月別アーカイブ / 2017年03月

こんにちは。



今はシラフのみっちーです。



まずはこちらを見ていただこう。



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ご覧の通り、『ヒストリエ』の5巻の表紙です。



描かれているのは、若き日のフィリッポスと思われる人物と、兵士2人です。



フィリッポスは片目を失っています。いわゆる隻眼です。



作中ではフィリッポスがなぜ片目を失ったのか、その理由については一切描写がありません。ただの一行も、ただの一コマも、です。まだ続いてるのでとりあえず今のところは、としときたいところですが、俺の読みではおそらくこれから先も一切無いです。岩明均は、なんていうか、解らない人にいちいち説明する作風の漫画家じゃなくて、言うなれば「わかる読者はわかったらいい。わからない読者はわからなくてかまわない」って言ってるようなマンガを描く人のようなので、「まあこれくらいでわかるでしょ」って感じなのかもしれません。いい意味で読者にイニシアチブを握らせてくれるのです。これは、漫画家として相当力量がないとできない。本当に凄い漫画家です。



それはさておき。



今回の話の題は「誰がどこからどのような理由で?」です。



そしてこの、『ヒストリエ』5巻の表紙を写した写真。



俺がこれからどんな話をするのか、察しの良い人はもうわかりますよね。



わかりますか?



ふむ。



3分間だけ待ってやる!!



すいません、ムスカのマネしちゃいました(笑)



いやまあノリですよノリ。なんかしたくなっちゃったんです、ここでムスカが出てきたらなんかおもしろいでしょ俺はおもしろいんですつまりはそういうことですハイ。



お笑いというものは···ってまた逸れだす!!



コホン。



どうです、わかりましたか?



俺がこれからする話の内容。



なんとなく想像つくでしょ?



まあ確認のしようがないのでいいや。



つまりですね、この、矢、ですよ。



この矢って一体全体、「誰がどこからどのような理由で?」って話なんです。



よく考えてみてください不思議じゃないですか?



フィリッポスと2人の兵士は武装してますよね、つまり、場所は戦場です。そして背景からわかるように、街中ではない。



戦場において、この矢は、フィリッポス王の右目だけを正確に狙って放たれているのです。



この矢は流れ矢で、数ある中からたまたまフィリッポスの右目に命中した、という推測は間違いです。



流れ矢ならこの表紙の中に、飛んでいる矢がいくらか描かれてなければなりません、しかし、矢は一本です。それに、数ある矢がたまたま右目に突き刺さるって、確率的にどうでしょう。偶然にしては出来すぎているような気がしませんか?



つまり、偶然じゃない。



狙ったのです。



どこから?



背景から察するに、戦地は森林か山の麓あたりかと思われます、つまり、射手は、木々に身を潜め、馬上の国王の右目を射抜いたことになります。



誰が?



素性は明らかになりませんが、おそらく神業の持ち主でしょう。



戦場という不確定要素が多い場において、国王の右目だけを正確に射抜く、それも、頭を貫通させずに眼球だけを。



神業以外にあり得ない。



たまたま貫通しなかっただけだ、という推測は間違いです。たまたま貫通しない確率はどのくらいあるのでしょう。普通、矢は頭を貫通します。つまり、力任せに矢を放たず、国王の右目だけを射抜くように、加減して、放ったのです。



正に神業です。



どのような理由で?



これはかなり自由な想像が可能な部分で色々な想像ができ、人によって見解がバラバラだろうと思われるのですが、俺は「内部犯行説」が濃厚だと思います。内部犯行、つまり、裏切りです。



なぜかというと、戦場では、国王は当然動き回ります。考えてみてください、例えば国王が敵と交戦していて頻繁に動き回っているとしましょう。そんな中で国王の右目だけを正確に射抜きなおかつ頭を貫通させないとは、これは不可能です。アーチェリーも、弓道も、流鏑馬も、あれらは全て、的は動きません。つまり、的は止まっている時に、初めて、狙った場所を正確に射抜けるのです。



では国王が戦場において静止しているのはいつか。



それがわかるのは誰か。



味方です。



味方なら、国王の戦場でのいる場所がわかるのです。司令塔の場所は、少なくとも幹部クラスなら、把握しているはずです、でないと連絡が取れないですからね。



つまり、味方なら、国王のおおまかな「行動予定」がわかるのです。



スパイがいてそれによって敵に情報が筒抜けたからやったのは味方ではない、という推測は、確かに間違ってはいません。しかし、では、やったのが味方でないと、どうして言い切れるのでしょうか。こうなると、やったのが味方だとどうして言い切れる、となるのですが、あくまで推測なのです。俺の推測では、スパイがいるとは考えにくいです、マケドニア陸軍は当時周辺世界最強でした、そんな最強の陸軍が、スパイを見逃しますかね。そんな穴作りますかね。スパイがいたというのは、ちょっと想像が飛躍し過ぎていて現実的でない気がします。



