平岡円四郎は、
烈公以来の水戸藩に色濃く流れる尊皇攘夷論と、
その過激な信奉者を甘く見たかもしれない。
旗本出身で、
水戸藩の内部事情の掌握や、
上洛中の水戸藩士の動向を注視しなかった。
れっきとした水戸藩士たちに襲撃されるとは、
平岡にとって思いもよらなかったことに違いない。
平岡のむくろが戸板で運ばれてくると、
緊張しているときでも、
どこか柔和に見える草なぎ慶喜の表情がさっと濃く曇り、
沈鬱なものから涙を滴らせての慟哭に至るまでの変化は、
衝撃の三段構えの変化だった。
普段の柔らかい笑みをたたえて鼻を鳴らし、
心の奥底を覗かせない草なぎ慶喜の
人間性の深みを見せつけられたようだった。
平岡の死後、
短時日のうちに草なぎ慶喜の腹心になった原市之進は、
慶喜が禁裏御守衛総督に任じられる前後に、
水戸藩士籍から正式に一橋家臣になった。
更には慶喜に仕える幕臣として取り立てられた。
この直後の京洛後における原の活躍は、
薩摩の大久保利通の暗躍と対比できる。
尊攘派の水戸藩士からは佞臣と見られ、
身近な幕臣のうちからも妬まれる存在だった。
さて、
この原市之進も思わぬところから挙がった凶刃に斃れるが、
このときの草なぎ慶喜はどんな演技を見せるか。
大いに楽しみにしている。
戊辰戦争後、
慶喜は駿府(程なく静岡に改名)に隠棲するが、
西南戦争が終わるまでは心のどこかで
自分の出番がくるのではないか、
と思い描いていたのではないか。
これば僕の考え方だが、
藩閥政府が堅固なものにならず、
士族の反乱が相次ぐのを見れば、
ポスト幕府の日本の政体に理想を馳せていた
慶喜の胸が躍る場面も、
しばしばあったと思う。
渋沢栄一絡みで、
その時期の慶喜を草なぎ剛がどう演じるか。
東京へ移住する前の慶喜の胸の内をぜひ知りたい。
草なぎさん、期待しています!!!
平岡の死後、
慶喜の腹心として
その過激な信奉者を甘く見たかもしれない。
旗本出身で、
水戸藩の内部事情の掌握や、
上洛中の水戸藩士の動向を注視しなかった。
れっきとした水戸藩士たちに襲撃されるとは、
平岡にとって思いもよらなかったことに違いない。
平岡のむくろが戸板で運ばれてくると、
緊張しているときでも、
どこか柔和に見える草なぎ慶喜の表情がさっと濃く曇り、
沈鬱なものから涙を滴らせての慟哭に至るまでの変化は、
衝撃の三段構えの変化だった。
普段の柔らかい笑みをたたえて鼻を鳴らし、
心の奥底を覗かせない草なぎ慶喜の
人間性の深みを見せつけられたようだった。
平岡の死後、
短時日のうちに草なぎ慶喜の腹心になった原市之進は、
慶喜が禁裏御守衛総督に任じられる前後に、
水戸藩士籍から正式に一橋家臣になった。
更には慶喜に仕える幕臣として取り立てられた。
この直後の京洛後における原の活躍は、
薩摩の大久保利通の暗躍と対比できる。
尊攘派の水戸藩士からは佞臣と見られ、
身近な幕臣のうちからも妬まれる存在だった。
さて、
この原市之進も思わぬところから挙がった凶刃に斃れるが、
このときの草なぎ慶喜はどんな演技を見せるか。
大いに楽しみにしている。
戊辰戦争後、
慶喜は駿府(程なく静岡に改名)に隠棲するが、
西南戦争が終わるまでは心のどこかで
自分の出番がくるのではないか、
と思い描いていたのではないか。
これば僕の考え方だが、
藩閥政府が堅固なものにならず、
士族の反乱が相次ぐのを見れば、
ポスト幕府の日本の政体に理想を馳せていた
慶喜の胸が躍る場面も、
しばしばあったと思う。
渋沢栄一絡みで、
その時期の慶喜を草なぎ剛がどう演じるか。
東京へ移住する前の慶喜の胸の内をぜひ知りたい。
草なぎさん、期待しています!!!
平岡の死後、
慶喜の腹心として