月別アーカイブ / 2019年01月

先週仕事の用事で、会社を朝7時半過ぎに出て神奈川のとある町へ向かっていました。そのとき新宿から小田急という私鉄の急行電車に乗っていたのですが、20分くらいしたらトイレ(大)に行きたくなってきました。私は30代半ばくらいから妙に便通が良く(下痢するわけではないです)、過敏性腸症候群という病気もあるようですが、ひょっとしたら軽度のそれなのかもしれません。私には偉ーい人のながーい挨拶をかしこまって聞かなきゃならないような儀式は多分無理です。私は釣りは好きですが船釣りはトイレ事情であんまり気が向かなかったりします。トイレのない長距離バスには安くても乗りたいと思えません。振り返れば私の人生、色んなところで用を足したもんです。
…なのでその日も途中下車して用を足そうとしたものの、駅のトイレは同種?の人で満室、私は改札を出て駅前にあると思われるコンビニを目指しました。改札を出ると運賃が予定より高くなりますがウンチのためなら運賃も辞さず…果たして思惑通りにコンビニがあり事なきを得ました。まあ、慣れてるもんですから。出しゃいいんですよ出せば。こんな事もあろうかと早めに出発もしてましたし、病とは上手く付き合うのが一番です。ところでこうやってコンビニにお世話になったら必ず何か買うようにしています。一宿一飯ならぬ一便の恩を忘れず、です。公衆トイレや公園のトイレはあまりキレイではないものですが、コンビニのトイレは大体キレイですし、日本のコンビニでトイレを客に貸すことを最初にしたのはローソンです。ローソンはエラい!と思います。
ところでその用を足した駅ですが、私の向かう神奈川方面とは反対の東京・新宿へ向かうホームには、すし詰めの電車が見えました(←急行が止まる駅ですしね)。私は便意に悩まされていますが、そのぎゅうぎゅうの電車に乗ってさして楽しくもない仕事に行かなきゃならないのも辛いでしょうね。それに比べたら、トイレを貸してくれるコンビニがいたるところにある現代においては、もはや私の便意なんて悩む程の事ではないのかもしれないと感じました。…コンビニエンスストア、日本語で便利な店です。便利という言葉、こうしてみると便の字が私の心身に沁みるのでございます。そして昨今、東京ではオリンピックに向け鉄道会社は各駅のトイレを使いやすくするべく改築改装に着手しています。人間の基本は食事・睡眠・排泄であることに異を唱える人はいませんし、その取り組みは掛け値なく素晴らしいと思います。

先週、外回り営業の日、会社から東京地下鉄の南北線という路線の後楽園駅に向かって歩いていました。大通りの交差点の信号が近づいたとき、右の方から勢いよくやってきた自転車、運転手は私と年の頃が同じくらいの中年男性、すんでのところで避けましたがもう少しタイミングが悪かったら私と思い切りぶつかってました。
私は真っ直ぐ歩くつもりで信号は赤、すなわち停止、自転車は私から見て左の青信号を渡ろうとした、すなわち加速。歩道上なので本来は自転車は走ってはいけないのかもしれないけれど、ここあたりの道路は往来が激しく路上停止中の車も多く、自転車が歩道を走ることは黙認されてしかるべきでしょう。…気が短い人なら危ないぞ馬鹿野郎と罵りの一つも投げかけるのかもしれませんが、私も一瞬考え事をしていて周囲の状況に気をつけていませんでしたし、これは双方の不注意というもの、事故が起きなかったことを幸いと考えた方が良いですよね。それにしても自転車の彼は逃げるように行ってしまいましたけど、ほんのちょっとだけ止まってお互い謝れたら良かったのにとも思いました。
このように、東京の往来はいまや限界に近い状態にある場所が少なくありません。道幅にくらべて人が多すぎるのです。さらにはキャリア付きのバッグを転がしながらの人も多いです。東京を歩くときは集中して周囲に気を配らなくてはなりません(そのわりに歩きながらスマホをいじっている人も結構多いですが)。駅の階段には右側歩行を徹底するように貼り紙がしてあったり地面に矢印が示されていたりします。逆向きに歩こうものなら失格人間として冷たい視線と容赦ない体当たりが待っています。いや本当なんですって。エスカレーターは急いでいる人用に右側を開けて並ぶのが東京流なのですが、最近ではそうするとホームに人が溢れるので禁止の流れです。ターミナル駅ではあちこちに出入口があるので人の流れは複雑怪奇、ボーっと歩いていたら邪魔者扱い、これまた人間失格です。
…なんてことを自転車とぶつかりそうになったあと考えていたら、南北線の後楽園駅を通り過ぎて誤って丸の内線という路線の後楽園駅に来てしまいました。私もボケてきたなあと思いつつ、東京の便利なところは一つくらい駅を間違えたところで、難なく取り返しがつくところです。目的地には少し遠回りながら同じ運賃でたどり着く別ルートがあります。ボーっと歩いてはいけない街ですが、ボーっとして間違えても何とかなる街、それが東京です。これを便利と感じるか、人間がダメになりそうと感じるか、それは人それぞれかもしれません。ただ私は東京は世知辛いと思う、それに尽きます。

