月別アーカイブ / 2011年08月

2011年8月のつぶやき

8月1日
 
 ゴッホの絵だって元々は唯のカンバスと絵の具であり、魯山人の器だって元々は唯の土塊だ。僕たちだって、白い紙とペンさえあれば、どンなに素晴らしい物語を描くことも可能だ。

8月2日

 久し振りに「キャラクター新論」キャラクターが創れない時は、まず悪役のキャラクターから創る。無言で右手にナイフを持ち、スーッと左の腕を上から浅く長く切っていく。そして言う。

...  「静脈動脈を外してこれだけうまく切れるか」。血が吹き出している。ニヤリと笑う。これだけでも悪役が出来る。心の欠点が見える。カリスマ性が出る。こういう悪役に対して、主人公はどう立ち向かっていけばいいか。主人公のキャラクターが動く。

8月3日

山口県宇部市のキャラクター「エコハちゃン」が、ピカチュウそっくりという事で話題になっている。どうしてもゆるキャラは似てくる場合があるが、どこでもなンでもゆるキャラを創ればいいというわけではない。

キャラクターというものは、オーラをつけて、動かさないと起ってはこない。そこにはオリジナリティが強く要求される。

8月4日

「キャラクター新論」キャラクターは三つ。悪役、主役、引き回し役。「場」は二つ。場とはポジションの事。悪役がそこで何をしているのか、何をしたのか。主役はそこへ行くのにどこから来てどこへ行くのか。

引き回し役は、悪役と行動を共にすれば悪役のポジション。主役と行動を共にすれば主役のポジション。だから、ポジションは二つ。「場」については次回もつぶやく。

8月5日

四国の松山を訪れた友人から、伊丹十三記念館で買ったというDVD を貰った。ありがとう。僕は彼の軽妙洒脱なエッセイの大ファンで30数年前NYへ行った時は、真っ先にプラザホテルのオイスターバーを伊丹流に訪れたものだった。懐かしい。しかし、友人から気になる事を言われた。

瀬戸内海に浮かぶ豊島から新たな産業廃棄物が見つかったと短くローカルニュースて報じられていたそうだ。戦後最大と言われる産廃不法投棄事件は今も続いていたのだ。それなのに、我が国の行政は核廃棄物を地下深くに埋めて処分しようとしている。豊島問題から、一体何を学ンだというのか。

僕達は高速鉄道の事故を起こした彼の国の行政を笑う資格はあるだろうか。豊島問題の事をずっと思い出す事のなかった自分を深く恥じる。

8月6日

「人間の幸せは無知と健康」と言ったのはニヒリスト辻潤だが、人生なかなかそういう訳にもいかない。何かを知る喜びは何物にも代えがたいし、旨い酒もやっぱり飲みたい。世の中、分かっちゃいるけど止められない事ばかり。

8月7日

「まどかマギカ」を12話分入手した。後でじっくりと観よう。よくわからないところがあった。暁美ほむらとキュゥべえの関係など。暁美ほむらが何度も時空を超えて鹿目まどかを救いにくるキャラクターだとは思わなかったなあ。

最後まで観ると実によく出来てる。まあでも最初はとっつきにくい。じっくり見てからまた感想を述べる。

8月8日

幕末や明治時代は志が高く行動力もある男達を多く輩出したが、その未来を知っている僕達からすれば「それでも、日本は戦争への道を突き進ンだ」ということを知っている。僕は将来の子供達から「それでも日本は原発の道を突き進ンだ」とは絶対に言われたくない。今年の原爆の日を迎え、心からそう思う。

8月8日

「まどかマギカ」の感想は明日つぶやく。

8月9日

「鉄腕アトム」から始まったロボット漫画が、「鉄人28号」、「マジンガーZ」、「ガンダム」、「エヴァンゲリオン」という流れになって大ヒットを続けて来た。続く。

この流れが「イノセンス」の方へ行くのかなあと思っていたンだけど、「まどかマギカ」の方に人気の流れが集中しつつある。ロボット漫画ではないが、主人公たちに共通したものを感じる。

魔法少女の漫画というのは、ほとンどがメタモルフォーゼ(変身)願望やら、魔法を使って悪い奴らを懲らしめるとか、それが王道であったのだが、「まどかマギカ」は僕の想像を遥かに超えるものであった。

