みなさん、こんにちは

三宅あみ です

先日のブログでも
「るろうに剣心」にご出演中の高橋一生さんの
ことを書かせていただきましたが、
その後、舞台でも高橋一生さんを
堪能させていただいていました

観に行ったのは
NODA-MAP 「フェイクスピア」
橋爪功さん、白石加代子さんといった
大ベテランの俳優さんとの共演ですが
一生さんの憑依っぷりは光っていましたよ

この作品の舞台は恐山。
死者の声を届けるという "イタコ" を中心に
進んでいくストーリーの中で、
様々な人物が一生さんに乗り移るのですが、
めちゃくちゃリアルでした

野田秀樹さんもパンフレットの中で
「台詞を喋っている声に嘘がない。私の真反対」
と仰っていますが
(野田さんのアプローチも好きですけど
)

まるで、演じていないかのような自然さで
"憑依" を表現されていて、
あれ?その立ち位置に女優さんいたかな?
と思ったら、女性が憑依した一生さんの声だった
なんてこともありました

高橋一生さんは、その役の幅も広いですが
深度の落差も大きいですよね

今回の舞台でよりそれを感じました。
野田さんの紡いだ台詞に
一生さんの変幻自在ぶりが合わさるのですから
もう、翻弄されまくりな私でした

そもそも、NODA-MAPを観た後はいつも
ついて行くのがやっとだった…と感じます

前半の言葉遊びに笑っていたら
いつの間にかふか〜いテーマに落ちていて、
笑っていたあの台詞も、このフレーズも
全部テーマに結びついている!
と愕然とするのです

言葉遊びのような台詞、繰り返されるフレーズ
それらを一つ一つ紐解いて
主題を本当の意味で理解するのは至難の業。
相当な熱量で発せられる大量の言葉たちを
掬い取るだけで精一杯で、観劇中は
1/10も理解できていないかもしれません

だから、NODA-MAPのおもしろさは、
観劇中の嵐ように翻弄される激しさと、
帰路の電車でも、帰宅後のお風呂でも
ずーっと "今観たもの" にとらわれて
考えを巡らせてしまう深さ
にあるのではないでしょうか

そんな圧倒的な舞台で
高橋一生さんを見ることができて
いい経験をしました

「るろうに剣心」の打ち上げの際に
少しお話しさせていただいた素の一生さんは、
穏やかで腰が低くて
そして、思っていたよりもずっと華奢!でした。
けれども、
舞台に立ってその存在感はひときわ大きく
変幻自在にクルクルと観る者を翻弄する
すごい役者さんですね


