月別アーカイブ / 2011年04月

2011年4月のつぶやき
4月2日

 今日は僕のキャラクターマンweb講座の初日。一生懸命やったつもり。

4月3日

 板垣恵介のキャラクターにつけるワンポイントは素晴らしいものがある。「バキ」の場合はシンクロニシティというアイデアをキャラクターにくっつけた。

 今度の「どげせン」は土下座して頭を地面にこすりつけるほど低く下げる事が、獣の戦う姿勢だ、という見せ方。これは、またまた素晴らしい。これもキャラクターを描き切ってストーリーに繋げていっているから、大ヒットするだろうなあ。

... 4月4日

 絶版になったマンガに広告を付けて無料公開する「Jコミ」というサイトがある。弟子の梶研吾が原作、樹崎聖さンが作画した「交通事故鑑定人 環倫一郎」というマンガをそこで公開したら大勢の人が読ンでくれて、ドラマ化も決まったらしい。

 そうなったら絶版にした版元も放っておかないだろう。見事に絶版コンテンツが復活したわけだ。これも「フリーミアム」の力だ。無料サービスで多くの人の目に触れさせてそこから収益を得ていくのがフリーミアムの考え方。現代のビジネスでは、無料(フリー)と自由(フリー)がビジネスのキーワードだ。

4月5日
 
 チャップリンは、昨日までの芸には満足していないという。明日こそ最高の傑作を演じる。僕もそう思って生きたいが、弟子の池田に、僕の描いたキャラクター「サイキック」が今まで描かれたデクスターとかハンニバルとか悪人の中でも一番すごいですよ、と褒められると、やっぱり嬉しい。俗物だなあ。

 いよいよ再来週ぐらいからバキと勇次郎の対決が始まるのかなあ。楽しみ。

4月6日

 久し振りにキャラクター新論。今、終わりの方を書いている。デジタルメディアで消費者を集めるには、次の4ステップがある。
1.最初に目を留めるために目立たせる。(アイキャッチ)
2.「なンだこれ」と興味を持たせて、客を引き寄せる。(アトラクション)
3.「これを見よう」と意思決定(スタートボタンをクリック)をさせる。(アクション)4.夢中にさせて見続けさせる。(イントロダクション)これらの4つは、基本的にはマンガの「キャラ起て」と考え方は同じだ。

 まず最初に目を留めさせ、それを逃がさずにさらに興味を持たせ、そこから引き込み夢中にして読み続けさせる。「キャラクター新論」はそろそろ脱稿する。

4月7日

 桜が咲くと風が強くなる。花が散る。桜吹雪。博麗霊夢を花吹雪の空に飛ばし、初音ミクにさくらさくらを歌わせようか。消費者生成メディア「CGM」は本当にいいなあ。

4月8日

 明日は久し振りに板垣恵介とニコニコ生放送で対談する。息子を殺す事に悦びを感じ、母親を殺した父親、勇次郎。この父と子はどう結末を着けるのか。やっぱり最後は母親だった、江珠の事も出てくるかなあ。

4月9日

 今夜は板垣恵介との対談で盛り上がった。ニコニコ生放送を観て下さった皆さンに心から御礼申し上げます。また次の企画をお楽しみに。いよいよ刃牙とその父勇次郎との対戦が迫っております。もう半分ほどネームが出来てるそうですが、これも楽しみです。

4月12日

 キャラクター新論。「ツンデレ」の事を心理学では「ゲイン・ロス効果」という。なくしたものが見つかったら嬉しい。これは当たり前のこと。しかし、よく考えてみると、ただなくす前に戻っただけなのだ。実はプラスマイナスゼロなのだがそれが何か非常に嬉しく感じる。

 「ツンデレ」が魅力的なのは、その「ゲイン・ロス効果」によるものだという。もっと詳しくつぶやかせたいなら明日もつぶやくが

4月14日

 ツンデレとは、一種のコンプレックスである。コンプレックスというと、劣等感の事かと思うだろうが、劣等感は本当はレッサーコンプレックスという。本当の意味でのコンプレックスとは、「複合的な心の動き」の事。

