月別アーカイブ / 2017年03月

少し古い話になるけど、2015年2月1日は神奈川会場での金八2S会だった。
記念すべき初の接触イベントで、当時「積む」という言葉すら知らなかったイノセントなボク。
たった1枚の2S券を握りしめて会場へ向かったんだ。
そして、そこで出逢ったヲタさんから、「先月の台湾はサイコーだった」という話を聞いた。

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「撮影タイムがあった
「会場外は狭くてメンバーがヲタにぶつかりながら移動」
「今日も〝あ、台湾以来だねー〟って推しに言われた」等々。

「遠征」という言葉もどこか都市伝説のように認識していたボクは、海外までアイドルを追いかけるなんて、という気持ちだったけれど、そのヲタさんがホントに楽しそうに話をしてくれて。(いま思うとなんちゅー余計なことをしてくれたんだ)

簡単に言うと火が着いちゃったんですね。

そのさらに数年前にボクは台湾を訪れていて、とてもイイ思い出しかなかったし、そんな場所でエビ中ちゃんに逢えるなんて。
チャンスがあったら絶対に行こう。
そう心に誓ったんだ。

翌年もエビ中ちゃんは台湾でのイベントがあったけれど、ボクは仕事の都合で計画見送り。

そして昨年11月に朗報が。
「2017年エビ中台湾ワンマンライブ開催」

旅なれていないボクはオフィシャルツアーに飛び付いた。
申し込みをして、お金も払い込んで、モバイルバッテリーも買った、自由時間にどこへ食べに行くか…。
全て準備が整って、2月17日にボクは機上の人になる。

そう思っていたんだ。
10日前まで。

混乱した世界で目の前の仕事を片付けながら、ぼんやりと「台湾はムリだろう」と考えたのは覚えている。

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当然の対応ですね。
残念だけど、誰も悪くなんてない。

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当初の予定では2月17日に日本を発ち、18日にライブ、19日に帰国して疲れを見越して20日を休日としていたボクは、突然の4連休へ突入することになってしまった。
(ちなみに貧乏暇なしを体現しているボクとしては、こんな休みのとり方なんてめったにできなくて、いかに今回の旅に気合いが入っていたかご理解ください)


心は晴れない。
心に悲しい気持ちが染み入ってしまって抜けない。

この休みはエビ中のために使うこと、そして何か気分転換ができればな。
そう思っていたんだ。

そしてTwitterという電子の渦の中で見つけた映画「古都」の情報。


結果から言うと他の映画館でも後日上映されたので観るチャンスはあったのですが、無粋な突っ込みはなしで。

楽しみにしていた旅がなくなり、その日に彼女が出る映画が最終上映。
勝手に運命を感じちゃって、早朝の新幹線に乗り込んだのでした。


辿り着いた浜松の映画館は所謂シネコンと呼ばれる施設とは違う温かい雰囲気で、劇中に一瞬だけ映った美しい彼女とは不釣り合いな気がしたけれど、やっぱり彼女の人柄にはぴったりで。


映画もとても美しかった。
来て良かった。
ホントにそう思ったんだ。

少しはリフレッシュできたかな。


せっかく東京から静岡まで来たので、そのまま名古屋の友人を訪ねることに。
散々飲み食いし、翌日には帰路に着いたのでした。


4連休。
まだ2日目。
ボクはあることを思いつき、ある場所を訪れることにしたんだ。

2/8に世界が一変して、仕事も抱えて喘ぐように生活を送りながら、ボクは一つの決断を迫られていた。

2/11(土)ときめき宣伝部のライブ。

この日のライブは2部制で、ボクは1部のチケットを所持。
2部は友人達と所謂「相互連番」という形で入場することになっていたんだ。

チケットを持っているからには1部の入場開始までには現地へ行かないといけない。
でもその時にライブを観る心境にあるかは分からない。
そもそもこんな時にライブなんて楽しめるのか?
でも全てのエンターテイメントは、こういう時のためにあるんじゃないの?
気分転換には良いだろうけど、悲しい気持ちを彼女達に擦り付けてるだけじゃないか?
だけれど誰も悪くないのに空席を作るのもどうか。

悩んだ。
自問自答した。
とき宣もボクの中でとても大切なグループだから。
(いつかゆっくり とき宣のことも書きたいな)

友人達へは2/8のうちに「会場へは行きます。入るかは分からない」とLINEし、前日の2/10、恵比寿神社へ行って肚を括った。


行くことにしました。
神社で少し心落ち着いたといのもあるし、やっぱり何か変えたかったから。
辛すぎた三日間。
変えたかったんだ。
ベストヒットEBCで涙を流して夜を抜け、迎えた当日。
久々に逢う友人達は、ありがたいことにエビ中のことを何も言わない。
いつものように他愛ない話をして、物販に行って、いざ入場。

1部開始前にマネージャーさんから松野さんについてアナウンス。
続いてメンバーが登壇し、会場にいる全員で黙祷。
しまった、と一瞬思った。
考えれば黙祷するのは当然のことだけれど、全く想定していなかった。
今日はエビ中のことを考えずに過ごすつもりだったのに。
こんなことしたら泣いてしまうじゃないか。
そう考えたのだけれど。

全く涙なんか出なかった。

現実感があまりにもなかった。
何か悪い冗談に巻き込まれているような感覚。
知らない人のお葬式に来てしまったような。
泣いている人もいるのに。

とき宣メンバーはライブがんばってくれました。
ボクは100%楽しめたかというと、胸を張って「はい!」とは言えないもやもやを抱えたままだったけど(ゴメンね。メンバーに非はありません)、確かに元気をもらったんだ。
我ながら頭の悪いツイートだとは思っています。
ときめきピンクの「おはる」こと小泉遥香ちゃんには、去年からとても助けられている。
エモーショナルで努力家な彼女。
いつもありがとう。

