「環七エレジー」特別座談会 

金田康平(THEラブ人間)×小池貞利(teto×キイチビール(キイチビール&ザ・ホーリーティッツ)

 

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いよいよ明日に開催するTHEラブ人間決起集会「環七エレジー」。なぜ今回THEラブ人間は新たな自主企画を立ち上げたのか、そしてその初回に声をかけたのがなぜこの2バンドだったのか。ガチンコ3マンに向けて、3バンドのフロントマンに語ってもらった。

 

――824日のTHEラブ人間決起集会「環七エレジー」でこの3バンドによる対バンが行われるわけですが、そもそもこの「環七エレジー」とはどんなイベントなんですか?

金田「僕たち、『下北沢にて』って自主企画やってるんですけど、今はサーキットイベントになって。100バンド以上出るんで、俺の手が届かないところもいっぱいあるんですね。そもそも最初にバンドを組んで自主企画やるときって、対バンして他のバンドに衝撃を受けて、そういうバンドがだんだん増えていって、それでそいつらを呼んでやるみたいな感じじゃないですか。そういう感覚をなくしてるな、またやりたいなって思ったんですよね。でも基本的なコンセプトは『下北沢にて』も今回の『環七エレジー』も一緒で、『最近みんな何聴いてる?』ってミックステープを友達と交換するみたいなことなんですよね。なので今回は、最近俺がよく聴いている2バンドを呼んだんです」

――なんでこの2組が好きなんですか?

金田「teto……なんか初期のエレカシ(エレファントカシマシ)みたいじゃないですか。『パンク』って感じはあんまりしなくて。ライブで観るとサダが何歌ってるかわかんないんだけど――そういえば腕折ったでしょ? 治った?」

小池「おかげさまでだいぶ。手術して」

金田「こないだ、腕を折る前の前の日くらいにギターの山崎に相談されてたの。このままいくとサダが体壊すって(笑)」

小池「(笑)」

金田「『メンバーが守ってあげなきゃね』とか言ってたら、その次の次の日に腕折ってた(笑)。ライブはそんな感じでハチャメチャなライブをやってるんですけど。tetoは最初の出会いが『下北沢にて』のオーディションに応募してくれた時で、1位通過だったんですよ。そのときのライブでギターソロとか間奏のときもマイクで何か言ってるんですよ、サダが。よっぽど吐き出したい言葉が頭の中にあるんだなって思って、早いとこ歌詞カード読みながら聴きたいなと思ってたんですよ。それでCD聴いたら、それこそ『生活』ぐらいまでのエレカシみたいな、ひとりの男があてどもなく毎日生きてるみたいな歌で。それが染みたんですよね」



――なるほど。キイチビール&ザ・ホーリーティッツは?

金田「キイチビールは、まず人柄がいいんで(笑)」

キイチ「得〜(笑)」

金田「得してるよ(笑)。キイチはなんかねえ、かわいがりたくなる何かを持ってますよね、すでに。なんつうかねえ、tetoと一緒ですけど、家で聴きたくなる音楽。なんか本能的に好きなんだよなあ。細胞レベルで好き。その……渋谷系から派生したロックンロールというか。それこそサニーデイ・サービスと同じように、90年代にデビューしたらMIDIレコードにいただろうなっていう(笑)。古くないんだよな。今のシティポップって、基本古い音楽のことを指すじゃないですか。わかりやすくおっさんの音楽だし、それが一周してまた流行ってるっていうだけで。でもキイチビールはその一周の中にいないというか、どこにでもいるというか。童謡とかに近い。人懐っこいですよね。逆にtetoの音楽は全然人懐っこくない」



――確かに、キイチビール&ザ・ホーリーティッツというチョイスはすごくよくわかるんですよね。一方でtetoは最初意外な感じがしたんですよ。でもよくよく考えれば、teto的なものもラブ人間の中には確かにあって。ラブ人間の中にある両面性が呼んだラインナップなのかなと。

金田「うん、結果そうなりましたよね。俺も2バンドの音楽を聴いていて思う。でもやっぱり共通性がないからイベントってのはおもしろくて。共通項はどこだ?って探す楽しみがあると思います」

――「環七エレジー」というイベントタイトルにしたのはどうして?

