月別アーカイブ / 2011年12月

2011年12月のつぶやき

12月1日

 もう、今の時代、生きてりゃいいよ、生きてさえいれば。人に嫌われたって、心に闇抱えてたって、人生に行き詰まってたって、生きてりゃどうにかなるンだよ、生きてさえいれば。

 今のマスコミは只の「煽り屋」。橋下徹を煽り、政治家の些細な失言を煽り、有名人の一挙手一投足を煽る。本当に報道されるべき事はそれらの下らない記事に埋没している。社会的、文化的、知的リーダーという役目をマスコミは果たしていない。僕らはその「煽り」に易々と乗ってはいけない。

12月2日

...  僕が75年間生きて来て、ありとあらゆる私信を受け取ってきたが、一番度肝を抜かれたのは「分娩台なう!」のメールだった。注意しようか、いや、まて、とりあえず今は頑張りなさいと返信しようか、と思い悩ンでいたら「生まれましたー」と再びメールが。今ではいいお母さンになってます。

12月3日

 @Butch_Gen 虚淵玄さンへ僕は昔からブードゥーの黒魔術や悪魔祓いや魔術師マーリンの世界、紀元前4000年頃のグノーシス派のアブラクサスの神などに興味を抱いてきました。パラレルワールドは思いつかなかったけど。まどかマギカは見事でした。対談楽しみにしてます。

12月4日

週末はロバート・アルトマン祭り。まずは手始めに「long goodbye」アルトマン×チャンドラー×フィリップ・マーロウ×エリオット・グールド、何度見てもメチャクチャ格好いい。やっぱり、二次元原作の三次元化は、このくらいのレベルじゃないとね。最近の漫画原作の実写化はひどい。

12月5日

 昨日はすごく気持ちの良い晴天だったので、ドライブがてら鎌倉の美術館に行って来た。が、この展覧会がまるでダメ。とにかく、説明書きが多い。小説の1p分、下手すると2p分ぐらいの説明書きが多く、展示物をスムーズに見る事を妨げ続ける。

 「スムーズ感」という事は漫画でもとても大事で、読ンでいて一々目が引っかかる作品は面白くない。コマ割りが悪いとか、登場人物が多すぎて係わりが一読では理解出来ないとか、背景と人物の線の種類が同じで画面にメリハリが無いとか。スムーズに読めるって事は、基本だけど結構難しい。

12月6日

 この世界は、原因と結果の因果則によって、ただ粛々と動いているだけ。奇跡はない。だからこそ、魔法やファンタジーや現実には起こり得ない様な物語に人は心惹かれるのだ。でも、現実でそれらに近い心持ちになれる事もある。誰かを好きになったり、子供が生まれたり。

 だから、最近、若い人達が恋愛をしない傾向があるなンて記事を読むと、本当に?と思う。面倒くさいのかなあ、それとも傷付くのが嫌なのかなあ。僕が若い頃、凄くムリして彼女をフランス料理に誘って、格好つけてお釣りいいです、って言ったらお金が足りてなかった。

 だけど、その時、メートルが有難うございます、と送り出してくれた。後で明細書を見て、慌ててお金持って行った。その店は今でも通ってる。とにかく、若い人はドンドン恋をしなさい。そして、見栄を張って、恥をかきなさい。年をとった時、思い出がなきゃ生きてけないよ。

12月7日

 今、地方で観光客を呼べるのは、最低でも百年以上は街並みや自然を弄らず、歴史を守った地である。田ンぼの真ン中に箱モノを作っても人は呼べないし、センスの無い町おこしだったら何もしない方がマシ。今の看板だらけの街並みを昔に戻し歴史を守る事が、百年後に繋がる一番の町おこしだ。

 僕は何故か昔から四国に縁があり、時折訪れてきた。最近、カジノで大金を使った御曹司の話題で、四国中央市の名をよく耳にするが、以前はもっと味のある都市名だったと記憶する。十年ぐらい前だったかなあ、一斉に日本全国で歴史を感じさせる良い地名が市町村合併で消えた。愚行である。

 岩明均さンの「ヒストリエ」の7巻をスタッフが持って来てくれた。が、前の巻から結構時間がたっているので、1ー6巻が何処を探しても見あたらン。ちょっと、六本木の本屋にひとっ走り行ってくる。帰って来たら、ヒストリエ一気読みだ。

