いまの国会で出入国管理法改正案が審議されています。現代日本は人手不足への対応が喫緊の課題とされていますが、少子化で若者が減り労働人口が…と言われます。
ところで人手不足の業界や業種とは、一体どこかというと一次産業の農林水産業や二次産業の製造業・建設業、それらの現場だったり、労働時間が長く薄給の介護だったり、いまの若者に不人気というより現代日本においてはお金を得るにあたり、自分があえてそれをする理由が見当たらない、もしくはイメージしづらい業種ではないでしょうか。いまの日本人の多数は、仕事というものは基本的にホワイトカラー的な業種、ITや金融や経理や企画や広告や販売、あるいは税理士会計士などの一見頭脳的な仕事、またたとえ親の生業が農林水産業だとしても子供は都会で会社勤務…を指向しており、そうすると肉体労働などは敬遠するのが自然な流れになるというもの、仮に現代に若者が溢れていたとしても彼らは一次・二次産業や介護などの業界は目指さないと思われ、いわゆる生産年齢人口の減少がその業界での人手不足の主だった要因ではないと私は考えます。
加えて、不人気業界はお金がそもそも儲からないという現状があり人件費もかけられず、全くもって苦境のさなか、それではさてどうするかというと、せっかく日本は経済的に優位にあるのだから、アジアなど発展途上諸国から労働者に来てもらえるようにしましょう、それは実に自然な発想だと私は思います(ただ厚生労働省の定める最低賃金を守れないような雇用主には厳しい罰則があって然るべきです)。
ここで、ただでさえ不安な医療保険や年金制度などの社会インフラに外国人が入ってきて大丈夫なのか、あるいは外国人が増えると犯罪も増えないか、そんなことから今回の改正に反対する人は少なくないでしょうが、ではこれからの日本人で一日中組み立て作業とかブドウ摘んだり牡蠣の殻剥いたりする人がいますか?アナタは息子さんや娘さんをいまの日本でそういった職業に就かせたいですか?…そんな問いかけを現代日本人に突きつけているのが、この出入国管理法改正案ではないでしょうか。3Kな仕事は外国人にやってもらうしかなくなった、そんな仕事に耐える精神が無くなったのが今の日本です。日本らしさが、風情が、伝統が、歴史が、文化が、それら古き良きものがなくなるから外国人を日本に連れてくるのは反対だなんて言っていてはもはや国が上手く回らない、社会インフラは外国人もいる前提に作りかえる、外国人とは仲良くしましょうと、安倍首相ははっきり言った方が良いです。
ただ、そう言う私も一点懸念するのは、外国人は当然日本のものに興味を持たず(←日本の本なんかまず読まないし、ローン組んで大きな買物もしない)、稼いだお金は母国に送るもしくは母国で遣うでしょうから、外国人労働者には消費者としての力が期待出来ない、すなわち結局日本を待つのは不況という厳しい未来ではないかということです。