金田「もともとラブ人間組んだのが2009年の1月で、4月に最初のCD『恋街のすたるじい』をリリースしたんですよね。その時に2曲、収録したい曲があって。"shimokitazawa-nite""若者たちの夕暮れ"っていう。でもその2曲で500円、結成したての自分たちの音楽の価値が1250円って高くないかなって思って。それで弾き語り入れようと思ってレコーディングしたのが"わたしは小鳥"だったんですよ。でも3曲でも高い気がするからもう1曲入れようって、その場でアドリブで作って入れたのが"環七エレジー"っていう曲だったんですよ。その曲はずっと弾き語りでやってて――ラブ人間のインディーズの頃の曲は、ほとんど全部再録し終わったんですけど、残っているのが"環七エレジー"だけなんですよ。この曲バンドでやりたいなとずっと思ってて、じゃあイベントタイトルにしちゃえばこの曲をやる理由ができるなって。それにイベントに街の名前を付けるの好きなんですよね。でも『下北沢にて』やってるし、もっと具体的に通りの名前とか付けちゃおうかなあと思って。だからこれ、福岡でやれば『親不考通りエレジー』にできるでしょ。大阪でやれば『御堂筋エレジー』。後々楽しくなりそうだなと。それで『環七エレジー』」

――この3人で話すのは今日初めてだそうですけど、tetoとキイチビールは対バン経験あるの?

小池「そこまでないんですよね」

キイチ「今まで2回対バンしていて。ライブ終わったあとに『あ、どうも』みたいな(笑)」

小池「もちろん音楽は知ってたんですけど、そこまでしっかり話したことは正直ないんですよね」

金田「っていうかtetoはラブ人間ともちゃんと対バンしてないもんね。『下北沢にて』と、こないだ『JAM FES』で一緒になったくらいで」

小池「そうですね」

金田「キイチビールとは去年、渋谷でやったよね」

キイチ「去年の7月ですね」

金田「でもその程度で。この子(小池)はねえ、ほんっとに人見知りなんですよ。オーディション出てもらったとき、すごく覚えてるけど、昼の12時くらいから、終わったのは20時過ぎくらいで長丁場だったんだよね。10バンドくらい出ていて、その中から1位・2位が『下北沢にて』に出られるっていう。主催者で審査もするからずっと観てたんですけど、tetoはずっとメラメラしてて。はたから見て『この子が歌うところ早く観たいな』って思ってたんです。それで1位になって、結果発表でステージに上がってもらったときに初めて喋ったんですよ。そのときも、こいつら絶対ステージ上がりたくないんだろうなあみたいな(笑)」

――tetoとしてはそのオーディションはどういう気持ちで出てたの?

小池「『下北沢にて』ってイベントは知ってましたけど、僕ら結成したのが2016年で、都内出てきたのも最近で。最初は興味本位でしたね」


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金田「オーディション終わったあと軽い打ち上げみたいなのがあって。そのときにすっと近づいてきて『ありがとうございました』って言われたときに『この子いいな』って(笑)。こういうバンドって、『こんなイベントにそんな価値ねえけど踏み台に』みたいなタイプか、すごく音楽に真摯なタイプか、どっちかじゃないですか。話したときに『あ、後者だったんだな』って。そこでちょっと喋ってすぐ連絡先交換した」

――世代的には5、6歳違うんですよね。ラブ人間ももう結成8年?

金田「そう。だから、このあいだキイチと飲みに行った時にも話したんだけど、もう俺たち、自分たちが思っている以上に若手バンドの枠に入れてもらえないんですよね。でも、ほんとに冗談じゃなく、今でも結成1年目みたいな気分がずっと続いていてて。なのに自分たちが耳にする若いバンドの子たちと対バンが組まれなくなってて。レコード屋で最近の音楽を掘ったりするときに聴いている子たちはいったいいつどこでライブやってるんだろう?っていう、浦島太郎感がすごくて。それで、誰も組んでくれないんだったら自分たちでやらなきゃだめだって思ったんですよね。だっておもしろいんだもん、若い子たちがやっている音楽が。それと対バンして対決したらどんな感じなのか、味わってみたいなと。それを組んでもらうのを待っている暇ないなと。しかも2バンドは結成がほとんど一緒なんだよね?」

キイチ「僕らは2015年」

小池「僕たちは2016年」

金田「ピチピチなんですよね。音楽にはそれが微塵も出ていないけど、それがすごい。もう世界ができあがってる。だって俺たち組んで1年とかで、あんなできない。成立してなかったと思う、音楽として」

――そういう若いバンドに対して、金田くんとしては「俺たちにもそういうときあったな」って感じなのか、それとももっとリアルタイムの今とシンクロしているのか、どっちがほうが強いんですか?