 相反する思いが、心の中で渦巻き、せめぎ合う状態。陰陽のマークの様に正反対の二極が渦巻く状態。つまりコンプレックスは、「心の中のパラドックス」である。

 コンプレックスには、マザコンやシスコンといった家族への複雑な感情、エディプスコンプレックス、阿闍世コンプレックス、エレクトラコンプレックス、シンデレラコンプレックス、フランケンシュタインコンプレックス、ロリータコンプレックス、正太郎コンプレックスなどがある。

 意味は書かないので調べてみると面白いよ。これらは大体歴史上や物語上のキャラクターの名前から来ている。だからこれらはキャラクター類型「テンプレ」なのだ。だからコンプレックスを調べるとキャラクター作り役に立つ。ツンデレも、ツンデレコンプレックスと呼べばわかりやすいだろう。

4月15日
 
 一人のキャラクターの中にパラドックスが必要な様に、物語全体にもパラドックスが必要だ。主人公が正しいと思う意見と、それに反するBという意見、「テーゼ」と「アンチテーゼ」。

 「テーゼ」は主人公の考え、「アンチテーゼ」がライバルの考え。この二つの考えを巡って、どちらが正しいのか、二人のキャラクターが争う。これが物語のパラドックス。

4月17日

 タイムパラドックスという現象も面白い。ドラえもンやバック・トゥー・ザ・フューチャーでも馴染みの考え方だが、過去を見に行けるタイムマシンはもうすでに実現しかかっている様な気がする。

 Googleの「ストリートビュー」サービスは、世界中の色ンな所の風景をコンピューターの中に再現して、色ンな角度から観る事が出来る。これは一種のタイムマシンだ。

 日々、一日、世界の風景を蓄積していき、その内、古い資料から江戸時代の吉原とか、文明開化の銀座とか、唐の長安とか、南北戦争のアメリカとか、世界中のあらゆる場所、あらゆる時代の風景をコンピューター上に再現出来れば本当にタイムマシンになる。

 そンなサービスがあれば、マンガ家も資料を探す手間が省けるし、楽しいだろう。

4月18日

「キャラクター新論」キャラクターを創るときには、まず悪役から作る。自分の嫌いな事、自分に出来ない事、法律を犯す事、道徳を破る事、それらの事を思いつくまま悪玉にくっつける。

 そうすると、巨悪が出来上がってくる。自分が、こいつと闘ってもとても敵わないと思い出す。そして、勝てる奴を創る。それが、ヒーロー、主人公だ。二人の代弁者として引き廻し役、トリッターを創る。最初に悪玉を創り、引き廻し役を創り、最後に善玉を創る

4月19日

 東方プロジェクトが、ギネスに作者のZUNと一緒に認定されたらしい。物語も背景もないキャラクターが、ギネスブックに認定されるとはすごいではないか。

 僕なンか227作品、キャラクターは沢山あるが、ギネスに認定された事は一度もない。ただマンガの殿堂には出ているけどね。コミックの殿堂に入っているのは手塚治虫と僕と小島剛夕の三人だ。

4月21日

 放映が中断していたアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」。今日最終二回分が放映されるらしい。やっぱり観るか。

 弟子の植木秀治がヤングマガジンで「ダブル・友(ダッチ)」という作品でデビューした。おめでと。山瀬鷹衡も、月刊少年サンデーで賞を取った。毎週毎週弟子たちがデビューしていく。満足満足

4月22日

 昨日の続き。若槻久美子が角川グループのエンターブレイン社の漫画誌「Fellows!」でデビューした。作品タイトルは「バースデイ」。毎週の様にデビューしていくが、一度全員を集めてお祝いの会でもやろうかなあと思う。

 ぬらりひょンの孫の椎橋を筆頭に、少年サンデーの険持ちよ、モーニングの矢寺圭太、少年ジャンプの宮本和也、昨日の植木と山瀬、これに続いてデビューするなと思われるのが、北風知裕と井本仁。弟子が次々とデビューしていくのが、自分がデビューした時よりも嬉しい。

4月24日

 「キャラクター新論」主人公(ヒーロー)のキャラクターを中々創れないでいる人は、悪役(ヒール)を先に創ればいい。その悪役を説明する引き回し役(トリッター)を創り、それから主人公を創る。

