2週間に渡る中学校(30校)での講演を終えて、子供達からの感想文を読み、やはり話の続きを背中で見せなければと改めて思います。
僕のエベレストへの挑戦はまだ終わってはいません。
過去には、頂すら見えない厳しい状況もありましたが、今年はネパール側8150mまで登り、次に繋がる登山ができました。
振り返ると「頂」すら見えない状況が3年も続いてました。
これでもかというぐらい試練が…。
2009年、春にダウラギリ8167mを登り、秋に中国側のエベレストに向かいました。
エベレストは中国側とネパール側の二つありますが、中国側はベースが6400m、ネパール側は5300mと中国側のとの差は1100mもあります。またネパール側は名物のアイスフォールと呼ばれるクレバス地帯が序盤に広がってますが、中国側にはあまりありません。
そこで登るなら中国側と決めていましたが、2009年10月1日に国慶節という中国の60周年を祝う国家行事があり、チベットなどの複雑な政治の問題が絡み、「10月1日までに国外に出よ」とう通達がありました。
10月中旬に登頂を予定していた僕はベースキャンプの撤収も含めたらとても間に合なく、途中で下山となりました。
それから政治的なリスクの少ないネパール側に切り替えましたが、2010年は強力な悪天候の周期で首都カトマンズからルクラに飛ぶ飛行機が1週間以上欠航し、ようやく飛び立つと思いきや仲間のシェルパが乗った飛行機が墜落。大切な友人を一人、飛行機事故で失いました。
2011年はベースキャンプから出発した日に、ベースキャンプの撮影に来ていたベテランの山岳カメラマンがくも膜下出血で倒れ、遠征は一時中止となりました。
僕にとってエベレストはすでに「頂」すら見えない暗闇の中の登山になっていました。
ある山の先輩が言ってました。
「俺ならやめる」
先輩方々は、ヒマラヤのベースキャンプに入っても自分の心が向かい時や違和感を感じた時は止めます。
この世界では根性論は通じません。
相手は偉大な自然です。
天候が成否の鍵となるエベレストで、すでに予備日はありませんでした。
深い悲しみが担ぐ荷物以上に重くのしかかり、足に力が入らない。
そんな状態で登るのは極めて難しいです。
ある人が下山を前提に登っているのではと厳しい意見もありましたが、恐らく、その人は登る前に何があったの知らないのでしょう。
ベースキャンプの仲間もすでに登頂は厳しいことは知っていても口はしませんでした。
栗城の登山。栗城が決めるべきと。
僕は「登る」を選択しました。
そして、結果は心も身体も十分に山と向き合うことはできなく、下山となりました。
山とすら向かえ会えないことが3年も続き、2012年の春に向かうシシャパンマ南西壁では出発一カ月前から不眠となり、知り合いの医師からそれは「鬱だよ」と言われてしまいました。
そして、6500m地点での滑落…。
命は助かりましたが、3年も向き合えなかったことの精神的なダメージが大きく、身体に現れ、ついに事故に繋がりました。
右手親指と左脇腹の骨折はギリギリ回復し、その年の秋にエベレスト西稜に向かいます。
そして強風の中、すでに限界を越えても登山を続け、8070地点で下山を決めますが、下山時に両手、両手足、鼻が重度の凍傷になり、9本の指を失いました。
靴の紐すら結べない中、トレーニング中にある山の先輩に言われました。
「山を見るのではなく、自分を見ろ」
僕は3年分の闇を打ち払うべく、自分の心も身体も見れないままエベレストだけを見てました。
完全に自分を見失っていたのです。
そこからある言葉が蘇りました。
「楽しくなかったら下山しろ」
昔、山の先輩から言われた言葉です。
本来、挑戦と山は楽しむもの。
山を見てワクワクする自分を取り戻し、本来あるべき登山がしたい。
その想いを持ってブロードピーク8047mを登り、秋季エベレストネパール側を8150mまで登りました。
今年のエベレストは可能性の高い中国側に申請していましたが、ネパール大地震の影響で中国側の許可がおりず、ネパール側となりました。
キャンセルも考えましたが観光業へのイメージダウンは大きく、ヒマラヤへの恩返しになればとネパール側のエベレストに向かったのです。
そしてつい先日、ネパールのエージェントから連絡がありました。
「来年春から中国側(チベット)の登山許可が下りる」
ようやく「頂」が見えて来ました。
まだ糸は切れてません。登山は続いています。
来年、登頂して皆さんと一緒に泣き叫びたいです。
コメント一覧
コメント一覧
(^ー^)ノ
あなたのチャレンジが、多くの人に勇気を与えています❗️
あなたの夢が、私の夢です❗️
夢を叶えてください❗️❗️
栗城さん、私は応援しています。
来年も引き続き家族で応援しています。
また楽しみが1つ増えました。
一緒に共有楽しみにしてますね!!
