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4日間あっという間でした。
レベル2はこの世の中にいるあらゆる生物(架空の生体も)になりきり、水泳やゴルファーや木こり、競輪選手、ボート漕ぎ、ボクサー、空手、太極拳などの動きを行う。
どんどんカラダもココロも広く温かく弾んでいく。
静止していても呼吸のリズムでカラダ中に巡る熱いエネルギーを感じて気体のエネルギーは頭のてっぺんや手や足の指先から、そのエネルギーは液体も動かし最後は鼻水や唾液や涙が自然に流れてきた。カラダがしばらくは小さく震えてその余韻は骨の奥に響いていた。
古い細胞が押し出され新しい細胞が誕生した。

東洋医学の考えとリンクしたことがカラダの中で実際に起きていて感動しちゃった。

カラダはやったようになる


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実家は田舎で通夜は夜通し行なわれ近所の方が炊出しをし知らない人も噂を聞きつけ弔問に訪れるが、地方都市であるこの地に母の知り合いはいないのでごく身内だけの葬儀に。

田舎から従兄弟らが香典を預かって訪ねてくれた。みな親の先を案じている。
後を継ぐ者の宿命 

その時 どうする?

いまその時で少し考えていたけど現実がいま目の前に。なかなか受け入れるのが難しい。


一方で葬儀担当の方がどんどん進めていく、
居酒屋のメニューのように棺桶、献花、骨壷、宗派に合わせ祭壇とお坊さんの手配。
メイクの方が丁重な挨拶をして旅立つ顔を作っていく。
誰かがやらなくてはならないことだが、彼らはこれが日常なのだ。私には考えが及ばない世界だった。
口紅は母が気に入っていたクリスチャンディオールをつけてもらった。
とてもきれいに整えられ、衣裳も飾られた。

葬儀担当の女性が私を気遣ってか事務所にあったという千代紙を持ってきた。何もする事がなかったから黙々と折り鶴を折った。入院して一年三カ月やってきた作業だった。

もう折る必要がなくなったなぁ。

繋がれなかった折り鶴を棺に散りばめましょうと提案してくださり、着物の模様のように散りばめた。

花屋さんが花を運ぶ。
先ほどのメニュー票の画像とは違うレイアウトだ。
クレームつけたくなるが受付てはくれまい。

遺影は自分で用意した。
母らしい表情で微笑んでいる。

お経をあげてくださるお坊さんへ挨拶。
言われるがままのお布施を渡した。

通夜が始まる
枕経をあげてもらい、おりんと線香の匂いが空間を作る。

本当に母は死んだのだろうか

周期的に夢か現実かを行ったり来たりしている私がいた。

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葬儀当日。

身内だけで送る。
花をたくさん手向けて。
二千羽以上の折り鶴

火葬場へは車の往来や信号が少ない山道を。
そういえば、この街に来て霊柩車を見ないなぁとあ思いながら。
昔の田舎では派手な霊柩車を見かけていたが、いまは一目でソレとは分からない車だ。
火葬場に着くと他には人がいなかった。
ズラリと並んだ焼却施設。
施設内のあちこちに撮影禁止の看板。

一時間半程待って収骨室へ。

手慣れた係員の方が骨の名前を言いながら、
竹と木でできた箸で収骨し骨壺に入れていく。
これは三途の川を渡す船の櫂を意味するらしい。
私は普段、骨の名前を仕事で説明するから理解しているが、こんな説明を聞きながら骨を拾うとは…
踵骨、膝蓋骨、大腿骨、腸骨、腰椎、肋骨、下顎骨、蝶形骨、そして頚椎を取り出し「喉仏」と説明しながら小さな骨を頭に見立てて乗せた。
(実はこれは作為的なものであるが、なるほど。となっとくするものだ。)
最後に頭頂を乗せ骨壺の蓋をしめ白い風呂敷に包む。

火葬場を後にする。
夫と車に乗り込み会話しながら自宅へ
母は私の新しい住処には来た事がない。

しばらくは三人いるのだな。

夫は遺影の母に語りかける。
私よりもロマンチストだ。
最後は認知症があり、何度説明しても私が結婚したことを忘れていた。
だが、夫の事を優しい人とは感じていた。
母はきっと喜んでいるに違いない。


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14日朝5:27携帯電話が鳴る。
就寝中で電話の呼び出し音で起き、着信をみると母が入院する病院からのようだ。

「◯◯病院です。ドクターに代わります。」と看護師らしき女性の声。
続いて当直医の男性の声。
「心電図の状態が弱くなってきています。話し合いで人工呼吸や心臓マッサージをすることになたっていますか?」
「特別な延命措置はしないという話でしたが、人工呼吸や心臓マッサージは特別な延命措置 ななのですか?」と私。
「そうです。いまからどれくらいで病院に到着しますか? 病院に到着するまで人工呼吸した方があいいですか?」

そこまでの会話でやっと事態を把握した。

「…、。無理にしなくていいです。」

夫Kと慌てて支度して車で駆けつける。
時間外で玄関はしまっていてインターホンで呼び出す。
いつもの守衛の方だが、何か違う、

すれ違ったときに気づく。
黒のネクタイだ。

廊下から母がいるベッドが見えるのにそこは空いていた。その奥の部屋に母の名前。
入ると'0'を指した機器が虚しく点滅している。
初めて見る当直医と看護師が入ってきて伏し目がちに作業を始める。

コンピュータシステムの仕事で病院に勤めた時期がありましたが、この光景は見たことない。
村上春樹氏の小説や映画で見たようなことがいま目の前で起きている。

電話の直後に息を引き取ったとのこと。
電気機器のスイッチが切られ、音がない空間。
次々と作業がすすめられていく。
全てのサービスが有料だからひとつひとつ確認される。一通り全て頼むことになるわけだが…。

夜勤との交代で担当医師と看護師長が挨拶に来られた。最初の担当医師は好きになれなかったが、この方は人間身があり好感持てた。
目頭に涙を溜めていて惜しんでくれて母もこの医師とはうまくいっていた気がした。

葬儀社が迎えに来た。
10名ほどのスタッフが半袖のユニフォームのまま見送ってくれた。


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