俺は俺なので俺の推測で話を進めますが、やったのは味方、つまり裏切りであるとすると、どういった理由なのでしょうか。色んな想像ができるのですが、俺は、王宮で何かあったのではないか、と思います。国王の家庭で何かがあったのではないか。



ここからは俺の勝手な邪推ですが、例えば国王が浮気をした。王妃が憤慨した。そして、国王は反省もせず謝りもしなかった。王妃は立場上、国王と離婚することはできない、つまり、国王と離婚するということは手にした権力を全て手放すことになるので離婚できない。王妃は愚かな国王を懲らしめるためにある秘策を思い付き···。



怖いですね〜恐ろしいですね〜。



なぜ王妃なのかというとですね、射手は神業の持ち主なわけです。そんな神業の持ち主に高い報酬を支払い、かつ、手を下すように持ちかけることができる人物、すなわち強大な権力を持っている人物は誰か、という考えに至った時、王妃では?と思ったのです。



国王に右目を失わせるんですからね、中途半端な権力だと逆に見つかって八つ裂きにされてしまいます、そんなリスクは通常誰も背負い込みたくないでしょう。



王妃クラスなら、そのリスクにも耐えうるというわけです。



怖いですね〜恐ろしいですね〜。



ここで一句。



王の道
かくも険しき
ものなりや



うん。



『ヒストリエ』、凄いなあ。

こんばんは。



ほろ酔い加減のみっちーです。



今回はこれ。



遠征の理由。



まずはこれを見ていただこう。



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俺の小指が入ってしまっているのは痛恨の極みだが、まあ100歩見過ごしいいとしよう。



この写真は、岩明均の『ヒストリエ』というマンガの5巻の一幕であります。



かれこれ、10年くらい前に発売された巻です。



そして写真の人物こそ、何を隠そうかの有名なアレクサンドロス大王の父君、フィリッポス王なのです。



かいつまんで説明すると、フィリッポスは最初、アンティゴノスという商人に化け、カルディアという街を落とすために敵地に潜入し、この場面でその正体が明らかになるのです。めっちゃかいつまみました。



この場面の迫力はすごい。ええ、もう、すごいんです。俺は、この場面に続く次の写真を見た後に、『ヒストリエ』に平伏し、無条件降伏したのです。



それがこちら。



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この顔、わかりますか?



俺はこの顔を見た時、こう思いました。「え? 笑ってるの? それとも泣いているの?」と。



笑っているような泣いているような。



どちらか判断できない。


岩明均は、意図的にそう読者に思わせている。



絶妙な、表情(かお)。



脱帽しました。



手塚治虫を超えている。



国王の悲哀が、この表情(かお)に、十二分に現れている。



俺は泣きました。



国王の心を思って。



こんな、泣いているのか笑っているのかわからないような表情(かお)が出るほど、国王は辛いものなのか、と。



凄いと思う。物凄いと思う。



前段が長くなった、遠征の理由を話すんだった。



史実では、フィリッポスは遠征を行い、戦に次ぐ戦でやがては死にいたり、その偉業は王子アレクサンドロスに受け継がれることになり、やがては人類史上類を見内ほどの大王国が誕生することとなる。



ここで気になることがある。



なぜ、フィリッポスは果てしない遠征をしようと思い至ったのか。



俺にはわからなかった。考えても考えても。



父に聞いた。父はこう言った。「欲からだ」と。



しかし、なんとなく釈然としなかった。はっきりとは解らないが、腑に落ちない。欲? 本当に欲なのか?



ある日ふと、気がついた。フィリッポスは強い。あんなに強い国王が、欲に駆られる人間だったとは考えがたい、得てして欲に駆られる人間はそう強くはないものだ。ということは、理由は欲ではない。



では何なのか。



征服、という言葉の意味を考えた。



調べたら、征服の征、とは悪いやつをやっつけるという意味があるようだ。そして征服の服は、服従させること。



つまり、これに沿って考えると、フィリッポスは、悪いやつをやっつけて従わせるために「遠征」を行ったことになる。



これじゃないのか、と思った。



あれだけ強い国王の、「理由」としてはしっくりくる。



つまり、俺の推測だが、フィリッポスは何かで遠くに悪いやつがいることを知って、やっつけようと思ったのではないか。



この動機だと、彼の強さの説明もつく。



うん。



まあ俺の推測なんですけどね、あくまでも。



国王陛下すごいわあ

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