月別アーカイブ / 2021年04月

みなさん、こんばんは
三宅あみ です


三度、緊急事態宣言が発令されましたね
医療機関への負担が抑えられ
それでいて飲食店・施設・イベント関連
影響がある各所への打撃が少なくなるよう
応援をしながらの自粛生活を徹底したいと
考えているわけですが、
私自身の生活にとっては少し救いでもあります。

というのも
この数ヶ月かかりっきりだった仕事があって
その他の仕事が後回しとなり
締め切りが危ういところだったのです
いくつかの講座やまち歩きが延期となったため
ほんの少しではありますが
落ち着いて取り掛かれるようになりそうです


ということで、しばらくブログに書ける話題も
なくなってしまいそうですが、
その間に載せそびれていた話題を


少し前に開催したシリーズ物のまち歩き、
クラブツーリズム「江戸っ子まち歩き」では
「花柳界と吉原」をテーマに歩きました

誤解ないようにお伝えしておきますが、
現代においては、芸者さん・芸妓さんと
遊女さんを一緒に考えてはいけません
しかし、時代を遡ると
地域によってはその職域は重なる部分もあり、
またエリアを見た時に効率の良いルートを
設定できるので、同じ回で解説しています


前半は、浅草や向島の花街をめぐりながら、
現代の花柳界、江戸時代からの起こり、
置屋から幇間さんまで解説していきます。
お座敷文化超推奨派の私としては
実体験も含め、解説に熱が入りますね

後半は頭を切り替えて、遊郭街吉原まで
江戸の人が通った日本堤を歩きながら吉原へ
そして、遊女さんが多く眠る浄閑寺がゴール。
吉原の始まり、遊女さんの階級や生活、
利用する際のシステムを解説していきます。
初めは遊びに行くウキウキのお客さん気分を
味わっていただき、
最後には苦界に生きた遊女さんを偲びました。


この日のまち歩きでは…というか
この日のまち歩きでも!
面白いことがたくさん起こりましたよ

まずは、花柳界に精通していらっしゃるお客様が
馴染みの芸者さんを教えてくださり
(写真で探しているところ↓)
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道端ではお散歩中のミーアキャットに遭遇
(この前はお散歩中の東南アジアの猿に遭遇!)
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招き猫発祥の地、今戸神社では
遭遇すると縁起がいいと言われている
白猫のナミちゃんにも会えました
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待乳山聖天さんではたまたま御祈祷中で
御祈祷について詳しく教えていただけました
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山谷堀公園の猪牙舟レプリカに座ってみて
大川の波に揺れるところを再現 笑
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かつて吉原の四方に鎮座し遊女さんに信仰され
ていた5つの稲荷社を合祀した吉原神社では
社務所の方との交流が
狐は遊女を意味する言葉としても使われ
大晦日から吉原では狐舞が行われていたこと、
現在はその文化を継承するために
狐舞が再現され折に触れ披露されていること
を解説していると…
解説がわかりやすくて勉強になったとわざわざ
お声をかけてくださり、現在の狐舞についての
情報も教えてくださったのです
貴重な情報に、私も勉強になりました!
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そして、この日最大の珍事が!
いつも店内が気になっていた喫茶店「カド」。
なかなかに入りづらい雰囲気なんですが、
お客様も前々から気になっていらしたそうで
何やら文豪と関係があるお店だとわかりました。
そんな話しをしながらお店の前に来ると…
自家製パンの持ち帰りokの文字を発見!
これはチャンス!?どうする?行く?行く?
とみんなで迷っていると、勇気あるお客様が
「じゃあ僕が買ってくるからその隙に覗いてよ!
  その代わりご店主にお話しを聞く勇気までは
  ないから、そこは任せた!」と
みんなで覗けば怖くない! と作戦を立て 笑
その方に続いてみんなで少しずつ
開いた扉から店内を見せていただきました
次は私も使命を果たさねばなりません! 笑
ご店主にお話しを伺ってみたところ
志賀直哉さんの弟さんが設計したお店とのこと!
素晴らしい内装に、そのお話しも合わさって
感動の体験です
ご店主のお人柄もよくて、他のお客様もパンを
お求めになり、今度はお茶を飲みに来ますと
約束をしてお店を後にしたのでした
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他にも
料亭でのお土産に利用されている和菓子屋さん
「青柳正家」、
伝統工芸を間近に見ることができる
「江戸たいとう伝統工芸館」
などにも立ち寄り、
これまででも一二を争うドキドキワクワクの
まち歩きとなったかと思います
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コロナの影響を考え立ち寄りを断念した
「田中製簾所」さんの簾も展示があるので
伝統工芸館で田中さんのお写真を
探しているところ
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緊急事態宣言の関係で
スケジュールが変更になる可能性もありますが
「江戸っ子まち歩き」シリーズの今後の予定は
こちらで詳しくご覧いただけます

