昨夜、悪夢を見た。新しいパターンだったから、メモしておくね。
グロくはないよ。

自分の部屋で、日常のゴタゴタを片付けている、なんということはない夢の場面。
そこで私は、ふと気づく。

あ。瓶で飼っているフグに、数日、餌をやっていない。

小さな瓶で飼っている、小さなフグ。
エメラルドグリーンで、ゼリーのように透き通っている。背には黒い斑点がある。
小さな瓶だから、私がやる餌以外には、そこに食べるものなどありはしない。
つまり、フグはそろそろ、死んでいるにちがいない。

ああ、瓶からフグを出さなくちゃ。
死んでいるから、ぷっくり膨れているかもしれない。
出したら、花壇に埋めなくちゃ。

花壇の土が、掘り返される。
すると、そこには別の魚の死体。大きな金魚。オレンジ色の体。
もうすこし掘ると、また別の死体。大きなグッピー。赤や青の、長いフリル。

ああ、そうか、私は以前に、2匹も魚を死なせたんだ。
それなのに、またフグを、小さな瓶で飼ったんだ。
魚の中でもいちばん好きな、フグを。

そしてまた、死なせた。
悪いことをした。

いや、もしかして、瓶の中でまだ生きていたりして。
いやいやいや、それはない。
とにかく開けてみなくちゃ。いやだなあ。
ぷっくりしているフグの死体を、見たくないし、触りたくない。
でも、今を逃したら、もっといやなことになる。

かわいいフグだったのに。
小さな瓶に入れていたことだって、考えてみればひどい。
泳げる場所なんか、ほとんどなかった。
なぜそんな残酷なことができたんだろう。
かわいいからって、そんなこと。

瓶を開けなくちゃ。
忙しい。
めんどうくさい。
見たくない。
触りたくない。
でも、瓶を開けなくちゃ。

そこで眠りは浅くなり、そろそろ夢は終わり。
私はふと気づく。

あ、瓶でフグなんか飼ってない。夢だ。
花壇で魚は死んでいるけど、フグは飼っていないんだ。
新しい罪を重ねたわけではなかったのか。
よかった。

そこから、こんどは、花壇の魚も夢だと気づく。
金魚もグッピーも死なせていない。
そうだみんな夢だ。
私は眠っていたんだ。
瓶でフグなんか飼ってない。
うちに花壇なんかない。
夢だ。
夢だ。
花壇なんかない、フグなんかいない、いつもの部屋が見える。
現実にはそんなゴタゴタ、なかったんだ。
ああよかった。
もういちど、おやすみなさい。

でもほんとうは、
金魚もグッピーも、フグだって、
死なせたことがあるのです。