思い出をざっくり大雑把に分類してみる。

思い出したい思い出か、
思い出したくない思い出か。

「思い出したくない思い出」の話はやめとこう。
思い出したくないんだから。

「思い出したい思い出」のことを話そう。
内容っていうよりも、概念的な話。

思い出したいってことは、いい思い出なんだろう。

あの日のこと、あの時間のこと、あの人のこと。

楽しかったな。
嬉しかったな。
幸せだったな。

そういう記憶は、ふと巡ってくると優しい気持ちになったりするものだ。
暖かい気持ちになる。

しかし、それって本当にそういう記憶だったのだろうか?

180度反転してるだなんて思いはしないけど、いい思い出ってやつは、美化していく。

思い出せば思い出すだけ、時間が経てば経つだけ美化していく。

それは誰が図るでもなく「いい記憶」は勝手にどんどん「いい記憶」になっていく。


もう戻れないけど、あの時代は楽しかった。

もう会えないけど、あの人は良かった。

録画、録音してなかったら、もう見ることも聴くことも出来ないけど、あの作品は良かった。


思い返せば、返すほど、美化は進む。

人間の長所と弱点は「思い込み」だ。

思い込みで人は強くもなるし、
思い込みで人は幻覚も見る。

人間の頭は都合がよく、不便だ。

だから、思い出が綺麗なら、大事にしまっといてくれ。


今というこの瞬間が、真実。
俺はそう思っている。

思い出の半分は捏造で出来てるって俺の友達も言ってたしな。
_var_mobile_Media_DCIM_100APPLE_IMG_0097.JPG

音楽を好きでいるとよく聞く言葉だ。

あのバンド、インディーズの頃の方が良かった。

サードアルバムからなんか変わっちゃった。

最近のライブはあんまりよくない。

とか。
よく聞きすぎて、こんなこと言うと「古参ファン気取り」みたいに言われる風潮もなくはない。

けどね、そうあなたが思うなら、きっとね、そのバンドは変わってしまったんだと思う。

バンドは常に最新が最高だと思って作り続けているが、それが本当にそうなのかはわからない。

しかし、あなたの感覚が正しいとも限らない。

そもそも、どちらかが正しいという発想自体が違和感でしかない。


あのバンドも変わった。きっと間違いない。
けど、あなたも変わったんだ。多分ね。


あなたのいう「あの頃」という時期は、
そのバンドとあなたの好きなものが一緒だったんだろうね。

だから、そのバンドが良いと思って作ったものを、あなたは良いと思ったんだ。

今はきっとお互いがいいと思うものが違ってきたのかな。

自然な事だし、よっぽど人間的。
しっかりとバンドを評価していた証拠なのかもしれない。

興味が湧いて、離れたなら、きっとまた気持ちが帰ってくることもあるかもしれない。

子供の頃好きだったことが、
また好きになったことなんて結構ある。

来年なのか、
5年10年20年経った先なのか、
それはわからないけど。

また、心が再会する時、いい顔してるといいね。

_var_mobile_Media_DCIM_100APPLE_IMG_0092.JPG




世の中は全て「分業」で成り立っている。

一人で全部やりきるなんて無理だし、
無理やり全部一人でやるより、役割分担した方が二億パーセント良いものができる。

一人で全部できちゃう人もたまにいる。すごい人が。浅い言葉で言うなら天才が。

特にここ10年。
パソコン一台で大体のことができるようになった。
だから、なおのことそう言う人が世間から見つけられるようになったのはある。


でも、そんなすごい天才の人も、最終的には自分がやらなくて良いこととか、
自分以外がやった方がクオリティーが上がるもには別の人に任せる時が来る。

より高いクオリティーのものを作るときはそれは必然。
自分しか出来ないことの精度を高めるには時間はいくらでも必要だ。


が、しかし。


「自分がやらなくて良いこと」のハードルが低すぎるやつもいる。

10年前20年前の価値観のテンプレートを未だに使い続けていて、
出来ないことに平気でいるやつもいる。気づいてないのだろうか。


最近の僕の感じた出来事をひとつ例をあげるなら、

「ミュージシャンだって、ビジネスマナー本の1冊くらい読め!」である。


ミュージシャンは良い音楽を作って、良い演奏をするのが仕事。
そんなの、生まれたてどころか、生まれる前の赤子ですら知ってる。


今は2017年。
セルフプロデュース、セルフマネージメントがどんどんポピュラーになってきているし、
インディーズミュージシャンなんて特に、バンド運営に関わる事務作業をメンバー自身でやるのが普通だ。

なのに、
メールの書き方すら知らねえバンドマンが多すぎる。

音楽制作に専念するからマナーとかいらないんだぜ!なんて本気で思っているのだろうか。


3億歩譲って、10代の若いバンドマンならまだ良い。
(気持ち的にはほんとはよくない。)

20代後半、30代以上のミュージシャンでメールの書き方すら知らないのはさすがに無しだ。

世間も常識も何もわからない中、
自分自身のクローズドな世界の中でがむしゃらな10代が書く歌、
それは響くものがある。

同世代は、共感を感じるし、悩んでいるのは自分一人だけじゃないと勇気を与える。
上の世代からは、自分の若い頃を思い出して、懐かしさと切なさにグッと来ることも多いでしょう。


マナーをかけらも知らない30代以上のミュージシャンだって、
浮世離れした感性を持ち合わせた純度100%のアーティストなら、良い。

違う世界に存在に存在する感性から作られる歌は、感動するよ。

しかし、
常識のない一般のおじさんの歌に誰が感動すると言うのだ。


浮世離れした感性を持っている人は、
とっくに代わりにメールを書いてくれる人が現れて、サポートしてくれている。

自分でメールを書くしかないまま何年も経っている時点で、明らかに後者だ。


ひとつ勘違いしないで欲しいんだけど、
天才じゃないからって、作る音楽が感動しないなんてことは一切言ってない。

喜びも幸せも経験して、
挫折も苦労も後悔も失敗も経験して、
世間も常識も知って、不条理も知って、
その中から生まれるメッセージはとてもとても胸を打つ。

一般の暮らしの中で悩んでいる人頑張っている人には、
そういう人が作る人間味のある音楽やメッセージの方が必要な時も多い。

普通に暮らす普通の人に届けるんだ。普通の人がだめなわけないでしょう。

何より、世間の評価に流されず自分の音楽を作り続けている人はとてもかっこいい。
動員人数とか、売上枚数とかまじでどうでも良い。かっこいいもんはかっこいい。

ミュージシャンが作るのは音楽と意志だと思っている。

若くして売れるタイプのミュージシャンじゃなかったんだったら、
かっこいい大人のミュージシャンになった方がいいじゃん。

かっこいい音楽を作る、かっこいい大人。


だからよ、本読め、本。
ビジネス書でもマナー本でもさ。
なんならググればタダで見れる情報はたくさんある。

常識だって、芸の肥やしだと思うよ。
大人になったバンドマン各位。


_var_mobile_Media_DCIM_100APPLE_IMG_0078.JPG

↑このページのトップへ