 例えば刑事を主人公にした場合、最初に主人公を創っても主人公の出かけていく場所がない。殺人事件が起きて初めて主人公は現場に向かう。だから、悪を創る事が最初に出来れば、主人公はその悪の事件に向かっていく。簡単じゃないか。

4月25日

 今日、福本伸行の呼びかけで、大勢のマンガ家たちが被災地へ行った。炊き出しをしたり、サイン会をしたり、すごい大勢の人たちを元気づけた。板垣恵介もいた。浦沢直樹もいた。嬉しかったなあ

4月26日

 最近使われなくなった言葉に「無念」という言葉がある。昔の侍たちは、よくこの言葉を吐いた。戦いに負けて無念。築き上げたものを失って無念。技で敗れて無念。
 
 無念とは、怒りと悔しさと反省と強く混ざり合った言葉である。男の心を強く表す。今の日本を見るに、無念という言葉しか出てこない。無念。無念である。己の無念を晴らすため、頑張る。

4月27日

 原発事故のニュースを観ていると、皆さンの腹の虫が治まらないンだろうなあとしみじみ感じる。腹の虫とは怒りの事だが、やはり東電の社長が自衛隊のヘリコプターで飛ンで歩くというのは(結局中止されたが)、どう考えても間尺に合わない。間尺とは考えられないという事だ。

 現場で働く人や、被爆した女性たちの安全性。ニュースを観る度に腹の虫が治まらず、間尺に合わず、無念である。

4月29日

 時計に対する解釈が二つある。日本の人は、今の時間を知る便利なもの。ヨーロッパの人達は、人生の残りの時間を知らせてくれるもの。それがいつかはわからないが、時計を見る度に、生きてく時間が少なくなる事を感じる。

 メメント・モリの思想だが、ドイツのアウクスブルクのからくり時計は、骸骨が時を打つ。スコットランドのメアリー女王の時計の裏には髑髏が彫られていたらしい。

 最近日本の時計にも、髑髏がついているものがあるが、デザインだろう。ただ日本でも髑髏が流行っている。時の流れと髑髏。人生を表していると思うと興味深い。

4月30日

 観るもの、読むもの、本当に少なくなった。僕の大好きな作家たちが片仮名や平仮名で書き出して、難しい言葉を使わなくなった。僕は、マンガの吹き出しの中の漢字に仮名を振る事を子連れ狼などでも許さなかった。でもその僕が、今では仮名を振っている。

 自分からこンな有様では色ンな言葉がどンどン減っていく。勇気を出して、自分の書きたいものを書きたい言葉で表現していかねばと思う。キャラクターを創るのに、計算したり媚びたりしてはいけないと思う。
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4月25日『弐十手物語 (55) くらま受難編』が発売されました!

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※くわしくは 小池書院ホームページをご覧ください。
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漫画スーパーワイド

弐十手物語 (55) くらま受難編


ああ、くらまが囚われの身となった!

26年間の長期連載で人気を博した本作から
選りすぐりの全三話を収録しています。

『いろり布団』

 熊野への旅の途中、鶴次郎たちが立ち寄った
 寂れた宿では主人夫婦が…!!

『熊野街道女白浪』

 鶴次郎たちが道中で行き会った美形の剣士は
 実は女が男装しているらしいが!?

『くらま受難・鶴飛翔』

 館林宰相こと松平上野介武厚が毒殺され、
 居合わせたくらまが犯人に仕立て上げられた!


作:小池一夫|画:神江里見

ISBN978-4-86225-698-0 定価:600円(税込み) 発売:小池書院

4月25日 『魚CRY 《ウォークライ》 (2) 遙かなるユーコン編 』が発売されました!

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※くわしくは 小池書院ホームページをご覧ください。
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漫画スーパーワイド

ウォークライ
魚CRY (2) 遙かなるユーコン編

小池一夫が描く偉人伝!

人間VS氷河
生き残りを賭けた戦い!!

極上の“鮭(サーモン)"が獲れるという
ユーコン川へと来た魚一生(うお・いっせい)。

そこは、-20℃にもなる氷点下の世界だった!
全てが凍る極寒のアラスカで、
新たな戦いが始まる!!

作:小池一夫|画:片山 誠

ISBN978-4-86225-714-7  定価:650円(税込み)  発売:小池書院

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