妻(社長)の弟の長女、姪が私の家に夏休みということもあり遊びに来ています。いま高校1年で、福岡県大川市(=田舎)に住んでいますので、それなりに都会の北九州市が楽しいようです。私からすれば田舎も楽しいものですが、やはりそれは40代半ばのオジさんであればこそ、女子高生にとってはつまらないものでしょう。若者は癒しとやらより賑わいを求めているものであってほしいですよね。
その姪を連れて北九州市の若松区あたりの海辺へ何か美味しいものでも食べに行こうかとレンタカーを走らせたのですが、途中に戸畑区から若松区を隔てる洞海湾を越える若戸大橋という橋があり、その橋を渡ることもドライブの目的でした。ですが、レンタカーのカーナビは距離が近い若戸トンネルへと私を導きます。…もちろん私はカーナビの指示を無視して若戸大橋を渡ったんですが、このように私たち人間は、早いか、安いかという効率だけではなく楽しいかに価値をおくことがしばしばありますよね。
北九州市にはこの若松区、戸畑区、八幡東区を中心に大工業地帯が広がっています。昔、小学生の頃社会科で習いましたよね。その工場が連なる偉容、壮観は人目を引きます。本来は鉄を造るだけのものですが、世界文化遺産に登録されており、つまり見た目が楽しいものです。人間が一生懸命鉄を造った営みが、最終的に見て楽しいというものになる、人間は楽しさを希求する生き物だと感じます。
さて。北九州に工業地帯、製鉄所があるのはかつて日本国が国策として官営八幡製鐵所を軍事的な目的で設立したことから始まっています。かなり大雑把に言えばですが。…その後新日鐵となり、住友金属と合併して新日鐵住金と社名を変え、そして今年4月から日本製鉄というシンプルでつまらなさそうな会社名となりました。
ところでJ1サッカーチームの鹿島アントラーズは、元は住友金属です。少し前、チームの筆頭株主が日本製鉄からメルカリに代わるというニュースがありました。やはり住金の名を社名から外すということはそういうことなのでしょう。しかしながら、スポーツチームにとってメルカリなどの個人間売買サイトはチケットや選手のサイン、限定グッズなどが転売されるため、ある意味好ましくない存在のはずですが、時代の流れには抗えないということでしょうか。…日本製鉄は北九州での操業が縮小傾向にありますが、サッカーチームとか北九州とか、楽しそうなところから去っていくようです。働いている人間は楽しいのかな、人間は楽しい要素を求めているはずなのに、なんて運転中思いました。