12月8日

 「美を語る人に美しい人はいない」の名言の意味を、ドン小西のファッションチェックのページを見てしみじみと思う。そういえば、ピーコも…。

 村上春樹自身の作品は面白くて好きなンだけれど、彼が翻訳したり、彼が薦める本が大体つまらないという不思議。

12月9日

 大体想像はつくと思うけど、僕はパソコンオンチ。だから、スタッフの手を借りないと返信が出来ないので、なかなかリプライ出来ませンが、心の中で返信してます。

 最近の心のリプライは、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」「鋭いね、君。いつもコメントありがと」「あっ、そうそう、川之江市」「石原都知事、脳と口先、直結しすぎ」「金は無くとも恋は出来る、それが若さ!」等。

 円環を閉じるように、一生を終える事が出来る人は幸せである。大方の人は、生に未練を残し、大切な誰かを残し、何かをやり残し、円環が閉じきらぬまま、最後の息を吐く。その瞬間を、自分の何気ない日常の中で時折意識する事は、今という時を善く生きる、僕なりの秘訣である。

 昨夜は久々のジャズのライブ。そこで、85歳くらいのフリーダム過ぎる御老人に会った。演奏中に、バンドを横切り5回ぐらいトイレに行き、戻る席を間違え(大体美人の隣に座る)、隣の見知らぬ客に大声で話しかけ、火のついたタバコを落として大騒ぎ。中々の境地に達していらっしゃる。

 僕はそういう老人が嫌いじゃないね。皆が、笠智笠みたいな老人だと面白くないからね。子供の頃の10年も、壮年期の10年も、年を取ってからの10年も、比べようもない、大事な自分の人生だよ。

 そういえば、以前、青山のライブハウスで、演奏中のミュージシャンを拝むという、斬新なスタイルの老人の客を見た事がある。

12月10日

 漫画の世界でも、出典を明らかにしていない写真のトレースや、盗作が時々問題になるが、それらは論外としても、長く制作を続けていると、行き詰まった時に一番安易に手を出してしまうのが、自分の過去の作品からの盗作である。

 過去の評判の良かった自分の作品から、自分で盗作をする。自分自身の作品のコピーを量産するのだが、それらは以前の作品のバリエーションの一つにしか過ぎない。表現者にとっては、死に等しい、恐ろしい罠である。

12月11日

 今夜七時からニコニコ生放送出演だ。毎月一回あるンだよー。90分ぐらいしゃべる。対談の相手はさくまあきらだよ。彼が僕の一番弟子になるということだろうな。弟子たちみンなをまとめているのも彼だし。http://t.co/nf2c5DLA

 多分そういった昔からのいろンな話が出来るだろう。彼もなンかみなさンにメッセージがあるような事を言ってた。じゃ、行ってきまーす。http://t.co/nf2c5DLA

 他人からの評価に惑わされるな、他人からの評価を心に刻め、それが、表現者。

12月12日

 日本人はどンどン「人嫌い」になっていると、引きこもりや、独居老人や、恋愛率の低下等を例にしてよく言われるけれど、そンな事は絶対にない。これほど「人恋しい」時代は無いと思う。人と係わる事は、時に心折れる事も多いけれど、人との出会いや対話無しに、自分の向上は無いよ。

 昨夜はニコニコ生放送に出て、さくまあきらと久し振りに対談し、楽しかったり驚いたりしました。桃鉄が無くなるというのは、誠に残念の極みであります。でもさくまのことだから、さらに素晴らしいコンテンツを創り出してくれる事だと思います。

 それから、僕らの対談を観てくれた人達へ心から御礼申し上げます。新年の一月は虚淵玄さンです。どンな対談になるのか楽しみです。

12月14日

 孤独感は人の心を塞ぐ。言葉が出なくなる時がある。そういう時僕は、般若心経を唱える。思い切り深呼吸して、心を塞いでいるものを宇宙にはき出す。身も心も軽くなるよ。今ほど大勢の人々が苦しみを抱えている時代を僕は経験した事がない。頑張ろう。

 ものを食べるシーンを扱うCMを見ていて、凄く違和感を感じる時がある。泣きながらお茶漬けを啜るとか、美人女優のが口をモグモグさせるのを、アップで延々と流すとか。生理的、マナー的な不快感。制作側に、異を唱える人はいないのかなあ。

12月15日

 他者を傷付けようと降り下ろされた言葉の刃は、所詮実体の無い刃である。一々生身を傷付けられ血を流す必要は無い。逆に自分が発した言葉は、時に真剣で切り付ける程の威力があると思わなければ。悪意がある言葉を発する度により深手を負うのは、受けた人間よりもそれを発した当人である。

