あれは私が大阪が本社の出版取次会社の営業部署にいた頃、今から20年くらい昔のことですが、ある日雑誌ananの別冊の増刷分が沢山入荷してきました。営業各員、担当書店に欲しい部数聞いて送っていいぞと課長の号令がかかり、程なく別冊の山は各書店に送られたのでした。私の所属していたその営業部署は京阪神の都市圏にある、法人運営書店が担当でして、私は大阪は梅田地下街の小さいながら一坪あたり売上がとても高い店を担当していました。毎朝書籍と雑誌が入荷するタイミングで書店を訪問し、検品したり注文もらったり楽しかったですよ。文庫や新書、雑誌がバンバン売れてましたが、立地だけでなくそういう時代でもありました。
そのananの別冊のテーマは何だったかというと、それは占いです。星座や血液型の占いの話が満載、私には興味はないものでしたが、世の女性たちと付き合っていくにはこういう話にも付き合わないとならんもんかね、なんて思いましたね。
さて、少し前のこと、通勤途上の小学校の建て直し工事をやっており、その現場の作業員の皆さんのヘルメットに、佐藤・A型などと書いてありました。ふと並び歩く妻(社長)にあれは何かと尋ねると、事故が起きて輸血の必要が生じるかもしれないでしょうとのこと、なるほど、私は几帳面なA型ですよとかのアピールじゃないんだねーハッハッハ、なんて冗談を言いました。…職場の飲み会など、参加者全員が必ずしも仲が良い訳ではない人間が集うとき、誰からともなく血液型の話になることが少なくないですよね。私はやはりそれに興味も何の話題も持たないのでただ話を聞くだけですが、さて、この話は今の若者、平成以降生まれの若者たちにも通じることなのでしょうか?最近の若い人と酒席を共にする機会は私にはほとんどありませんが、たぶん彼らは血液型の話はしないように思います。
血液型による占いや性格判断・相性診断というもの、雑誌が育てたものではないでしょうか。昭和47年生まれの私たち世代が雑誌をさまざまな情報源として読んでいたころ、必ずと言っていいくらい血液型占いのコーナーがありました。雑誌が廃れつつある現代、それと共に血液型の話題もなくなっているように私は感じます。インターネットやSNSの世界は、普通に見ているだけでは血液型の話はそこにありません。この雑誌とネットの大きな差はなんなのかはわからないですが、今の時代血液型の話をする人はもはやオジさんオバさんと言えそうです。まあだいたい、普段の人間関係のヒントを血液型に求めることがナンセンスですし、雑誌と違って血液型の話は廃れてもかまわない(だってつまんないし)と私は思います。