少し前にテレビ東京で、大型コンテナ船の日本からオランダの港まで、一か月の道程を紹介する番組を見ました。個人的にはスエズ運河のあたりが撮影NGだったのが残念でしたが、とても面白く見ました。船長以下乗組員がそれぞれの持ち場できちんと仕事をしている様子は、理想的な職場がそこにあるようで、船長さんはとても落ち着いていて頼もしい雰囲気があり、こんな上司がいたら良いのに、なんて思った視聴者もいたことでしょう。まあ、乗組員の皆さん二か月以上家には帰れませんけどね。
テレビのメディアとしての地位低下が囁かれますが、こういった内容の番組を見るとまだまだその力はあると思います。新興勢力のユーチューバーの動画なんて、食べ物に例えるならまだ駄菓子くらいのもの、屋台のクジに当たりがないことを暴くくらいが精一杯でしょう。思い付き、一発芸の域を出ない、でもそれが中学生やそのくらいの精神年齢の人、物事を深く考えたくない人には受けるのかもしれません。
ところでテレビ東京は、私の出身地広島では放送されていません。例外的になんでも鑑定団とかのヒット番組は他局の空き時間に放送されていたりしましたが、基本的にはテレビ東京は見られません。そういえば以前勤めていた出版社で福井県の営業担当をしていたとき、出張で福井に行くとテレビ朝日が見られずちょっと驚きました。…テレビがおっとりしてるのはこういうところですよね。この時代に狭い日本のテレビ網が昔のままでは時代に取り残されて当然、これからは全国どこでも全てのテレビ局を見られるようにしなくては、ユーチューバーごときに負けますよ。あと、NHKの受信料も値下げしないとユーチューバー世代はテレビを買わないという選択をするでしょう、きっと。
さて、時代に取り残されそうでいてその役割は依然としてあるのが、私が番組で見た船運業です。飛行機で運べば半日のところを一か月かけてでも船を使う理由は単純明快、コストが安いからです。船乗りの皆さんは飛行機が世に現れたとき、ああ自分達の存在意義は無くなったかと思ったでしょうが、世の中は基本的にお金でしか物事は動きませんしね。急がなくていいよ、着きさえすれば。現代においてもそんな荷物が沢山あることは何か示唆深いです。
今の世の新しいメディアの視聴ツールでもある、スマホなどの料金は怪しく高いです。ネット回線につなぐための契約容量を超えたらネットの動きが重たくなるなんてことが、あるいはパケット放題とやらの契約でなければ動画を見過ぎたら高額請求、そんなことがまかり通る現在です。ユーチューバーの皆さんにとって動画を見てもらえないことは死活問題でしょうから、総務省の動きを待たず彼らが携帯電話会社に何か働きかけて料金が安くなるようにしてくれないかなと思います。でないと君達は船のようには生き残れないぜと言いたいですが、そんなことを考えないのがユーチューバーの本質というものでしょうか。テレビ、船、ユーチューバーいずれにおいても今後の命運はお金が握っているように思います。