みなさん、こんばんは

三宅あみ です


少し前になるのですが、
またまた大好きな歌舞伎の
レクチャー会に参加してきました!
【神田de歌舞伎 そうだ、歌舞伎に行こう】
翌月の演目を
歌舞伎ソムリエさん歌舞伎ライターさんが
解説してくれる会です。
( お菓子付き♡ 笑 )
今回は12月に歌舞伎座で上演される
『妹背山婦女庭訓』
( いもせやま おんなていきん )
お話の大きな筋としては、
1人の大悪人を倒すため
ヒーローがあちこちから現れる!
という壮大なお話。
それぞれのヒーローたちの物語が
繰り広げられ、最後に絡むのです。
ですが、それぞれの物語では
ヒーローよりも、むしろヒロインに
スポットが当てられています。
そこを表しているのが
「婦女庭訓」というタイトル。
(庭訓というのは、江戸時代に流行した一般常識を記した本の総称。「これであなたも女子力UP!」みたいな女性のたしなみ本も大流行していました。)
つまり、
女の鑑のようなヒロインたちのおかげで
そこに絡んでいた男性が
ヒーローとなり大悪人を伐つことができた
そういう、巧妙で壮大な物語なんですね。
レクチャーでは
それぞれの物語の筋や、
そこにおける細かな分析、
興業としての裏事情など
様々な角度から解説をしていただきました。
・雛鳥と久我之助の場面は、花道と並行する"仮花道"を作らなければいけないので、大がかりでなかなか上演されない。
・三輪が酒屋の娘なのは、奈良の三輪山がお酒の神様であることからきているのだろう。
・あの人が実は姫だった!という設定はよくあることだが、そこにはパトロンの存在が大きく影響している。パトロンに作ってもらった衣装を披露するなどの理由から、脚本家に話の筋を書き換えてもらっていた。
・いい女官は女形の役者が、イジワル女官は立役(男性役)の役者が演じている。人物の違いを誇張するための手法。本当は1人の女官の裏表である可能性もある。敢えて1役を分け誇張をしているとも考えられる。
・今回の三輪は2人1役。この場合は役の特徴心情の変化という意味ではなく、人気役者を2人出すという意味で、フレキシブルに役者を交代させることは歌舞伎では珍しくはない。今回の七之助→玉三郎という配役は、七之助が玉三郎の後継者にという意味が含まれているのではないか。
などなど、とても興味深いものでした!
やっぱり今回も
12月の『妹背山婦女庭訓』を
実際に観に行きたくなりましたよ(ᗒᗢᗕ)
歌舞伎ソムリエさんと
冊子のイラストレーターさん