以前東京にいた頃、新幹線切符を事前に買うときはJRの駅ではなく文京区役所の地下にある某社旅行代理店に行っていました。旅程の相談があるわけではなく、単に駅に行くより近いからそうしていました。ある日のこと、私の隣の窓口にやってきた親子らしき女性の2人、席に着くなり石垣島に行きたいんですと、かなりのまっさらな状態での来店です。まずはホテル選択から始まったようですが、彼女らはあの窓口で私が帰った後どのくらいの時間をそこで費やしたのでしょうか。
そこの窓口でたまに待たされることもありましたが、そんなときに窓口のやりとりがあまり広くない空間なこともありけっこう聞こえるんですよね。とくに高齢の方なんかは雑談じみたことも聞いたりして(早よせんか、なんて内心は…)、なんせ対応に時間がかかりそうで、この旅行代理店という商売は採算面で成り立っているのかね?と思いました。そんな私の疑問に答えるかのように、JR東日本が旅行代理店業務をしているびゅうプラザを、あと3年くらいですべて閉鎖すると先日発表しました。
その理由としてはインターネットの普及で旅行の仲介業務が社会的使命を終えた、採算も合わない商売になってきたということですが、その一方であまり表立って言われない、旅行代理店業務に必要とされる規制、旅行業務取扱管理者を代理店一店舗あたりに1人置かなくてはならないということも旅行代理店として負担なのではないかなと私は思います。こういう昭和の遺物みたいなルールは私の知る限りでは飲食店、医療機器販売、薬局にもあり、もはやインターネットであれこれ売買され情報が得られる時代なのですから、そんなある種の税金と言える時代遅れの規制は見直して然るべきではないでしょうか。つまり仕組みとしては何か商売をするためには公的機関が定める有料の試験をクリアしたり講習を受ける必要があり、そして毎年あるいは何年かに一度更新の名目でお金をナントカ法人(←官僚の天下り先)に納めなくてはならないというものです。ちなみに私も以前勤めていた会社のお金で医療機器販売管理者の講習と試験を受けましたが、正直馬鹿馬鹿しいものでした。半日授業受けて、最後の試験(10問くらい)に出るところははっきり教えてくれましたよ。しかも1時間くらい医療機器とは関係ない悪徳商法の話もありましたしね。
個人がネットで宿や交通機関の申し込みが可能な現代、その旅行業務取扱管理者に何の意味があるのか私にはよくわかりません。運転免許のように本当に必要なら全員が取る必要があるはずですが、旅行業務取扱管理者などは一店舗あたりに1人ってのがミソですよね。要するに形だけってことです。でも私はインターネットに疎い高齢の旅行者向けに業態転換すれば旅行代理店の存在意義はありそうに思います。旅行代理店の経営の邪魔をしているのは実は国ではありませんかね。
そして、これだけ世の中がインターネットありきで動くようになったのに、私たちが毎月そのために支払っているお金が多過ぎると皆さん感じませんか?つまりはネットのために支払う金額が月に2000円くらいになれば旅行に行く人が増え、必要性が曖昧なナントカ管理者の制度を無くせば旅行代理店は上手くやれると思うんです。