みなさん、こんばんは
三宅あみ です


かなり前のことですが書きそびれていたので…
桜が満開な頃、よみうりカルチャーの
「江戸っ子あるき」を開催しました


その月は座学で「大奥のくらし」を解説したので
皇居東御苑を訪れて江戸城を想像しよう!
と思っていたのです…が!
なんと東御苑は、緊急事態宣言が明けても
臨時休業を続けるとのこと。
それが判明したのは開催日の前日でした

前回の緊急事態宣言明けは開園していたし
この予定を立てたのは9ヶ月程前だったので
まさかここまでコロナの影響が長引くとは

宣言が終了してみないとわからないという
情報はもらっていましたが、宣言が明けたのが
開催の前々日。しかもその日は休園日
結局、前日にしか判明しなかったんです。


ということで、急遽代替案を練りました!
集合場所は変えられない
参加される方の満足度もしっかり上げたい
でも、体力が落ちている今歩き過ぎてはダメ
テーマからあまり離れたくない
お昼までにはレジュメを送信しなければ…
これらを満たすのは至難の技でしたが
例年より早く咲いてくれた桜が🌸
大きく貢献してくれました

急遽設定したコースは
大手門〜内桜田門〜平川門〜竹橋門〜
清水門〜田安門〜半蔵門。
江戸城の各門をめぐり約半周。
じっくり見る機会の少ない門やその周辺を
見ながら、お城の規模を感じるコースです

門だけでも、名前の由来や構造、
天下祭りの山車が入っていった門ですとか
皇女和宮が輿入れする際に使った門ですなど
解説することは結構あるものです
ようやく通ることができる門に行き着くと
みなさん、おぉ!と感動してくださいました
(普段なら門なんてあまり気に留めませんが
 それまで入れず焦らされていましたからね)

そして、このコースの途中には
桜満開の千鳥ヶ淵が待っています
大学の卒業生の姿もあいまって
とても綺麗で華やかな気持ちに
なっていただけたことと思います
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予定していた江戸本丸跡に行けないので
みなさんのがっかり度をなるべく少なく!と
心配していましたが、
むしろこのコースでよかったわ
と言っていただけて安心しました
そして、この様な事態にも
大らかにご理解くださるお客様ばかりで
ありがたい気持ちでいっぱいでした
やっぱり!私の周りのお客様たちは
素敵ないい方ばかりです
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みなさん、こんばんは
三宅あみ です


今日は個人的なお勉強の日。
4/20 (火) まで開催中の
「岩佐又兵衛 三大絵巻」を見るために
MOA美術館まで行ってきました
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本当は会期中に、美術鑑賞ツアーで
お客様に鑑賞していただくはずだったのですが、
残念ながらコロナの状況を鑑み
ツアーは催行中止になっていました。

ただ、この岩佐又兵衛はまだまだ知る人ぞ知る。
浮世絵の原点と言われる重要作品を残しながら
あまり展覧会が開催されない絵師です
その岩佐又兵衛の代表作がなんと3つも!
同時に展示される機会なんてそうありません
これは見ておかないと
お仕事ではなくなりましたが、
今後のためにも学んでおこうと出かけた次第。


そして実物を見てみると…なるほど。
岩佐又兵衛の魅力は本では伝わりませんね!
重文「山中常盤物語絵巻」
重文「浄瑠璃物語絵巻」
「堀江物語絵巻」
それぞれ違いはあるのですが、
そのどれもが圧倒的に絢爛豪華で精緻
着物や背景から
夢の世界へ誘われたように感じます。
   「山中常盤物語絵巻」↓
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_var_mobile_Media_DCIM_179APPLE_IMG_9925.HEIC   「浄瑠璃物語絵巻」↓
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「浄瑠璃物語絵巻」に登場する架空の生き物も
精緻でいながら大迫力で迫ってきます。
   「浄瑠璃物語絵巻」↓
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そして、岩佐又兵衛の特徴と言われる
人物の躍動感や表情の豊かさも
これほどまでに心動かされるものだとは
図録を眺めていても伝わりませんね!
(きっとこの写真でも伝わらないのでは)
   「山中常盤物語絵巻」↓
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   「堀江物語絵巻」↓
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悪い笑みを浮かべる非道な一味。
その中にも少し罪悪感を
感じているのかな?という人物がいたり、
真剣で混乱をきたす戦の場面にも
滑稽さを感じさせる人物がいたり、
それぞれの人物の些細な機微を感じ取ることが
できる表情、しぐさを描き出しているんです
   「山中常盤物語絵巻」↓
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   「浄瑠璃物語絵巻」↓
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とってもいい作品を目にすることができました
これはぜひとも、美術に関心のあるお客様に
見ていただきたかった!
そうした貴重な機会がしっかり活かされるよう
心配の続く状況が早く
打開されてほしいところですね
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