また見えない頂をめざしてください!!
自分も夢を諦めず挑戦します。
応援しています!
いつも前向きな姿に勇気と忍耐力頂いてます。
史多さんの元気な姿ありがとうございました!
北九州市滞在中は心拍数上がってました。《*≧∀≦》
中国側からなら今度は大丈夫きっと上手くいきますよ(^o^)v。
取り敢えず新年明けに会いましょう(^o^)/。
楽しみに頂きを栗城さんの足で踏んできて下さい!
政治的な事は個人ではどうしようもない事ですね。それでも諦めないで、別な道を探す栗城さんリスペクトしてます。
何度だって自分のペースで、諦めない気持ちを持って。
強い気持ちを頂いてます、いつも。
私も頑張ってみます。
身体に気をつけて。
応援していますね
また共有できることを楽しみにしてます。
色々準備があると思いますが、それも楽しんでください。
楽しみに待ってます🎵
心は、一つ 必ず、成功するはず
がんばれ 栗城 みんなが、応援してるぞ❗️
からだに気をつけて実現しましょう頂👍
挑戦を続けるためには、限界を見極める力を養うことが一番大切なんだと感じました。
共に日々楽しんで挑みましょう‼
ただ、ただ感動!
栗城さんファイトp(^-^)q
応援してます\(^o^)/
自然は自分を媒体として感じる…自然は計り知れないほど大きく、偉大だ❗
自分を見失うと死ぬぞ❗
自然は、それくらい引かれる…素晴らしい❗
エベレスト行ってらっしゃい👍
春に登れよ。
励みにさせていただいています。
勝手にすみません…
登頂楽しみにしています‼
一緒に良い景色を見たいです😃
最新号の山と渓谷で好きな登山家アンケートの結果が発表されるみたいです!
栗城さんは一体何位にランクインしてるのでしょうか!?やっぱり堂々の1位ですか??
栗城さんの山の先輩でもある花谷ガイドはランクインしてるかな??
植村さん、三浦さん、野口さん、服部文祥さんもランクインしてるかな???
とにかく楽しみです!明日、買います!!
本当に凄いですね⤴️
先日エベレストの映画を見ました。
栗城さんは本当に凄い事をしてるんだなって改めて思いました(^^)
皆さんにも見て頂きたいです😍
でも命を大切にして下さいね
本当に⤴️
これからも応援し続けます(^^)
要らぬ意地悪なコメントも、励ましの様に頑張ってくださいよ。
まずは心身の慣らしに、春のエベレスト登頂からチャレンジされるではダメなのでしょうか?
天候も穏やかで気持ち良いでしょうし、無酸素にも拘らなくて良いと思います。
失礼しました。ひとまず安心しました。
無理はせず、頑張ってきてください。
山の事わよくわかんないけどぉとにかく凄そうだからがんばって〜
世界でいちばん高い山って凄くない?
ウチにはたぶん無理
講演でも言っていたようにチャレンジは続けてこそ意味があるんですね。
絶対に生きて帰って来る事
沢山の応援者を重く感じないでください。
私も応援者です。
もちろん私は応援してます!
今年栗城史多さんと会う!を目標の一つにしてましたが、お会いする事が出来ませんでした。
2016年栗城史多さんの講演会に参加して、お会いする!目標になりました(^^)(^^)
お会い出来るのをとても楽しみにしてます。ヾ(o´∀`o)ノ
無事に登頂し下山しまたお話を聞けるのを楽しみにしております。
きびしい環境では、身体と精神って大事ですね。栗城さんは到達できると思います。応援してます(^^)
栗城の人生は絶対に無理ですからね。
でも必ず帰ってこいよ