音楽を好きでいるとよく聞く言葉だ。

あのバンド、インディーズの頃の方が良かった。

サードアルバムからなんか変わっちゃった。

最近のライブはあんまりよくない。

とか。
よく聞きすぎて、こんなこと言うと「古参ファン気取り」みたいに言われる風潮もなくはない。

けどね、そうあなたが思うなら、きっとね、そのバンドは変わってしまったんだと思う。

バンドは常に最新が最高だと思って作り続けているが、それが本当にそうなのかはわからない。

しかし、あなたの感覚が正しいとも限らない。

そもそも、どちらかが正しいという発想自体が違和感でしかない。


あのバンドも変わった。きっと間違いない。
けど、あなたも変わったんだ。多分ね。


あなたのいう「あの頃」という時期は、
そのバンドとあなたの好きなものが一緒だったんだろうね。

だから、そのバンドが良いと思って作ったものを、あなたは良いと思ったんだ。

今はきっとお互いがいいと思うものが違ってきたのかな。

自然な事だし、よっぽど人間的。
しっかりとバンドを評価していた証拠なのかもしれない。

興味が湧いて、離れたなら、きっとまた気持ちが帰ってくることもあるかもしれない。

子供の頃好きだったことが、
また好きになったことなんて結構ある。

来年なのか、
5年10年20年経った先なのか、
それはわからないけど。

また、心が再会する時、いい顔してるといいね。

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世の中は全て「分業」で成り立っている。

一人で全部やりきるなんて無理だし、
無理やり全部一人でやるより、役割分担した方が二億パーセント良いものができる。

一人で全部できちゃう人もたまにいる。すごい人が。浅い言葉で言うなら天才が。

特にここ10年。
パソコン一台で大体のことができるようになった。
だから、なおのことそう言う人が世間から見つけられるようになったのはある。


でも、そんなすごい天才の人も、最終的には自分がやらなくて良いこととか、
自分以外がやった方がクオリティーが上がるもには別の人に任せる時が来る。

より高いクオリティーのものを作るときはそれは必然。
自分しか出来ないことの精度を高めるには時間はいくらでも必要だ。


が、しかし。


「自分がやらなくて良いこと」のハードルが低すぎるやつもいる。

10年前20年前の価値観のテンプレートを未だに使い続けていて、
出来ないことに平気でいるやつもいる。気づいてないのだろうか。


最近の僕の感じた出来事をひとつ例をあげるなら、

「ミュージシャンだって、ビジネスマナー本の1冊くらい読め!」である。


ミュージシャンは良い音楽を作って、良い演奏をするのが仕事。
そんなの、生まれたてどころか、生まれる前の赤子ですら知ってる。


今は2017年。
セルフプロデュース、セルフマネージメントがどんどんポピュラーになってきているし、
インディーズミュージシャンなんて特に、バンド運営に関わる事務作業をメンバー自身でやるのが普通だ。

なのに、
メールの書き方すら知らねえバンドマンが多すぎる。

音楽制作に専念するからマナーとかいらないんだぜ!なんて本気で思っているのだろうか。


3億歩譲って、10代の若いバンドマンならまだ良い。
(気持ち的にはほんとはよくない。)

20代後半、30代以上のミュージシャンでメールの書き方すら知らないのはさすがに無しだ。

世間も常識も何もわからない中、
自分自身のクローズドな世界の中でがむしゃらな10代が書く歌、
それは響くものがある。

同世代は、共感を感じるし、悩んでいるのは自分一人だけじゃないと勇気を与える。
上の世代からは、自分の若い頃を思い出して、懐かしさと切なさにグッと来ることも多いでしょう。


マナーをかけらも知らない30代以上のミュージシャンだって、
浮世離れした感性を持ち合わせた純度100%のアーティストなら、良い。

違う世界に存在に存在する感性から作られる歌は、感動するよ。

しかし、
常識のない一般のおじさんの歌に誰が感動すると言うのだ。


浮世離れした感性を持っている人は、
とっくに代わりにメールを書いてくれる人が現れて、サポートしてくれている。

自分でメールを書くしかないまま何年も経っている時点で、明らかに後者だ。


ひとつ勘違いしないで欲しいんだけど、
天才じゃないからって、作る音楽が感動しないなんてことは一切言ってない。

喜びも幸せも経験して、
挫折も苦労も後悔も失敗も経験して、
世間も常識も知って、不条理も知って、
その中から生まれるメッセージはとてもとても胸を打つ。

一般の暮らしの中で悩んでいる人頑張っている人には、
そういう人が作る人間味のある音楽やメッセージの方が必要な時も多い。

普通に暮らす普通の人に届けるんだ。普通の人がだめなわけないでしょう。

何より、世間の評価に流されず自分の音楽を作り続けている人はとてもかっこいい。
動員人数とか、売上枚数とかまじでどうでも良い。かっこいいもんはかっこいい。

ミュージシャンが作るのは音楽と意志だと思っている。

若くして売れるタイプのミュージシャンじゃなかったんだったら、
かっこいい大人のミュージシャンになった方がいいじゃん。

かっこいい音楽を作る、かっこいい大人。


だからよ、本読め、本。
ビジネス書でもマナー本でもさ。
なんならググればタダで見れる情報はたくさんある。

常識だって、芸の肥やしだと思うよ。
大人になったバンドマン各位。


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自分の原点ってどこなんだろう、なんて考えた事がある。


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げんてん【原点】
(距離などを測る時の)基準にする点。数学では、座標を定めるための基準点。比喩的に、物事の根源を成すところ。
 「―に戻って考え直す」
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だそうだ。


