昼寝をしている君には声が届かない。

だから起こすのを諦めた。静かに起きるのを待っていよう。

夕陽に照らされる顔、夏の夕焼けの匂い。全てが印象的だった。何故か懐かしくなるような。

だけど出会ったのは春だっけなんて思い出す。

本当にたまたま、偶然だった気がする。でもずっと一緒にいた。一番長く一緒に。色んなことを話した気がする。言葉よりももっと深いもので。

色んなものを見てきた、色んなことを共有してきた。長い道のりだった。

だから今眠くなってしまったのだろう。

疲れたね。また頑張ろう。おやすみなさい。

そう考えてるうちに僕も眠くなってしまった。




















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遠くで花火の音がする。

辺りはすっかり暗くなっていた。身体を起こすと君はいなかった。でもいなくなることを僕は知っていた。だから驚くことはなかった。

花火は合図だった。

君は新しい道で覚悟を決めたから。
だから静かに、いってらっしゃいと声をかけた。

そんな声も大きな音に消されていく。


















































一瞬だけ懐かしい匂いが僕の横を通り過ぎた。