ちょっと話が逸れます。
随分と後になってから人に言われたことがある。
「こういう悲しい時、他に推しがいたりすると楽になりますか?」
結果から言うと、全くならない。
当たり前だけど、それとこれとは全く別。
人の死に直面した時、みんなはどうする?
悲しさを紛らわそうともがくでしょう?
ある人は映画、こっちの人は旅行、あっちは野球を観に行ったり。
それがボクはたまたま他グループだっただけ。
他グループのライブが代替行為になんてならないよ。
以上。

ライブ終演後は、友人達といつも通り居酒屋へ。
今日のライブこうだったねー、とか、生写真サイン出た、とか。
ちなみにボクはお酒が大好きで、「よっしゃもう一軒」と言い出す人です。
この日も時間に余裕のある二人を連れて歌舞伎町にあるアイドルヲタが集まるバーへ。
この店はもう4年くらいの付き合いなのかな?
ボクのヲタライフを構築する上でとても重要な拠点。
スタダ系に限らずいろんなヲタが集まるので、新しい情報を聞いたり、CD貰ったりとお世話になっています。
で、入店したらまた想定外のことが。

ファミえんの映像を流している。

止めてくれ、って言おうかと思ったけれど、明らかに普段エビ中を観ていないお客さんが「この子かー残念だなー」とか言いながら観てるからそれもできず。
観てもらいたいしね。
まぁモニター見ないでお喋りしてれば大丈夫だろう、と踏んで着席。
ハイボールなんぞ呑みながら、とき宣の話に花を咲かせていたんだ。

散々呑んで笑って、ほんの少し気が弛んだ瞬間、ある曲が耳に届いた。

「幸せの貼り紙はいつも背中に」

この曲はもともとボクの涙のツボ。
特に「私に生まれてきて良かった」というフレーズ、いつも泣きそうになってしまう。

1秒なかったと思う。
今まで参加したライブの光景、楽しかった思い出、「りななんも自分に生まれてきて良かったって思ってるかな?」
一気にいろんな感情が押し寄せて、気付いたら泣いていた。
ボロボロボロ泣いていた。

周りの人びっくりしただろうなぁ。
恥ずかしいなぁ。
でも全然止められないの。
お酒のせいもあるだろうけど。

そんなこんなでまだ自分がキチンと乗り越えられていないことを認識した夜となり、それでも良いか、と思えた夜になったんだ。

訃報のあった2月8日を含めて3日間、ボクは仕事で多忙を極めていた。
最初は「何も考える時間がないから、家で一人でいるよりマシ」とか思っていたけれど、とんでもなかった。
どんなに忙しくても、ふと考えちゃうんです。
いろんなこと。
打ち合わせの途中や電車の中でも、突然出てきちゃうんです。
涙。
忙しさと悲しさの感情が入り交じってもうめちゃくちゃ。

何かから逃げようと必死で走っているのに前に進まない。
そんな悪夢、見たことないですか?

ボクも年齢を重ねて親い人を何人か見送ってきたけれど、今回の悲しみは明らかに異質で、苦しかった。

なぜこんなにも苦しいのか。

例えば友人に何かあれば、病院や家に駆けつけることができるでしょう。
家族であれば、今すぐ帰れと職場で言われるでしょう。

では応援しているアイドルグループのメンバーが亡くなったら?

何もできない。
これが結論。


強いて言うと祈ることだけ。
そう。
祈り。

ボクは特定の宗教を持たないし、これからその予定もないけれど、子どもの頃から事あるごとに手を合わせてきた。
お正月の初詣。
受験前の願掛け。
友だちに「お願いっ!」ってするとき。
神様なんて都合のイイものです。

友人や家族が亡くなれば仏壇やお墓の前で手を合わせられる。
何だったら亡骸の前でさえ。
今回はそれすら許されない。
ボクには「ルーティン」として「合掌」が必要だと感じたんです。

いま考えると、充分宗教的な考えのような気がするけれど()

とにかく喘ぐように3日間を耐え、何かが変わると思って恵比寿神社で手を合わせてきました。
亡くなった人のことで神社って、たぶん違うということくらい分かる。
なぜ恵比寿神社だったのか。
職場から近いのと、「ご存知!エビ中音頭」の歌詞に出てくるから。
「対象物」は何でも良かったんだ。

冬の夕暮れ。
手を浄める水が切れるほど冷たかった。
土地柄か、革ジャンを着て缶ビールを持ったお姉さんもいた。
静かに手を合わせて、ボクなりに参拝したつもり。

家に辿り着いて、3日ぶりの静かな時間。
再生したのはベストヒットEBC。
エビ中のMV集。
松野さんを思い出すとき、彼女は決まって笑顔で何かを食べていたり、メンバーに甘えていたり、とにかく幸せそうで。
でもそれを観るのは辛くて。
「パッケージされた作品」なら観られると思ったんだ。
ボクは7推しなので普段は美怜ちゃんを中心に(というか殆ど目を奪われるレベルで)観ているけれど、この日ばかりは。

りななんキレイだなぁ。
なのに指組んで「千年殺し」とか言っちゃって。
カルマの最初。
お鼻を付けてるけど、もう鼻が高いから要らないんじゃないの。

ボクは笑った。
笑っていたつもりだった。
けどやっぱり泣いていた。
悲しい気持ちは恵比寿神社に置いてきたつもりだったのになぁ。

けれど職場で封印していた涙を思い切り流して少し心が軽くなったのは事実。
これで個人的には一度区切りがついた。
そう思っていたんだ。

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