3月10日
  大ちゃんが、切磋琢磨したキャストの方々と共に、駆け抜けた、フィナーレを、
  大ちゃんの、新しい挑戦の、集大成の姿を
  この目に焼き付けるはずでした。

  叶わなかった、
  世界を巻き込む感染症の蔓延の前に、
  政府の意向を受け、2月26日を最後に公演中止となりました。
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  近未来的なステージアラウンド。
  見たことのない、可動式巨大高さ8mのスクリーン。
  計算され尽くし、見事に再現された、NYマンハッタンウェストの街路。

  1957の、移民闘争を背景に、繰り広げられるエネルギッシュな若者達。
  sharksとjetsの抗争は、対立が高じ、武器闘争となる。
  マリアと、トニーの運命の出会い。
皮肉にも、2人の関係が、更に対立を深めていく。

 警察の在り方も、組織的に機能せず、現場任せ。
苦虫を噛み潰しながら、小競り合いの対応に追われる、シュランクとクラブキだが、精神的に磨り減り、本来の道理から逸脱していく。

プエルトリコ系移民の、マリア、ベルナルド、アニータ。
  家族愛が、前面に表現され、対象的に、ポーランド系移民のリフ、トニーは、個々の集団だが、
仲間意識で繋がっている。
  ドクという、見守り役の中年もいる。
  アニータが襲われた時も、怒りに身を震わせ、若者を諌める。
  興味深いのは、エニバディという男勝りの女性。
荒くれのなかで、仲間と認められ、役割りを果たしている。

  争いなど望まずとも、差別され、蔑まれ、人としての尊厳が失われる環境にあっては、自らを守る術は、手段を選んではいられない。

  それぞれの役どころを、深く理解し、
絶望のなかにも、1人1ひとりの、生き様が映し描かれる。
  血気立つ強気な流れは、冷静さを欠き、やがて人命を断つことに。

  自由が、他人を傷つける上に成り立たない、その原則に、やっとの事でたどり着く民衆。
  その代償は、大き過ぎて、胸を抉られる。
  この物語も、倫理が、まだ途上段階である。

  ベセスダ公園でのマリアの叫びが、それを物語り、
未来を指し示す大天使が、争い傷付け合うことの愚かさを諌めるが如く、静寂が鎮魂を誘う。

  season2の、キャスト陣に、魅了され、いつか全く同じキャストで、アラウンドでと、願わずにいられない。
ただ、このcrisis的状況は、まだ余談をゆるさず、
終息にはほど遠いと言わざるを得ない。

  けれど、上演出来た中止されるまでの、WSS2は、
大ちゃんが、ひとつひとつ生き抜いた、渾身のベルナルドで、
  幸運にも、1回限りだったけれど、観ることが出来た。
  胸に深くきざみ、
炎が、燃え尽きる前の一瞬のごとく美しく、
鮮明に記憶に残っている。