昨年もこの時期に同じような書き出しをしましたが、2月はプロ野球の各球団がユニフォームを着てチームとして公式に練習を始める季節です。彼らにとっての仕事が始まるわけですね。プロ野球に興味がない人にも興味を持ってもらえるような文章になればと思いますが、しばしお付き合いください。
名古屋に中日ドラゴンズという中日新聞が親企業の球団があります。ドラゴンズという名称は名古屋城の金のシャチホコが龍(ドラゴン)のように見えるからでしょうか。でもシャチホコは鯱(シャチ)ですしね…まあそれについては私はよく知らないのですが、その中日の今年の新人選手に根尾君(18歳)という選手がいます。昨年春夏の高校野球で甲子園を賑わせたスター選手で父親が医師で本人は勉強も得意で文武両道だったりとか、でも最近は野球に興味の無い人も少なくないので知らないという方もいるかもしれません。
さてその根尾君、新人選手ゆえ球団の寮に住みながらプロ野球選手としてのスタートを切るのですが、その入寮日のこと、マスコミ各社の報道によると、部屋にテレビは持ち込まない(←見ないらしいです)、読書が好きなのでヒマなときは本を読むとか、そして持ってきた本として渋沢栄一(←どんな若者なのでしょうか…)だとかの著作が紹介されていました。で、マスコミの報じ方や世間の反応としては、真面目な根尾君らしいといったところなのですが、ところで真面目って何でしょうか?現代日本において読書が好きとかテレビを見ないことは真面目なのか、むしろそれは真面目というよりプロ野球選手としてはダメなヤツ、かもしれません。真面目ってのは何かをするとかしないとかそういうことではなく、仕事や役割をきちんとすることであり、その意味からすると人気商売のプロ野球という世界に就職したのにテレビを見ない根尾君は私からみて不真面目だと思います。たとえば彼は新人選手なので最初のうちは試合に出られない二軍かもしれません。そうすると試合に出る一軍とは日々の行動は異なります。私が監督なら、一軍の試合はテレビで見るように言います。野球の内容もさることながら、一般人がどんな風にプロ野球の試合を見ているのか、先輩のプロ野球選手はマスコミにどう接するのかなどを知ることがプロ野球選手として生きていくのにマイナスになるわけもなく、テレビイコールくだらないなんて考えなら彼はプロ野球では大成しないんではないかな…ましてや、本なんて読み過ぎれば目が悪くなりますしね。洞察力のある彼ならテレビから得るものは多いはずです。
と、根尾君のことはさておき、私は日本で特に若者が「真面目」と呼ばれることを忌避するようになったのはいつ頃からかなあと考えます。それは真面目イコール面白みにかける冗談の通じない人間だと言われた気がするんでしょうね。本来は他人に流されないとか信念があるとか不正をしないとかいうのが真面目な人であり、そういう意味では根尾君は真面目なんでしょうが、プロ野球選手という職業については真面目に考えてほしいところです。そして単なる堅物(カタブツ)を真面目と呼ぶのはやめましょう。世の中を良くしているのはやっぱり真面目な人ですから。