金田「それは今じゃないですか? 後輩とは見ていないですよ。それはまったく思ってない。歳が下とか、俺らのほうが結成してから長いだけで、音楽家同士だと思ってるし、そもそもこの子たちにも『俺ら後輩なんで』っていうヘコヘコした感じがないし」

――金田くんって、基本的にそういうスタンスだよね、後輩に対して。

金田「そう。大っ嫌いだったんですよ、先輩(笑)。だから先輩後輩とは思わない、かっこいいバンドに対してはね」

――逆に、サダくんはラブ人間のことは前から知っていたんですか?

小池「もちろん。音源も聴いてましたし。でも実際こうやって企画に呼ばれるとか、こうやってお話しするとは考えていなかったんで――先輩として見てるんで(笑)、ありがたいなという」


――ラブ人間ってどんなバンドだと映ってるんですか?

小池「一番は人間味が強いっていう。自分もそういうところは大切にしていきたいので。すごく歌を大切にされてるなと。自分にはできていない部分があるので」

――でも、tetoは歌心ありますよね。

金田「tetoってBPMを半分にしたらフォークになるんだよね。俺、家で一回やったことあるよ。"Pain Pain Pain"をテンポ半分にして弾き語り。そしたら吉田拓郎みたいな感じ。ラブ人間の"砂男"もそうなんだけど。本当にフォーク」

小池「ありがたいです。だから今回は『下北沢にて』オーディションへの恩返し――といったら変なんですけど、自分なりの姿勢、態度が出せたらなと思います」

――キイチくんはどうですか?

 

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キイチ「僕は下北沢の象徴みたいに感じていて。僕、バンド始めるまで下北沢にほとんど来たことなかったんで、なじみはなかったんですけど。ラブ人間を初めて聴いたのは2011年の"砂男"のときで。僕、岩手出身で2011年の4月に大学入ってこっちに来たんですけど、その夏ぐらいに初めて"砂男"のMVを観て『こういう熱い人がいるんだ』って思ったんですよね。そのあと2014年ぐらいに"幸せのゴミ箱"のビデオを観て『あ、かっこいい!』って単純に思って。あのMV、下北沢の街をメンバーみんなで走るじゃないですか。当時は全然知らない街だったのが、今にして見返すと知っている場所だらけで。いつの間にか自分も下北沢になじんできてることに気づいたりとか。なんかその……下北沢っていう街の象徴として、どんどん更新されていくイメージ」

小池「僕も群馬にいたときからそういうイメージでしたね。下北沢代表」

――すごいよね。ずっと言い続けてきて、いつの間にかそういう存在になってる。

金田「なんか言い続けてきましたね。たぶん今までライブで言わなかったこと一度もないかな。『東京世田谷区下北沢から来ました』っていう口上を。当時俺はその言葉知らなかったけど、レペゼンしてたんだろうね」

キイチ「レペゼンですよね。去年7月に初めて対バンしたときにもそう言っていて、『かっこいい!』と思って真似してます(笑)」

金田「でも自分が高校生のころ……曽我部恵一は下北沢の象徴だと思ってたんですよ。そう思ってたから、今こうやって言われるのは恥ずかしいですよね。単純にこの街は他のどの街よりもおもしろいって思っているんですよ。こうしてtetoとかキイチビールのように、自分たちが出てきたころにもあった小さいシーンのような、新しいシーンが始まってるのを見ている気がしてて。で、見ているだけなのは超嫌なんですよ。やりたいんですよ、一緒に。自分たちのシーンを彼らがまた塗り替えようとしてる、でも俺たちの部分だけは塗らないでほしい。俺らもそこに行くって感じです」


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――だから『下北沢にて』はある意味お祭りだけど、今回は3マン、ガチですよね。だから「環七エレジー」、ラブ人間はガチンコやりたかったんだなって思った。

金田「そうですね。これだけ長くやってくると、いろいろなレッテルもあるし、噂話や作り話もあるし、頭で作り上げた印象もあるし。それらを全部取っ払うには40分くらいのガチのライブしかない。そのライブを全部観てもらえれば大丈夫だろうなって思う。ちなみにキイチビールは初めての長尺ライブです、今回」

キイチ「そうです。3マン初めてなので。めちゃくちゃ嬉しいです」

金田「tetoは40分あったら何曲できるの?」

小池「何曲かな? 30分で9曲くらいなので」

金田「曲、短かっ!」

小池「でも最近はちょっと喋ったりとか。疲れちゃうんで(笑)」

――というように、金田くんはいまだ青春を燃やしているわけですけど、今のtetoとかキイチビールの世代の下北沢ってどういう感じなんですか?

