあんまりできる方ではないので、イケメンの岡本には嫌われています。
イケメンの岡本と2人になったとき、イケメンの岡本は店長のことを、
「あれだけ仕事ができないと軽蔑せざるを得ない」と、はっきりとした発音で私に言いました。
でもどちらかというと、私はイケメンの岡本の方が苦手です
イケメンの岡本は、外見は身長が高く、目鼻立ちがすっきりと通り、清潔感のある黒髪をミディアムにカットして、一点の曇りもない肌に綺麗な歯並び、高音域の良く通るバリトンの声でさわやかショルダーバックにワックスとニベアのハンドクリームという、社会的には完全に成立している一方内面は空虚
というアンバランスな人間なのです
なまじ外見がすこぶるイケメンなので、彼の内面の空虚さが彼にとって深刻な事態にはおよんでいないところが深刻な問題であるし、黙っていても付加疑問文で「自分が愛されるのはとうぜんですよね、違いますか?」という現実感を共有させてきて、それら全ての違和感を現実イケメンであることの説得力で解決しているのですが、騙されきることができないみずのしずもまた同時に存在しているのです。
そして騙されるとこができないみずのしずはイケメン岡本にとっての異物であり
イケメンという厚いマスクに覆われて半ば死んでいた岡本のリアリティーが狂ったような叫び声を上げて私たち2人のみている世界を歪ませている
私は岡本に絶望的な孤独を見ました。
岡本の生い立ちになにか原因があるに違いない
私も岡本も大人なので何かきいたりとかはしませんが