こう書くとすんげー難しそう。


難しい話は好きだが、今日は気分じゃない。



要するに「あの瞬間がきっかけで今の俺がいるよね」という瞬間の話だ。


そんなもの考えれば考えるだけある。

現在の作詞のスタイルを取るようになったのは、あのバンドのあの曲を聞いたから、とか。

現在のギターの音作りに行き着いたのは、あのバンドのあの日のライブをみたから、とか。

今のこの性格は、
好きな音楽の系統は、
文章の書き方は、

などなど言い出せばきりがない。



自分にとっての「原点」というものはたくさんあるのだ。


全部の原点から伸びてきた結果が今のこの瞬間にたどり着く。



僕を構成するたくさんの原点の中の一つに「LINKIN PARK」がある。

今の僕が歌ってる音楽からは意外と感じる人もいるみたいだね。

まあ、確かにそうか。


「LINKIN PARK」は、アメリカのラウドロック、ミクスチャーなどと言われるジャンルのバンド。

2000年代初頭に出したファースト、セカンドアルバムが引くほど売れて衝撃的に登場した、世界有数のモンスターバンドある。


高校一年生の時、僕は洋楽通の同級生に「ハイブリットセオリー」というLINKIN PARKのアルバムを借りた。とりあえず、聴いてみ。と。


「そのCDを聴いた瞬間世界が変わった。その瞬間を今でも鮮明に覚えている。」

なんて、ミュージシャンの回想シーンぽくていいんだけど、初めて聴いた瞬間のことは正直全然覚えていない。
事実は大体あっけない。

ただ、そのあと僕はLINKIN PARKのアルバムを聴きあさる生活を送ることになる。
MDに入れた「ハイブリットセオリー」を常に聴いていた。
そして、高校二年生の時に出た「メテオラ」というセカンドアルバムに完全に撃ち抜かれる日が来る。
MTVで、収録曲「FAINT」のプロモーションビデオを見た時、クボ少年のメタル化計画の幕開けである。


そこからもう、ヘヴィなロックサウンドのミクスチャーバンドやメタルバンドを聴きあさるようになった。

メタリカ、スリップノット、レイジアゲインストザマシーン、リンプビズキット、コーン。

そして、高校三年生の時、7弦ギターを購入して、ミクスチャーバンドを結成し、ギタリストとしてバンドマンになった。

ポップバンドのボーカルをやっている僕が、まさか最初はボーカルでもなくギタリストで、さらにヘヴィなミクスチャーバンドをやっていたなんて想像できない人がほとんどだろう。

このバンドで作詞作曲をやることになったり、バンドという集合体を動かして進めていくということを覚えた。

バンドマンの原点がここだ。
バンドのリーダー、バンマスを初めて体験するのもこの時。


暮らしに寄り添うポップシンガーの原点は、
実はヘヴィなギターリフを弾くギタリストだったのです。

その頃の僕のギターの音といえばもうズンズンに歪んでた。ズンズンだ。


そんな僕のバンドマンとしての原点となったLINKIN PARKのシンガー、チェスター・ベニントンさんが先日亡くなったというニュースが世界中に届いた。自殺だったそうだ。

このニュースを見かけた時、とてつもない、衝撃だった。
驚いた。ただただ。
悲しいよりも、驚き。

そして、LINKIN PARKを好きになった頃、聴き漁っていた頃、憧れてバンドを組んだ頃のことを思い出した。

バンドをやることに夢中になった。
スタジオに入るだけで毎回発見だらけだった。

自分が一人で部屋で作った曲がみんなで演奏して何百倍もカッコよくなった瞬間、
英語の授業中に隠れて、書いていた歌詞をボーカルが歌って何百倍も感動的になった瞬間、

これは一生離れられないかな、なんて思った。


ここ数年はすっかり聴かなくなってしまっていたけど、あの時の時間を違うものを聴いて過ごしていたら、今と全く同じ今日には辿り着いてなかったんだろう。

まあ、
「もしも」なんて酔狂な世界はこの世には存在しないって中将おつるさん(ONE PIECE)も言ってたし、そんなことは僕にはわからんけど。


それでも、

今も音楽とバンドが好きすぎて困ってます。

ありがとう、チェスター。

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