キイチ「自分はバチバチですけどね。負けねえぞっていう。でもそこに他のバンドとの摩擦はないですね。やっぱり同じバンドとやることも多いので、必然的に仲良くなっていくということはあるし。人見知りなんであんまり喋らないんですけど(笑)」

小池「メンバーと円陣組んで『他のバンドぶっ潰しにいくぞ!』みたいなのはないですけどね。それよりも自分との戦いというか。そこに対バン相手は入ってこないですし」

金田「でも俺らも肩組んで『全員殺すぞ!』っていう気持ちはないなあ。昔と較べたらそういう気持ちはない。戦ってくれるやつがいないっていうか。自分で牙を抜いたわけではないけど、噛みつかせてくれない。なんか、同世代とかはみんな達観しちゃってるところもあって、こっちがめっちゃスイングしてるのに全然球投げてきてくれないっていうイメージがあるから。でもここだったらやれそうだぞというのはある。勝ち負けじゃなくて、ああ戦った!というのがほしい」

――だから、道場破りみたいなものなのかもしれないですよね。

金田「『たのもうー!』っていう。そうかもしれない。だからジャンルが違うほどおもしろい」

――なるほど。

金田「あ、ちなみに、この日がTHEラブ人間は新メンバーお披露目になります。ベーシストとドラマーが決まりまして。『環七エレジー』がお披露目ライブになりました!」

――きたねえなあ(笑)。ガチンコと言っておきながら、全部持ってく気まんまんじゃないですか。

金田「でも全部後からなんですよ。イベントやることが決まって、そしたらメンバーが決まって、じゃあこの日お披露目じゃんっていう。全部イベントに吸い寄せられた感じ。緊張するけど、楽しみですね」

――わかりました。せっかくなんで、お互い訊きたいことはありますか?

金田「そうだなあ……2人とも、今日は何聴いてた?」

小池「僕はWAVVES聴いてました。」

キイチ「僕はXTC」

金田「2人とも洋楽だね――WAVVESってあれ何年代のバンド?」

小池「2000年代ですね」

――金田くんは何聴いてたの?

金田「俺はC.O.S.Aです。愛知県知立市のラッパー。最近はそればっかり聴いてる。で、これを自分だったらどうやるかなって、一体いつ世に出すんだろうかっていうヒップホップの曲ばっか作ってる(笑)」

――(笑)。逆に2人は金田くんに訊きたいことありますか?

キイチ「おいしいお店教えてください。カレー屋」

金田「カレーはいいよね。でも××××は行ったんでしょ?」

キイチ「大好きです」

金田「これ、絶対書かないでください。××××っていう世界で一番うまいカレー屋があって。」

キイチ「店の外観に店名が一切書いてないんですよ。もう、すっごくうまいです。よくわかんない。もうカレーじゃない」

金田「一切油を使わないで調理してて、苦いんですよ。香辛料のみ。ほぼ宇宙だなあ、みたいなことをカレー好きの黒猫チェルシーの渡辺大知に言ってたんですよ。あの店はやばい、行けよって。そしたら岡山でライブのときに、本番の15分前とかに大知から着信があって。『もうライブ始まるからあとで折り返していい?』って言ったら『すいません、急いで電話しちゃったんですけど、××××食ってきました』って(笑)。『これだけ言わせてください』って言うんで話聞いたら、具でそら豆があって、それをパクって食った瞬間に皮から一粒コロンって出ちゃって、その豆がテーブルの上をバウンドして転がったらしいんですよ。それが、そのタイミングで、その角度で、その飛距離で、何バウンドするかまで、決められてた気持ちですっていう(笑)。あのカレー、何か入ってると思うんだよな」

キイチ「想像するだけで動悸がして脳がタプンタプンするんです(笑)」

――(笑)。サダくんは何かありますか?

小池「訊きたいことはキリがないんですけど……どんなときに曲作りますか?」

――そう、そういうの!(笑)

金田「うーんとね、相当イタいこと言っていい? 今も書いてますって感じ。俺、音楽に飽きたことがなくて。10歳ぐらいで音楽好きになって、13歳でバンド始めて、今31歳でしょ。ずっと音楽が好きで、自分から出るものは音楽にしかならない。こうやって話しながらも、こんなリズムでとかこんな歌詞でとか考えてる。前の彼女と付き合ってたときとか、デートの途中でも早く曲録音したいって途中で帰ったりしてたもん(笑)。だからもう、書こうと思って書くことはなくなった。俺の1日は基本、やることないから散歩してメシ食って曲書いて、昼飯食って曲書いて、そんで寝る、だけ。だから、ずーっと書いてる」

――最後、カレーで終わらなくてよかった!では「環七エレジー」、楽しみにしています! ありがとうございました。


(司会=小川智宏)