私の就職活動は主に出版関連の企業を受けたのですが、結局一番最初に内定をくれた大阪が本社の出版取次会社に決めるという、今思えば投げやりな感じですが、夏に差し掛かる時期でまあもう暑くて…。
この日本で社会に出たら、一生に一度は首都東京で働いて暮らしてみたいとは考えていました。その取次会社も東京に支社(東京本社という名称だったような)がありましたが、東京に転勤ということもなく僅か三年半で退職し、後に関西ローカルの書店で八ヶ月くらい働き(労働条件はあまり良くなかったですね)、東京に本社のある地図出版社の大阪営業所で三年働き、次にやはり東京に本社のある出版社の大阪支社に勤め、晴れて入社四年目から東京本社勤務と相成りました。
東京に来て、まずは好きな釣りを神奈川や千葉、茨城の海でやってみたら…釣れない上に道中の移動にお金と時間がかかりました。次第に関東での釣りからは気持ちが離れ、自動車も駐車場代が高いこともあり手放しました。魚を食べるのが好きな私、色んなスーパーや百貨店の魚売り場を見て回りましたが、なかなか品揃えと価格に満足の行くところがなく…例えば一尾2000円するようなアジなんて、もはや食べ物ではなく道楽というものです。釣った魚を食べる私は魚屋からしたら難しい客でしょうけど、東京の魚売り場にはもう少し工夫がほしいと思います。百貨店では高くても売れるというのは理解できますけどね。
仕事では、東京23区内を色々見てきました。今では新宿も有楽町も池袋も渋谷も東京駅周辺も迷わず歩け、複雑な地下鉄の路線図も大体覚えてますが、この人の多さは何なのでしょうか。皆さん何を求めて、何の仕事で街を右往左往しているのでしょうか。印象的なのは東京駅に近い大手町・丸の内という街を歩いている人達の自分の人生に満足気な、勇気に満ち溢れた顔です。そこにはメガバンクや大手生命保険、インフラ関連企業の本社が集まっていますが、皮肉を書いているわけではなく、この満ち足りた人達に日本をきちんと動かせるのだろうかと私は不安を感じます。大手町の彼らが自分達の為でなく、日本中が良くなる為に働くという気概を持っているのだろうか、人間を前に進める力は不満足や不安であり満足は停滞と保身につながるものと私は思います。
ともあれ、東京は私にとっては働きやすい街、暮らしやすい街ではなくなってきていると感じています。東京が地元の人もそう感じているのではないでしょうか?いまのこの街の良いところ、魅力はなんなのだろうかということへの答えらしきものを、少し前に私から見て姪っ子、妻(社長)の弟の長女(中学三年、福岡県大川市在住)から聞きました。それは、「東京に住んでいて、芸能人や有名人を見たことある?」という問いかけです。そう、テレビの中の人間が同じ街で働いて暮らしているという事実というかイメージ、それです。そんなものに私は大切なお金を沢山払っていて良いのか、答えは否です。今年は生活の根本を見直そうかなと考えています。

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