8月9日

制作会社も監督以下スタッフも一流だから、何かあるだろうという期待感はあった。その期待感が裏切られることはなかった。ぐいぐい引き込まれていった。今日はここまで。

8月10日

 「まどかマギカ」の考察その2。日本には1950年頃からロボットマンガキャラクターの潮流がある。「エヴァンゲリオン」の後に来るのが攻殻機動隊、イノセンスだと思っていたが、マニアックな方向へ流れていった。

 王道に近い形で「エヴァンゲリオン」の後を継いでいくのが「まどかマギカ」のような気がしてならない。もちろンロボットキャラクターではないが、魔法少女という基本パターンを拒否するアンチヒロインだとすると、明らかに読者が被ってくる。

 世界中を巻き込む大ヒットの予感が強い。

8月11日

 「まどかマギカ」の考察3。マンガとアニメは根本的に違う。マンガには音と動きがない。連載するにしても一回20ページ(週刊少年漫画)が限度。三十分近いアニメのボリュームには敵わない。

 主人公の世界観をラスト近くになって堂々と出していけるのは羨ましい限り。マンガの場合は最初にキャラクターを創り、そのキャラクターが活躍する場を作り、設定を作ってわかりやすくしてから連載を続けていく。

 「まどかマギカ」の漫画もあるが、それはコミカライズされたものであってやはりアニメの「まどかマギカ」を超えてはいかないだろう。

 世界へ羽ばたけ「まどかマギカ」!

8月12日

 いい物語(はっきり言ってしまえば売れる作品)とは、多数の読者一人一人に「ここには自分の事が書いてある」「自分とこの書き手は同類だ」と思わせる事が出来る作品であると僕は考える。

 その最たるものが、史上最大のベストセラー「聖書」 ではないだろうか。

8月13日

 お盆。

8月14日

 東電の会見を見ていると、ハンナ・アーレントの「イェルサレムのアイヒマン」を思う。アーレントはアイヒマンの事を「恐ろしいほどノーマル」だったと言った。あの会見に出てくる人達も、社会でも会社でもエリートで、与えられた職務を忠実にこなしているだけなのだろう。

 以前、若い友人と文学の話しをしていて、正宗白鳥を不覚にもシラトリ白鳥と言ってしまった。以来、彼女からWハクチョウ先生と呼ばれている。こらーっ!

8月15日
 
 日本人が一日に必要な野菜の摂取量と言って大量の野菜を籠一杯に載せているテレビのCMをよく見かけるが、あれを見るたび、「馬か!」と突っ込ンでしまう。あンな量を365日、毎日食べる必要があるわけがない。不安を煽って物を売るCMは大嫌いだ。

8月16日

 今日、墓参を果たした。先祖の墓に向かいながらふと思った。昔は家の前で陽が落ちる頃、送り火という火を焚いたものだ。最後に送り火を焚いたのはいつ頃だったろうか。少なくとも55年ぐらいは経っていると思う。今年は被災地に向けて送り火を焚こう。

8月17日

 年齢にかかわらず、目が悪くなるというのは、本当に不快で不安なものだ。パソコンの画面やゲームの画面を長時間眺めるのは、明かりの点いた電球を凝視しているのと変わりない。若い人に言いたい事は唯一つ。「目を大切にしなさい」という事。

8月18日

 8月21日午後三時半からニコニコ生放送に出る。小池一夫のキャラクター創り一人語り90分。お楽しみに。原宿ニコ生本社にて直接聴講が可能です!定員になり次第締切ですので希望者はお早めに!

8月19日

 8月21日16時からニコニコ生放送で語る。キャラクター一人語り90分だが、アニメは「まどかマギカ」、電子媒体ではボーカロイドの初音ミク、東方プロジェクトなどを語ってみようと思う。大勢の人に聞いてもらえたら嬉しいですね。

 マンガは料理で例えると、一口目から「美味い!」と言わせる様でなければ、なかなか手に取ってもらえない。だから、表現も大袈裟になりがちだが、谷口ジローさンの、丁寧に作られた滋養溢れる家庭料理の様なマンガを読むと、心からいいなあと思う。

8月21日

 明日16時からニコニコ生放送でキャラクター新論について語る。世の中の色ンなキャラクターについて、その分析と、創り方、動かし方、活かし方について語らせてもらう。会場はかなり広いということなので、聴きに来てもらえれば嬉しい。

8月21日

 今日はニコニコ生放送でたくさン語った。観てくれた方はありがとう。

8月22日

 今は、若い人に薦められて「GANTZ」を一気読みしているのだが、若い力に溢れていて、これまた面白い。谷口ジローさンからGANTZ まで、日本のマンガの底力ってスゴイ!