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男の友情を描きたくて、ずっと頭を悩ませていた。
自分には河原で殴り合った記憶もないし、だからってミュージシャン同士の熱い友情みたいな歌も描きたくなかった。

友情なんて熱くなくていい。
もっとひっそりと、静かな気持ちを描きたくて、ここ最近頭を悩ませていた。

その時に昔のスタッフからラブ人間ってこんなイメージだよって言葉を伝えられて、それはどんなものかというと「大人になりきれない大人」だという。

それもなかなかうなづけるんだけれど、30歳を超えた俺はもう砂男のような生活をしてないわけで、それはつまりそんな気持ちも持ち合わせてないわけだ。

だからって大人になりきれてるかっというとそういうわけでもない。
相変わらず小さなことでイライラしたり、たった一曲で世界が変わるんじゃないかとか思ってる。

「大人になりきれない」だけじゃなく、「子供のまんまでもいられない」んだよって気持ちをやっぱり持っていて、今の俺にはそれがとても大切なように思う。

大人になりきれない人ってのは、守るものを持ち合わせてない。
だから大人になりきれないでいられる。
でも守るものをポケットいっぱいに入れた今の俺を語るには「子供のまんまじゃいられない」って言葉の方が近い気がした。

そしたら男同士の友情があっさりと描けた。
どうぞ、歌詞を読んでみてください。
高校の頃、図書室に入り浸ってた俺の手を取り引っ張り出してくれたアイツ。
運動もできて、みんなから人気者だったアイツが、なんで俺のこと気にしてくれて、なんでもかんでも話してくれたのか今でもわからないまんまだよ。

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photo by MiNORU OBARA


今日も今からスタジオ。
自主企画「環七エレジー」まで1ヶ月切った。
がんばるぞ。


【今日の新曲】

「図書室のひかり」

この角度だとあの数行が
光の具合で読めなくなってる
外の世界はとても広いけど
さわがしくて思わず立ち止まってしまう

この図書室は誰もいなくて
お弁当食べるのにちょうどいいんだ
本の世界は外の世界より
もっと広くて とても静かなのです

きみが大きな声で僕を呼んで
屋上までの階段を何個も何個も飛ばして
息が上がるよ やめてくれよ
息が上がる 息が上がってしまう

また青空があっけらかんと
調子はどう?とか聞いてくるから
皮肉めいてる ひらり万国旗
さっき読めなかった数行忘れそうになる

いつか産まれて来る子供の名前を
ああでもないこうでもないと君は考えてる
なんかつらいよ やめてくれよ
なんかつらい 胸が詰まってしまう

親の病気のことを案じたり
きみもきみなりに人生が実っていく
息が上がるね でもやめないでいいよ
息が上がる 息が上がるけど

きみが大きな声で僕を呼んでくれる
図書室の光から引きずり出してくれる
大人になる なんてうそみたい
大人になる いつか大人になる


6月13日。
雨がジト〜っと降ってる。
ついに梅雨らしくなってきた。

‪ワンマンライブも終わって2週間近く。終わった時はほっと一息してやろと思ってたけど、相変わらずバタバタしてる。本当はポテチでも食いつつ録り溜めてたやすらぎの郷でも観ようかと思ってたけど、そういうわけにはいかないみたい。また新しいTHEラブ人間を始めなきゃいけないから休んでらんない。

メンバーとはこの2週間ちらちらと会ってるけど、下北沢近松を立ち上げたばかりのツネはいつも忙しそうにしてて「らしいなあ〜。」って思う。ツネはいつも何かに急かされてて、その後ろからのごづかれが原動力なんだなあと思う。俺はそういうのを見ててとても気合が入る。っしゃ!じゃあ俺は曲を書こうか!って気になる。あっと驚くような曲は100曲に1曲だろうから、とりあえず100曲書く。曲を書くのは歌詞を書く100億倍たのしい。

歌詞なんてのは詩とは違うからそんな簡単にでてこない。ボブディランが言ってるとおり歌詞は歌われるべきもので、読まれるべきものではないからだ。メロディーとリズム、すなわち音楽があってこそ歌詞は生まれる。歌詞が先にできる時ってのがあるけど、歌詞を書いてる段階でほとんどメロディーなんて出来てしまってる。いつも言葉なんて音楽に呼ばれて、引っ張られて浮かぶんだ。言葉なんてホント何の役にも立たない。

メンバー4人になってもうすぐ半年になるけど、相変わらずバンドってのはたのしい。明日は久しぶりにメンバー4人が揃う予定があるから楽しみでブログ書いてみた。早く明日にならないかなあ。楽しみだなあ。

金田

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