◎必要な手順をきちんと踏んでいこう
現在は、インターネットなどで手軽に物件情報が入手できる時代になりました。ネットでさまざまな情報を集めて比較検討するのは楽しいものです。しかし本気で購入を考えるなら、必要な手順をきちんと踏んで、より多くの情報を集め、比較検討して候補物件を絞り込んでいくという作業がとても大切になります。
最初にいくつか候補エリアを決め、少しでも多くの物件情報を収集し、よさそうな不動産業者や物件を見つけて、現地やモデルルームに足を運んで現物や周辺環境をチェックする。
当たり前のことに感じるかもしれませんが、みなさんにとって本当の「理想の家」を見つけるには、この当たり前の手順が重要なのです。抜け道や近道はありません。王道をいくしかないのです。
この作業を面倒がらずに行っていくことで、「これだ!」と思える理想の家に巡り会うことができるはずです。
急ぐ必要はないのですから、巡り会うまでのプロセスを楽しみながら、じっくりと気長に自分にとっての理想の家を探していきましょう。
◎不動産知識に明るい人の手を借りよう
いい物件を探していくための各手順についてポイントを説明していきますが、手順とは別に、私が考える「理想の家」と巡り会うために大切なことを、最初にお伝えしておきたいと思います。
まずは、不動産・建築に関する書籍を読んだり、既に購入した人の体験記等をネットで見ることが有効です。不動産に関する知識や情報を増やしておくことが、失敗しないための最大のリスクヘッジになるということです。不動産を実際買う時になって何らかの疑問点や不安な点が出て来た場合は、不動産・建築の知識がある第三者に物件の適性価格や瑕疵がないか、または環境を調査してもらうことも考慮に入れるべきかもしれません。
◎不動産取引で失敗してしまう人の傾向は?
不動産取引で失敗してしまう背景には、その方の性格(決して悪い性格ではなく、むしろ優しくて、よい性格の方が多い)や、不動産取引独特の特性を知らないばっかりに被害に遭ってしまわれるということが少なくありません。これまで私が仕事上お会いした方の中で、そうした特徴の強いタイプを整理してみました。以下をぜひ参考にしてください。
1.不動産購入と自動車購入の根本的な違いを理解してない人
トヨタの車を買う場合は、どこのディーラーで買おうが、どの担当者から買おうが車自体の品質に差はありません。が、不動産はすべての物件がそれぞれ異なり、一つとして同じ物はないのです。
2.人を信用し過ぎる人、任せ過ぎる人
車であればいい加減な販売会社や営業マンから購入しても車自体の品質は同じです。不動産は営業マンが悪意の持ち主であったり、物件の瑕疵を見抜けない人間だったりすると、あとで大変なことになります。
3.多くの物件を比較検討せず、時間をかけずにすぐ買ってしまう人
素人であっても、数多くの物件を見ることによって、価格的な相場感や物件の優劣の判断力がついてくるものです。不動産は急いで買うものではありません。後悔している方をみると、数件しか見ずに即決している人が実に多いです。くれぐれも衝動買いは禁物です。
4.疑問点、おかしいと思う点を質問できない人、そのままにしてしまう人
不動産を売買する時、「おかしい思う点」、「疑問に感じる点」をそのままにせずに、根掘り葉掘り、100%納得いくまで聞いてください。「まあいいか。任せとくか」という態度では、のちに大きなトラブルになります。
5.住宅情報誌や書籍の情報だけで、にわか専門家になってしまっている人
最近の情報誌には、非常に詳しい専門的な解説などが掲載されています。しかし、それらを読んだだけの中途半端な知識だけで取引を進めるのは危険です。
地味ではあっても、10件の物件を見てまわるなど、自分の足と耳と目で体験して得た知識のほうが10冊の本を読むよりずっと役に立ちます。
6.性善説に立って取引を進める人
人と付き合う上では、性善説に立つことはすばらしいことだと思います。しかし不動産取引においては歓迎できません。高額な取引だけに、トラブル時の代償が大き過ぎるからです。この営業マンは良い人だから...、この販売員は優しい人だから...、ということと、物件がよいものであるかどうかは本質的に関係ありません。営業マンは誠実そうな良い人であっても、物件はいただけないというケースはあるのです。
営業マンが家族の写真を見せてくれたり、子どもの話をしたりすれば、自然と親しみが湧いてくるものです。でも、それと取引は別です。情に流されず、あくまで冷静に臨むということが不動産取引では重要なのです。
次回「希望のエリアを決める」につづきます
私が代表を務めております、株式会社ライトハウスのホームページはこちらです https://light-house-osaka.com