ある日の朝、いつも見ている(なんとなくつけてるテレビの画面をそれにしていると言った方が正しい)ラヴィットという他愛の無いバラエティ番組でのこと…宮下草薙という二人組のお笑い芸人が、ボードゲームを遊びながら紹介していました。そのとき、宮下氏が草薙はボードゲームが好きやからな〜と茶々というか声をかけました。その声は決してマジではなく、まあふざけて言っているニュアンス、周囲に笑いをもたらすためのセリフなんですよね。言うなればコントの一場面を再現しているような、何せそれは真剣ではなく真実でもない、本気でもない本心でもない、しかしながら彼ら宮下草薙にとってテレビ出演中の幸せな場面なわけです。
人間にとって幸せとは何か、それは過ぎゆく日々においてどれだけ心に余裕を持てるか、さきほどの宮下草薙のような振る舞いをしている時間がどれだけあるかどうかではないかと思ったんですよね。私たち人間(大人)は平穏な状態なら冗談や軽口を発したり、相手を傷つけまいと嘘をついたりします。なぜなら自分の気持ちに余裕があるからです。不幸せなとき人はいつもマジ(子供じみる)、そう思いませんか?残念ながら人は余裕をなくしマジになるとダメになるようです。人間をマジにしてしまう要因は、トラブルや事故などの発生によることが多いと思いますが、ならば一人一人の人間が物事にいちいちこだわらない、右から左に受け流す余裕も時に必要ですよね。
前々回私はアサリについてここに書きましたが、それはTBSの報道特集という番組を見たことを受けてのもので、その後世間でも騒動になりました。もう熊本産アサリはスーパーから消えるでしょう。そのアサリを巡る件で幸せについて考えてみると、まずは熊本でアサリが獲れなくなった、それが事の始まりです。漁師いわくあんなに獲れていたアサリがみるみる獲れなくなった、だから中国から買ったアサリを熊本産だと偽ったということです。自分たちの食い扶持(ぶち)であるアサリが姿を消した、そこで人は当然マジになりますよね。これからどうやって生きていこうかと不安で心から余裕がなくなったことでしょう。…話は外れますが、アサリという自分で作るわけでも育てるわけでもないもので生活する以上、もっとアサリのことを研究、勉強しないといけなかったですよね。アサリ漁師は中国からアサリを買ってくる前に、海や河川の環境を守ることに尽力すべきでした。…中国から買ったアサリを海にばら撒いて熊本産と偽る作業、楽しくなかったでしょうしそこでは誰も冗談の一つも飛ばさない暗い雰囲気の職場だったことでしょう。
そのアサリの消費者である私たち、中には騙された、二度と熊本のものは買わないなんてマジになって怒る人もいるかもしれませんが、私はスーパーのアサリって美味しくないなぁと感じていた自分の味覚に自信を持ちました。加えて私は近所の旦過市場(北九州市小倉の名所)で豊前海(福岡県や大分県の瀬戸内海側の海)のアサリが買えるので恵まれています。この私の幸福もいつまでも続けば良いですが、時間はただ流れ行きて万物の形を変える、その中に私も含まれるのかもしれないと考えるとつまらない事にマジになっている場合ではない、皆さんも流せることは流しましょう。いや、何が言いたかったかというとお笑い芸人さんたちはいま我が世の春、彼らはいつもテレビの中で余裕がありキャラを演じている幸せ者だということ、アサリが姿を消しお笑い芸人が増え幅を利かす今の日本が幸せか、ちょっと考えたくなりました。