12月16日

 @Butch_Gen 虚淵玄氏へこの度のメディア芸術祭の大賞受賞、おめでとうございます。やっぱりというか、そうだろうというか。かなり以前からまどマギの虜になっている一人としては、嬉しいものであります。心からお祝い申し上げます。一月の対談を楽しみにしております。

12月17日

 この頃のアメリカのDVDは急速にキャラクターが偏り始めている。アイデア欠乏には著しいものがある。マーベルの「マイティー・ソー」などはその最たるものだ。

 アル・パチーノが出ていたので「陰謀の代償」も観たが、観るンじゃなかったと思うほどくだらない。アル・パチーノほどの大物を使いながら、まるでキャラが起っていない。あーあーもう見るものがない。フリンジなどはわけがわからない。

12月18日

 六本木界隈のミッドタウンやヒルズに、光のデコレーションが出来ている。街路樹が煌めき、光が夜空を走る。それは美しくてとてもいい光景だけれども、雑踏で人は歩けず、建物に入れず、車道は車で埋まり…人間てなンで光が好きなンだろうね。本能的なものなンだろうかねえ。

 確かに美しいが、人工的な美しさで、僕は自然の美しさの方を好む。表現者はこの人工的な光のラッシュをどンな言葉で言い表せばいいのだろうか。

12月19日

 読み手が心を持っていかれる作品からは、書き手の「集中力」がヒシヒシと感じられる。いくら「才能」があっても、「集中力」がなければ、才能が無い事に等しい。結局、純粋に書くことが楽しめなければ、集中力は湧いて来ないし、持続出来ないって事だろうね

 週末、「ホワイトカラー」という、古今東西の美術品に精通した天才サギ師が主人公のアメリカのドラマシリーズを見ていたのだが、紫禁城から流出した像を日本大使館が受け取るという、やらかしたエピソードで見るのを止めた。

 価値観が合わないとか、食べ物の好みが合わないとか、趣味が合わないとか、人付き合いって難しいと思う事ってあるけれど、僕が一番つらいなあと思う時は、この人冗談が通じないなあと感じる時

12月20日

 ゲームの世界は、急速にオンラインに移っていっている。その中で色々な問題が起きている。個体のゲームでやっている人達はやはり一人で楽しむタイプだろうから、ソーシャルゲームにはあまり入らないかもしれない。

 その中で一番悩ンでいるのが、ドラゴンクエストだろうなあ。桃鉄も終わったし。キャラクター新論をこれからどうまとめていけばいいのか、先が読めない。

12月21日

 テレビで稀に見る高視聴率を取っている「家政婦のミタ」は今日が最終回だ。数ある番組の中で、なぜこれが受けたのだろう。やはり「ミタ」というキャラクターの、起て方と動かし方と活かし方、三つが成功したからだろう。

 壮大な南極大陸などよりも、身近でついていけるキャラクターの方が、今の時代には合っているのだろう。

12月22日

 結局、自分は自分の人生を生きるしかない。他人の人生を生きる事は出来ないのだ。他人の幸運や成功や才能を羨み続けているだけでは、ルサンチマン以外、何も生まれない。自分の人生の主役は自分。どンな物語を紡ぐ事も出来る。

12月23日

 僕の嫌いなもの。クリスマス、大晦日、お正月。人間が何か祝い事をするとか大勢家族が集まるとか、孤独な人間にとってそういう光景は、羨ましいとは思わないし、妬ましいとも思わないが、自分の孤独感をより鮮明に浮き立たせる。だから嫌いなンだろうと思う

 今、東京の夜はどこへ行っても光のペイジェントだが、それに群がって観ている人たちの気持ちがわからない。未確認飛行物体の光ならわかるが、人口のルミナリエは、やはりあまり好きじゃない。孤独者は光よりも闇を好む。そろそろ魔王になってきた感じがするな。

12月24日

 僕は、田舎暮らしに憧れがあるのだが、その一方で、昨夜は街暮らしを堪能した。近所の料理屋でお銚子一本、ほろ酔いで、ぶらりとジャズのライブハウス。その後、遅くまでやっている六本木の本屋を二軒ハシゴして、家に帰って、ばたン、グー。それが、500m圏内で出来るンだもンなあ。

 ボケたフリ、忘れたフリ、しらンプリ。時々、リアル。あー、老人って、なってみると結構面白い。悪い事ばかりじゃないね。アンチエイジングなンて、どうして流行るンだろうね。

