月別アーカイブ / 2019年10月

 本日発表されたビッグニュース。

 

 黒木渚、news zeroに登場!

 木曜パートナーとして、11月7日と14日の二週にわたって出演させていただきます。

 

 news zero で初めて私を知る方もたくさんいると思うので、何者なのかということを改めて書いておきますね。

 

 私「黒木渚」は2012年にスリーピースバンド「黒木渚」としてデビューしました。その後、2014年からはシンガーソングライター「黒木渚」としてソロ活動になり、さらに2015年からは小説家「黒木 渚」として作家活動もしています。

 

 ものすごく名前が主張してくる!嫌でも「黒木渚」が脳裏に焼きつくプロフィールですね。むしろそれ以外の内容が頭に入ってこない。

 

ちなみに音楽家としてデビューする以前の私は、宮崎県日向市で生まれ、大学進学をきっかけに福岡へ。

 福岡教育大学で英米文学を専攻し、ポストモダニズム沼にどっぷりはまってしまいます。そのまま大学院に進学し黒人文学の研究なども。中高英語教員の免許を取得して卒業しましたが、卒業後は市役所で地方公務員として働いていました。

 

 とても真面目な人生を歩んでいたんですよ、音楽に出会う前は。笑

 

 ギターを持ってステージに立つ絶頂感や、作詞作曲の面白さを知ってからはもうめちゃくちゃです。

 もとから沼にはまりやすい体質なので、創作沼にどっぷりはまってしまい引き返せなくなりました。

 

 そんな中、2016年に咽頭ジストニア(機能性発声障害)という喉の病気にかかってしまい音楽活動が一時中断。

 サクッと治してサクッと復帰しようと思っていましたが、そう簡単なものでもなかったようで、荒れ狂った私は創作意欲を解放するために小説を書き始めました。

 作家としての活動はこのドン底の時期を生き延びる支えになったので大変ありがたく思っています。

 「壁の鹿」「本性」「鉄塔おじさん」「呼吸する町」そして11月5日に刊行する「檸檬の棘」と、これまで5作品執筆しましたので本好きの皆さんはぜひ手にとってみてくださいね。

檸檬の棘.jpeg
 

 

現在は喉の病気ともうまく付き合いつつ音楽活動にも復帰し、ずっと応援してきてくれたファンの皆さんに支えられながら好きなだけ創作に没頭できる毎日を送っています。

 

 こうしてニュース番組のパートナーとして声をかけていただいたことも大変ありがたく思っています。

 音楽フェスや歌唱番組で活躍したいという目標がなかなか叶いづらい喉のコンディションである今、バリバリ歌えなくても必要としてもらえる場所があるというのは励みになります。

 

 ニュース番組は初めての場なのでもちろん緊張もありますが、同時にとても楽しみです。

 

言葉、音楽、芸術、感性、とめどなく自由な世界の住人ですが、私なりの伝え方で素直にお話しできるようトライしてみます。

 私の2018年を費やして完成させた私小説「檸檬の棘」の刊行が発表されました。

 
檸檬の棘.jpeg


 10月にリリースされるアルバムと同じタイトルを冠した作品ですが、実は小説のほうが先にできていたのです。

 

 小説を書きながら感じていた音、それから書き終えたあとに感性の蓋のようなものがパカリと開いて出てきたものを音楽にしてアルバムにしたという流れです。

 

 私は小説家になってから既に4冊の本を出しています。

 その間に「私小説を書きませんか」という打診を何度も受けました。

 けれど、ずっとお断りしていたのです。

 

 私自身の物語など、面白くもなんともないだろと思っていました。

 それに面白く書ける自信もありませんでした。

 

 他人のことはよくわかるのに自分のことは全然わからない、という感覚、皆さんにもありませんか? そういう意味でも自分語りというのは難しいジャンルに思えました。

 

 ですが作家活動をしているうちに、自分は私小説の洗礼を受けるべきではないかという思いがわいてきました。

 

 私だけが持っている物語、まずこれを書けなくてどうする。

出し惜しみする前にさっさと書いて楽になってしまえという自分の声に従い書くことを決めたのです。

 

 

 書くと決めたは良いものの、そこからが苦難の日々。

 

 せっかく時間をかけて忘れてきたことを思い出すのが嫌で嫌で、パソコンの前で数時間うずくまっていることもあれば、現実逃避のために酒ばかり飲んでいる時期もありました。

 

 それでも、この小説を書き終えなければならないことはわかっていました。

 私の作家人生は始まってすらいないのです。

 

 こんな風に思い詰めていたのも、きっと喉が不自由な時期だったからかも知れません。

私は歌えない自分をまだ許せていなかったのです。

 

 クリエイターとしての自分の価値をどうにか確かめなければ、自信をなくして立てなくなりそうでした。

 

今となって思うのですが、この小説を書いたのは精神的な自傷行為だったのかもしれません。

音楽活動がストップしたとき、ファンの皆さんもスタッフも全ての人が歌えない私を許してくれました。優しい人々に囲まれて私は死ぬほど幸せだったけど、同時に罰されたくてしょうがなかったのだと思います。

「どうして歌えない、生きている意味はあるのか」と自分で自分を罵る代わりに、一番書きたくなかった私小説を書き続けました。

 

こうしていざ小説が完成し、いよいよ皆さんに私の内臓が晒されるのだと思うと、かえって胸のすくような不思議な脱力感があります。

 

 私小説なんてそんなに大したものじゃなかったわ、と思える程度には健全な心を取り戻しましたし。笑

 

 大人のくせして毎日わんわん泣きながら書いていたのも、今となっては馬鹿らしくて笑えます。

 

 

 

 檸檬の棘に描かれているのは、音楽家の私とは正反対の私です。

 これまで皆さんが見てきた強い黒木渚はそこにいません。

 それでも良かったらどうぞ受け取ってください。


<お知らせ>
黒木渚『檸檬の棘』発売記念トークイベント「渚のバルコニー」出張編&サイン会

11月16日(土)15:00〜【名古屋】HMV栄
11月17日(日)18:00〜【東京】HMVエソラ池袋
11月23日(土)15:00〜【福岡】HMV&BOOKS HAKATA(博多マルイ6F)
11月24日(日)18:00〜【大阪】HMV&BOOKS SHINSAIBASHI

「檸檬の棘」特設HP OPEN!
http://www.kurokinagisa.jp/lemon/
 

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