人生相談の五回目です。
(質問)
当方、45歳女性です。
私は自分の過去が嫌いです。
消せるものなら消したいのです。
幼い頃から育った環境はよくありませんでした。
でも結局は、私自身が何一つやり遂げる根性もなく、ダラダラと楽な生き方をしてきた事に問題があったと思います。
そんな私はシングルマザーとなり、子供を育てるために、初めて社会の荒波に揉まれることとなりました。自分の甘さ、教養のなさ、経験のなさ。
何もかもが私を打ちのめしました。
子供だけは真っ直ぐに歩いてほしい…私なりに必死に育て、なんとか子供は世間から評価される人間に育ちました。
ですが過去に私は、何度も結婚と離婚を繰り返していました。その中には犯罪者となった男もおります。私自身は警察のお世話になるようなことはしておりませんが、汚点だらけの情けない人生であったと思います。
そんな親を持った子供が可哀想で、そして申し訳なく仕方がありません。
子供を通しての親同士の付き合いも、私の過去が知れることが怖く避けてきました。
私自身、新しい職場についても、過去の事を隠してばかりで、不自然な付き合いしかできません。
真っ直ぐな目で、堂々と生きる勇気が持てないのです。
過去を消したい…でも消せない。
ならば、この重い荷物をどうやって背負って行ったらよいのでしょうか。
どうか、助けてください。
お願いします。
(僕の思うこと)
あなたが素晴らしい母親だなあと思うところは、自分の負の連鎖を断ち切り、
子どもさんを立派に育て上げたことです。
人にもよるのでしょうが、自分の負の連鎖を断ち切るのは大変なことです。
普通は、自分の生まれ育ちを子どもに引き継がせてしまうことが多いからです。
賞賛に値します。
文面から察するに、あなたはいわゆる不良とかヤンキー等と呼ばれる青春時代や
反社会的な青年時代を送られたのではないでしょうか。
親から教わるべき社会的な礼儀作法や常識、学校で学ぶべき基礎知識や基礎学力を得る機会を
自ら放棄し、面白おかしく生きてはみたものの、それでは社会では認められないと気が付き、
今、苦しんでおられるのではないのかと思います。
しかし、あなたの今の苦しみは、その世界から脱した証でもあると思うのです。
脱したからこそ苦しいのです。
一種の、離脱症状です。
過去の記憶はどうしようもありませんが、未来は変えられるのです。
実際に、あなたは子どもを育て上げるという未来を切り拓くことが出来ているではありませんか。
「あなたは、あなた自身に呪いをかけているのです。」
過去を悔やむあまり、反省や後悔を通り越して、自分は普通の人とは違うのだと、呪いをかけているのです。
もう、そろそろ、その呪いを解いてみてはどうですか?
あなたや、あなたの伴侶だった男性によって、被害を受けた人たちの存在を決して忘れてはいけません。
しかし、あなたは、もう以前のあなたではないのです。
「親同士の付き合いも、新しい職場についても、過去の事を隠してばかりで、不自然な付き合いしかできません。」 と書かれていますが、腹をくくりなさい。
たとえ過去がばれても、あの人ならもう大丈夫だと言われるような人間になると。
人生の重荷は、記憶の重荷です。
しかし、変えられない過去のために、変えられる未来を犠牲にしてはいけません。
最後に一言。
お母さんがしあわせなことが、子どもにとっていちばんしあわせなことですよ。
(小池一夫)
コメント一覧
コメント一覧
先生の名誉を毀損しているととれるツイートを繰り返し投稿しているようです。
名前:小池一夫
ユーザー名:koikekazuo_sagi
先生。
数ある相談の中から私の悩みを選んでくださり、心より感謝申し上げます。
拙い文になることを、お許しください。
先生の解答を、涙を流しながら読み終えました。
確かに私は、普通の人とは違う…。
そう思って、ずっと自分自身を否定し続けてきました。先生のおっしゃるように、それは呪いの域に達していたのかもしれません。
でも先生に「それは離脱症状なんだよ。」
そう教えていただき、自分の立っている場所が見えました。
私はちゃんと、正しい方向へ歩いていたんですね。
とても気持ちが楽になりました。
そして今後はしっかりと腹をくくり、過去に振り回されることのない人間になれるように。
また、自分に自信を持てるように努力を惜しまず、色んな事にチャレンジもしていきたいと思います。
私は必ず、未来を変えていきます。
そして明るい笑顔で、子供の人生を照らしていきたいと思います。
先生、本当にありがとうございました!
最後にコメント欄でメッセージをくださった、霞さま。この場を借りて御礼を申し上げます。
大変な境遇で育ったにも関わらず、私は幸せ者だと胸を張って言える霞さんは、本当に立派な方だと思います。素晴らしいです。
私も子供にそう言ってもらえるように、これからも頑張っていきますね。
本当にありがとうございました。
この2つの違いはなんでしょうか?
私の母は以前2回放火をし、1度は不起訴、2度目は4年の執行猶予となりました。
また、父は浮気をし浮気相手が母の名前を使い借金をし、母が昼夜働いて完済しました。
今回の相談者さんと少し似ていると勝手に似ているな、と思いました。
そして、お子さんの気持ちも少しですが分かるのではないかと。
いろいろありましたが、私は両親へ感謝しています。
本当に困ったとき、辛いとき、必ず誰かが助けてくれました。
たくさんの優しさに触れられました。
腐らずにちゃんと生きていこう。そう思えました。
両親のもとに生まれなければ、こんなに人の温かさを感じることはなかったでしょう。
愛を感じられなかったでしょう。
私はとても幸せ者です。
私は母には穏やかに、笑っていてもらいたいです。裁かれ、自分を責め続けているのですから。
父にはまだそう思えませんが、以前よりずっと前向きに考えられるようになりました。
なので、相談者さんのお子さんもきっとそう思っていますよ。
子供はちゃんと親の姿を見ています。
どんなに苦しんで、傷付いているか。
どれほど自分を大切に想っていてくれているか。
自分を責める母を見る事は辛いです。
小池さんの仰った通り、この人ならもう大丈夫、と思ってもらえるようにすすんでほしい。
ちゃんと反省をして、もう絶対に同じ過ちを犯さない事を誓えば、前を向いて欲しい。
少しずつでいいんです。
これからが相談者さん、お子さんにとって幸せなものになりますように。
支離滅裂で長々と偉そうに失礼致しました。
どうしてもお伝えしたくて。
最後に、小池一夫さんを知ることが出来て本当に幸せです。
いつもありがとうございます。
寒い日が続きますので、お体ご自愛下さい。
奥様もお元気で過ごされますよう、お祈り申し上げます。
それでは、乱文失礼致しました。
Twitterをフォローさせて頂いており、毎日楽しく拝見しております。
今回の記事を読んで感じた事がありましたので、コメントさせて頂きます。
もし不快なコメントでしたら申し訳ありません。
私の母は