先週の東京出張中、四谷三丁目という駅近くに3泊したのですが、たまたま近くのバス停から行きたい場所へ直接行ける路線を発見しまして、バスに乗ったときの話です。ちなみに東京は実はバスを使いこなせばさらに便利に移動できます。案外乗らないって人も多いんですよね。ただ、バスって乗り場や行き先案内の不親切な感じは否めません。初めて行った場所でバスをスムーズに使うのは難しいと感じます。
…私は一応出版に携わっている職業柄、バスや電車に乗ったときに少々意識して見ているのは周りの人が何をしてるか、何を着ているか、車窓から見える風景、車内の広告、つまり観察です。あまりジロジロ見たりはしませんが、眼球を動かして見える範囲は見ています。このたびの東京でやはり思いましたが、東京は広告も凝った作りのものが多くなかなか勉強になります。
そんな私が今回の出張で乗ったバス、四谷三丁目から品川駅高輪口行きだったんですが、これがまあ、ハイソでセレブな街を行く路線でして、街並みの綺麗さは日本随一、そこにある各店舗も洗練されている店ばかり、行き交っている人がまた、男女問わずかっちょ良くて素敵な面々で、彼らはこの街の一員として風景を乱さぬよう意識してるとしか思えませんでした。東京でよく見かける、特に30代前半くらいの女性のヘアメイク、服、鞄、靴などのセンスの良さが本人の生物としての年齢が一番良いときと相まって、もはや人類史上完成の域に達しているとすら…と褒め過ぎたくなるくらい、いやあ、東京って凄いなあと感じました。
私がそんな風に感じていたら、私と同い年くらいのお父さんと小さな女の子がバスに乗ってきました。ああ多分お金持ちなんだろうなとか思っていたら、なんとですよ、絵本を読み聞かせ始めたんですね。はっきり言ってうるさいんですけど…という周囲の戸惑いもなんのその、絵本の登場人物や動物になりきるお父さん、頭大丈夫ですか…。絵本が子供の情操教育に良いとか聞いたら突っ走るタイプなんでしょうけど、少々街の素敵さを損なう行動だなと私は思いました。親子は西麻布というセレブなバス停で降りて行きました。
そして、その親子がいなくなった後、ふと私の前に座っていた目一杯素敵な雰囲気を醸し出している美女、スマホをいじり始め…路線バスの座席の背もたれは低いので、スマホの画面が丸見えなんですよね…申し訳ないですがつい観察してしまう私ゆえ、この美女は何に興味があるのか、いつものようにナチュラルに見させていただきましたらば!…「今日の宇宙からのメッセージ」って、何ですか、それは…頭大丈夫ですか?普通の新聞や雑誌、本を読んだ方がきっとアナタは幸せになれる、私からのメッセージです。
そんな東京出張を終え羽田空港にて搭乗を待っていたら、私の近くにいた同じ北九州行きに乗るお父さん、スマホのテレビ電話みたいな機能で小さな息子さんと話していました。…今から飛行機で帰るよ、ご飯ちゃんと食べたか、お母さんの言うこと聞くんだよ、明日何時に起きるのかい…なんだか私はジーンとしました。北九州の人に比べて東京の人はちょっとお疲れかな、と思いました。