8月23日

 ニコニコ生放送で僕が考えた魔法少女の話をした。それは、オカルトの世界が科学や医学の世界に負けていく中で、魔界では慌てて科学の世界の大学に魔法少女を送り込む。という企画が、思いのほか皆様の反応がよかった。

 これは面白いンじゃないかという反応が多かったので、やってみようかなと思う。

8月25日

 物語を作ろうとした時、空中に手を伸ばしてパッとアイデアや着想を掴めるわけではない。やはり、過去の自分の体験や読書や思索の山に手を突っ込む事になる。

 将来描かれるはずであろう自分の名作を生み出すのは、過去の自分からでしかない。だから、これが「キャラクタープロファイリング」という事なのだ。

8月26日

 先日ニコ生で話した、魔法の世界から人間の工科大学へ入学していく魔法少女の話を描く。描け描けという沢山の声に押されて描くというより、まどかに挑戦するのでもなくて、魅かれて描くのだ。タイトルは「淋しくチャオ」。

8月27日

 四月から九月までの第一期キャラクターマンweb講座で、八月に一人をデビューさせた。少人数でやっているが、30人ぐらいをデビューさせるのは、楽しい。人生をかけてみンなデビューさせる。みンな、才能がある。

 今回の講座には新しい試みがある。マンガを描いてデビューするというより、マンガを教えたいという側の人も募集する。キャラクター新論を徹底的に身に付けさせそれを大学や専門学校、マンガの塾などへ送り込む。そういう人たちも集まってほしい。
 
 マンガの世界はマンガ家不足。キャラクター新論を教える人が不足している。新しい風を吹かせないと。

8月28日

 夢の中でもキャラクターを起てている。そうすると、すぐ眠れる。夢を見る。ものすごいアイデアが夢に出てくる。目を覚ますとみンな忘れている。

 テープレコーダーを用意して、夢で見たそのアイデアをテープレコーダーに吹き込ンだ事もあった。朝起きて聞いてみると、何を喋っているか意味不明。それぐらいキャラクターと取り組むと、いい結果がでるよ。最近はまどかマギカにうなされている。

8月29日

 いがらしみきおさンの新作「アイ」を読む。四コマ漫画のイメージが強かったのだが、以前、長編の「かむろば村へ」を読ンだ時は、その面白さに驚いた。いがらしみきおさンは、マンガの領域に留まりながらも、別の次元に進化されたのだなあ。

8月30日

 「T京K芸大学」を描いた「明日からがンばる」くンへ。マンガは奥が深いンだよ。キャラクターを起てて動かして活かす。俺ン所へ来いよ。紙文化にせよデジタルにせよ、別のマンガをもう一本作ってみたら?

8月31日

 ネットから情報を得ながら、ふと思った。僕達は、例えば江戸時代の人達の何万倍ぐらいの情報量に日々晒されているのだろうかと。人の脳が昔と比べてそンなに進化しているはずもない。人の心は、これほどの情報過多についていけるのだろうか。今の時代は自覚的に情報から身を守らなければ。

8月25日 『忘れ苦兵衛(くへえ)(1) 澪が泣く 編』が発売されました! 

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※くわしくは 小池書院ホームページをご覧ください。
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漫画スーパーワイド

忘れ苦兵衛(1) 澪が泣く 編



「弐十手物語」の黄金コンビが贈る人情時代劇!!

京都の牢屋敷「六角牢」の役人に
江戸の若者がやってきた。

歯に刃を仕込んだ
下駄履きの男の名前は
苦兵衛という。

そして、苦兵衛の背後に揺れ動く
影の正体は…!?


作・小池一夫|画・神江里見

ISBN978-4-86225-772-7  定価:600円(税込み)   発売:小池書院 

8月25日 『少年の町ZFゼフ (4) さよならスラッガー編』が発売されました! 

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※くわしくは 小池書院ホームページをご覧ください。
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漫画スーパーワイド

少年の町ZFゼフ (4) さよならスラッガー編


俺たちは人間なンだッ!

たび重なる侵略者《灰アッシュ》の
精神攻撃に耐えた少年たち。

防戦一方だった彼らは
人間の尊厳を守るために
安全な「少年の町」を出て
反撃の「特杭とっこう」を仕掛ける!


かけがえのない友との
「別れ」を乗り越え、
新たなる「希望」を胸に抱いて!!


作・小池一夫|画・平野 仁

ISBN978-4-86225-761-1  定価:600円(税込み)  発売:小池書院 

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