先日、体験入門にいらした方に「(古武道ではなく)殺陣だけの稽古はないのですか?」という質問をいただきました。(その方は芸能界を目指しておられ、殺陣は初心者の方でした)

ご本人には口頭で色々説明はさせていただいたのですが、上手くお伝えしきれなかった点もあるやもしれず、改めてここに記しておこうと思います。


宗家 高倉英二は武道家であるとともに、長きに亘り数多の俳優陣に殺陣の振付指導をしてきた殺陣師ですが、正伝十二騎神道流道場においては、教授している各種古武道の習得を抜きに、殺陣だけを教えることはいたしません。

ダンサーにはバレエやダンスの基礎が必要なように、アクロバットには体操の基本、現代アクション(擬斗)には格闘技、殺陣には刀遣いの基礎基本が必要です。

《殺陣 をやるにしてもまず本物の刃筋を知れ》という高倉の理念 に基づき、殺陣のスキルアップを目指す芸能関係者も、普段は「唐手」「剣術」「杖術」「居合」「道」といった古武道に主眼を置いて稽古をしています。(殺陣や 擬斗(ボディアクション)の稽古にはことさら時間を割きません)何故なら、古武道の稽古を深める事で充分に、所作や身のこなしといった殆どの基礎が身につくからです。

武(技)の理合いを知るからこそ可能な、嘘と隙のない動き。自ずと滲み出る格調と、見る者誰をも納得させる本物の刃筋。古武道を基礎にした中心線(芯・軸)が出来ていれば、殺陣などあっという間に出来るのです。特に十二騎神道流独自の多敵に対する流れるような刀遣いは そのまま殺陣にも応用可能なので、本物の動きの中で間合いの調節をし、そこに芝居を加えるだけで、実戦遜色ない立ち廻りが可能になります。

いうなれば、古武道の稽古が殺陣の稽古を兼ねているようなものなので、本物が出来れば殺陣はできる、わざわざ殺陣の稽古などする必要もないくらいなのです。

殺陣をやりたいのに古武道から入るというのは一見、廻り道のように思えるかもしれません。ですがこれは、超一流の俳優陣を相手に長年殺陣の世界に携わってきた高倉が結論付けた、揺るぎない技術を身に付けるための最短最速且つ確実な方法であります。


の質問に対しては、『少なくとも、この道場で黒帯程度の古武道の基礎を身に付けていただかなければ(基礎のないまま)殺陣を教えても第一線(プロの現場)では通用しないので、それまで殺陣は教えません。殺陣の稽古はその後です。』とお答えしたつもりですが、高倉の本意はわりましたでしょうか?

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↑高倉が手掛けてきた時代劇作品にどんな物があるか、Instagramに載せています(ここに載せているのは数ある担当作品の中のごく一部です)

9月17日放送 📺フジテレビ『ミライモンスター』に登場したバドミントン界の新星、奈良岡功大くん。彼の動きをよく見ると、普通のバドミントン選手とはちょっと違う足の使い方をしています。
スタミナの消費を最小限に抑えつつ素早い動きが出来るようにと、実のお父さんでもある彼のコーチが、古武道の摺り足からヒントを得て、功大くんを指導したとか。
最近様々なスポーツの指導・トレーニング
において、日本古来からの身体の動きが見直されているようです。
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「今日は空手の型大会」宗家の一声でいきなり型演武から始まった本日の稽古。指定されたのは全員が出来るであろう基本型。宗家を皮切りに師範~師範代~黒帯~白帯と一人ずつ順番に披露します。稽古の浅い白帯さんには先輩が先達(せんだつ)について引っ張ります。「同じ型でも皆個性が出るな」とは宗家の総評

短い休憩を挟んで有段者と初心者に分かれ、それぞれ稽古が始まります。
白帯チームは専任指導者2人体制。
同じ白帯でも人により稽古の進捗度が違うため、始めのうちはマンツーマン指導が基本。今日もひとりひとり手取り足取り丁寧に指導していきます。

黒帯チームは宗家以下、今日は高段位の指導層に囲まれて剣術の理合いを徹底的に仕込まれていました。
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稽古を見守る厳しい目線…(^^;)
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細かな動きまで正確に

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宗家が技の裏に秘められた隠し技を解説

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ていた白帯さん達も相当勉強になったようでした。

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