月別アーカイブ / 2018年10月

いまやっているNHKの朝のドラマ「まんぷく」ですが、主人公の夫がカップラーメンを発明する話です(日清食品の創業者の安藤百福がモデルです)。その夫役の長谷川博己氏がなかなか良い味を出しているように思いますが、皆さんはどのくらいカップラーメンを食べるのでしょうか。私は月に一個も食べませんが、あの味が嫌いかと言われたら嫌いではありません。食べる習慣が無いと言いましょうか。やはり私の母がきちんと料理をする人間でしたから、カップラーメンを子どもの頃に食べた記憶があまりなく…大分の父の実家に帰る際に乗るフェリーの中でカップラーメンの自販機があり、そのときプラスチックの透明なフォークで食べたことを覚えています。美味しいなあと思いましたよ。
さて、生活習慣病の原因であるとして槍玉に挙げられがちなカップラーメンですが、確かに塩分は多いでしょうから、高血圧の方はNGですね。他にも身体にとってよろしくないとされる要因はありそうですが、要はカップラーメンばかり食べなきゃ良いのは間違いないと思います。偏食はいけませんよね。
ここで、ラーメンを食べたいとアナタが思ったとします。台所の棚に備蓄してるカップラーメンで済ませるという方。その場合の身体の動きは、台所でお湯を沸かすだけです。消費カロリー、限りなくゼロです。一方、手づくりしようと思った方。まずスーパーに行き、ネギやモヤシ、チャーシューやメンマ、海苔ものせようかな、ああコショウがなくなってたな、スープは醤油か味噌か塩か、あるいは豚骨か、自分で煮干しで出汁とってもいいかな…麺は太いの細いの真っ直ぐかちぢれてるか…なんてことをあれやこれや考えつつ、家に帰ってきたら野菜を炒めたり麺を茹でたり、そして出来上がったラーメンはときに味が濃かったり薄かったり、ああゴマ油を垂らすと美味しかったかなあなんて思いつつ、食べ終えたら丼を片付けて洗う…ラーメンを手づくりすると何せやること、考えることが色々とありますね。
私はこのラーメン作りでの頭と身体の働かせ方の差、これが健康と不健康の分かれ目ではないかと思います。カップラーメンなどお手軽なものばかり食べていては心身の運動不足、それが身体に良くないのではないでしょうか。食事の内容を考えたり準備が面倒だという方、アナタは人生楽しいですか?おそらく安藤百福もカップラーメンが主食になるような世の中が良いとは考えてなかったと思いますが。

歌手の大御所、沢田研二氏が観客が予定より少ないから歌いたくないと言って公演をキャンセルしました。9000人の観客が沢田氏にとって、感情的な損益分岐点だったらしく、7000人しか集まらなかったからヤダ、ということのようですが、そこの差し引き2000人の違いにどれだけの意味があるのでしょうか?ちなみに沢田研二氏は80歳まで歌いたいとか、歌えてお客さんが集まるなら80歳で区切らずとも、と思いますが。私達が日々暮らす現代も、似たような話、数字の区切りに必要以上にとらわれることがあります。そしてそれは印象というものでしかなく、第三者から見るとそこに滑稽な感じすら受けると思います。
思いつくままに挙げれば、最近はあまりこだわらない女性も多いでしょうが、30歳までに結婚したいというもの。年収が1000万円ある人がイイ。プロ野球ならシーズン終了時点で打率が3割とかピッチャーなら10勝とか。会社の営業成績なら、昨年度の売上に対して100%以上あるかどうか。…それらの区切りの数字をクリアすることが出来なかったとして、実質的な意味がそこにあるのか、私達は今一度真剣に考えてみてはどうでしょうか?例えば野球選手のホームラン30本打てば給料が1000万円アップなどというインセンティブ契約とやら、それがチームにとってどのくらい有益なものか、怪しいもんです。携帯電話があるいまの時代、29本の時点で対戦相手のピッチャーに明日は甘い球よろしく、打てたら100万円あげるから、そんな不正があるかもしれませんよ。
そういった区切りの数字にこだわるという態度が何を産むかと考えると、やはりそんな偽装工作ですよね。9000人の観客にするためにあと2000人、その辺を歩いている人にお金渡してでも入場してもらうとか、プロ野球の打者が打率3割に達した時点で残りの試合に出ないとか、あと一万円の売上で100%達成のボーナスが3万円出るから自分で買うとか。世の中の不正などは大体そんな数字だけ整えておきたいということから始まっているもので、近視の人を障害者雇用にカウントしていた水増しの話などもそうですよね。
こうして考えてみると、数字というものは嘘を隠すための道具であり、数字だけ取り繕ってみたところで、私達人間の胸にやってくるのは虚しさだけ、そんな気がします。ところで、出版業界では100万部のベストセラーとか言いますが、ここで一番大事なことは、何部印刷したかです。100万部売るのに200万部刷ったのなら、そこにあまり利益は発生してないはず、数字にこだわるならやっぱり損益分岐点ではないかなあと私は思うのですが、いずれにせよ大御所さんの無理な要求は不正の発生源であることには間違いないですよね。全国の大御所の皆さんには区切りのよい数字へのこだわりはなしで宜しくお願いしたいのと、数字以外のもので価値判断をすることがこれからの人間の役割だと私は思います。