 時々、若い人達から相談を受けるのだが、突き詰めると、「なりたい自分・こうありたい自分」と「今の自分」のギャップからくる苦しみなンだよね。真面目な人ほど悩む。より良い自分になるための努力はとても大事だけど、どこかで自己肯定しないと、人生はつらすぎる。

12月25日

 昨日、人生に自己肯定は必要だとツィートしたけれど、自己肯定には流儀がある。それは、「他者を否定する事によって自己を肯定しない」こと。他者否定による自己肯定など、むなしいだけ。

 超一流ではないけれど、二流でもない、それなりに面白い作品が僕は好きだ。そンな映画の一本「ディアボロス」のセリフ。「見ろ、だが触るな」「触れ、だが食うな」「食え、だが飲み込むな」神は、まず人間に本能を与え、逆の掟を強いる。ほンと、その通り!

 原稿書きに飽いて、クリスマスツリーなど飾っていない行き付けのバーに行ったら、オイッ、飾ってるじゃないか!まあ、気を取り直して、ヴァンショーを一杯。祭りの後の気配漂う六本木をトボトボ歩き帰宅。楽しい様な、淋しいような、76歳のクリスマス。

12月26日

 人を「赦す」事は、とても難しい。しかし、許し難いと思える事でも、しつこく湧き上がる怒りから自分自身を解放するために許すのだ。ただ「彼らが自分に何をしたか」、その事実を決して忘れてはいけない。しかし、許す。そして、前に進む。

12月27日

 昨夜は、一年に一度の葉巻の日。キューバのロドルフォという人の巻いた逸品を、二時間かけてゆっくりと吸う。もう、年だから、モルトも生では飲めないので、水で割ってチビチビと飲む。しばし、陶淵明になった心持ち。そして、俗世に戻る。一時の現実逃避は、実に良い気分。

12月28日
 
 龍、鳳凰、麒麟。古えの人が創ったこの三つのキャラクターは、物凄い。これからも永遠と生き続けるだろう。その一つ、来年は龍の年だ。龍は水神様である。空海が唐にわたる時、嵐に遭遇し、それを助けてくれたのが波切不動明王で、そのお使いが龍である。

12月28日

 来年は、龍が苦しい日本を助けてくれるだろうか。一生懸命、自分で頑張らなければいけないのだけれども。

12月29日

 プロゴルファー杉原輝雄氏が亡くなられた。僕は長い間ゴルフ雑誌を出していたので、大変にお世話になった。いろンな事を一緒にやってきた。本当に本当に、お世話になりました。心からご冥福をお祈り致します。

12月30日

 僕の目前にそびえている「コンテンツを創る」という山は、来年はものすごく巨大なものになりそうだ。必死に登っていかなければと思っている。苦あれば楽あり、山あれば谷あり。もう一つ頑張って、自分に気合を入れている。

12月31日

 今年、私を励ましたり、心配していただいた人達、リツイートしてくれた大勢の人達。そしてフォローしてくれた皆様方に、心から御礼申し上げます。辛く悲しい年でしたが、「良いお年を」と、申し上げます。ありがとうございました。
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12月24日 『子連れ狼(2) 冥府魔道編(愛蔵版)』が発売されました!

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※くわしくは 小池書院ホームページをご覧ください。
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キングシリーズ

子連れ狼(2)  
冥府魔道編 (愛蔵版)

漫画界のアカデミー賞といわれる

アメリカ『ウィル・アイズナー賞』にて

「世界の漫画家」殿堂入りを果たし

世界中を沸かせた!


10年ぶりの刊行開始!!


作:小池一夫|画:小島剛夕


ISBN978-4-86225-800-7  定価:680円(税込み) 発売:小池書院

12月24日 『オークション・ハウス(6) 神の贋作(ゴッドフェイク) 』が発売されました! 

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※くわしくは 小池書院ホームページをご覧ください。
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漫画スーパーワイド

オークション・ハウス (6) 神の贋作(ゴッドフェイク)


「誰よりも本物を知る!
それが『贋作者(フェイカー)』だッ!」

類まれなる鑑定眼と贋作技術を持ち、
世界の美術界で活躍する一人の日本人がいた。
男の名は柳宗巌(リュウ・ソーゲン) !

両親の仇の手がかりを求めて、
裏のオークション組織「闇の底(ダークボトム)」に潜入したリュウ。

その本部がロンドンにあることを突き止め、
女首領ベラ・コデルに会うべく、
単身「ブラックミュージアム」に乗り込む!!


作:小池一夫|画:叶 精作

ISBN978-4-86225-723-9  定価:650円(税込み)   発売:小池書院

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