私は小学生の頃、漢字の読み書きが好きでして、当時は漢字博士なんてからかわれたりもしていました。手偏の漢字を思いつくままに言ってください、という先生からの問いかけに、幾つも夢中で答えてましたね。辞書引くのなんかも好きでした。習っていない漢字は使わないルールはおかしい、学きゅう会とか変でしょ、ルビ使えばいいのにね、なんてことも思ってました。
話は大学三回生(関西では年生ではなく回生といいます)のときに飛びますが、漢字検定なんてものが世にあることを知り、準一級を受けてみたら落ちました。で、半年後くらいの次の機会には、その運営法人が発行する対策問題集を買って勉強したら合格しました。
大人になったいま思うに、単にその法人の商売に絡め取られただけですよね。受検料2回分と問題集のお金、してやられました。その漢字検定が客観的な漢字の実力を示すものではないことは、最上級の一級の問題が、固有名詞(イギリスを英吉利とか)の漢字を問うたりする奇問珍問だらけ、ただの漢字オタク向けのものであることからも明らかでした。もちろん漢字が苦手ならその問題集買っても上級には合格しないでしょうけど、問題集を試験の実施法人が出版していること自体が検定の客観性を損ねています。そのクォリティで漢字検定なんて大それた名前使ってほしくないですがね。その数年後、当時の検定協会の理事長は不正会計で失脚、さもありなんです。
そして少し前の話ですが、東京大学が2020年から始まる大学入学共通テストで、英語の民間資格や検定試験を合否判定に使わないというニュースがありました。これは東京大学の判断が真っ当なように思います。少子化で若者向けの商売は基本的に厳しい現代、その業界を甘く見ない方が良いでしょう。英語の民間試験を実施する法人が暴走するように私は思います。例えば、私が漢字検定で経験したことですよ。検定試験の運営法人に多くお金を払うことが大学合格の近道になる、それが日本という国ではいけませんよね。問題集が売れたら出版業界も儲かるから良いなんて小さな話ではありません。学校は理想を追求するのが本来の姿ですから、試験問題くらい自力で作ってほしいものです。