少し前にテレビ東京で、大型コンテナ船の日本からオランダの港まで、一か月の道程を紹介する番組を見ました。個人的にはスエズ運河のあたりが撮影NGだったのが残念でしたが、とても面白く見ました。船長以下乗組員がそれぞれの持ち場できちんと仕事をしている様子は、理想的な職場がそこにあるようで、船長さんはとても落ち着いていて頼もしい雰囲気があり、こんな上司がいたら良いのに、なんて思った視聴者もいたことでしょう。まあ、乗組員の皆さん二か月以上家には帰れませんけどね。
テレビのメディアとしての地位低下が囁かれますが、こういった内容の番組を見るとまだまだその力はあると思います。新興勢力のユーチューバーの動画なんて、食べ物に例えるならまだ駄菓子くらいのもの、屋台のクジに当たりがないことを暴くくらいが精一杯でしょう。思い付き、一発芸の域を出ない、でもそれが中学生やそのくらいの精神年齢の人、物事を深く考えたくない人には受けるのかもしれません。
ところでテレビ東京は、私の出身地広島では放送されていません。例外的になんでも鑑定団とかのヒット番組は他局の空き時間に放送されていたりしましたが、基本的にはテレビ東京は見られません。そういえば以前勤めていた出版社で福井県の営業担当をしていたとき、出張で福井に行くとテレビ朝日が見られずちょっと驚きました。…テレビがおっとりしてるのはこういうところですよね。この時代に狭い日本のテレビ網が昔のままでは時代に取り残されて当然、これからは全国どこでも全てのテレビ局を見られるようにしなくては、ユーチューバーごときに負けますよ。あと、NHKの受信料も値下げしないとユーチューバー世代はテレビを買わないという選択をするでしょう、きっと。
さて、時代に取り残されそうでいてその役割は依然としてあるのが、私が番組で見た船運業です。飛行機で運べば半日のところを一か月かけてでも船を使う理由は単純明快、コストが安いからです。船乗りの皆さんは飛行機が世に現れたとき、ああ自分達の存在意義は無くなったかと思ったでしょうが、世の中は基本的にお金でしか物事は動きませんしね。急がなくていいよ、着きさえすれば。現代においてもそんな荷物が沢山あることは何か示唆深いです。
今の世の新しいメディアの視聴ツールでもある、スマホなどの料金は怪しく高いです。ネット回線につなぐための契約容量を超えたらネットの動きが重たくなるなんてことが、あるいはパケット放題とやらの契約でなければ動画を見過ぎたら高額請求、そんなことがまかり通る現在です。ユーチューバーの皆さんにとって動画を見てもらえないことは死活問題でしょうから、総務省の動きを待たず彼らが携帯電話会社に何か働きかけて料金が安くなるようにしてくれないかなと思います。でないと君達は船のようには生き残れないぜと言いたいですが、そんなことを考えないのがユーチューバーの本質というものでしょうか。テレビ、船、ユーチューバーいずれにおいても今後の命運はお金が握っているように思います。

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