月別アーカイブ / 2020年02月

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昨日
何気なく広げた夕刊の社会面

たいした記事はないな
と 閉じようとしたときに
本文はたった7行の
このベタ記事が目に飛び込んできた

1990年代の後半だったかなあ
事務所近くの魚料理店のカウンターで
1杯やっていたら
並びの奥の2人連れの客の1人が立ち上がって
僕のところへきて
「中江と申します」
と 言って名詞を差し出してきた

顔を見てすぐに解ったよ

580億円もの投資資金を集め
出資者には株券を渡さず
預かり証だけを渡し
やがて
破綻して詐欺だと騒がれた末に逮捕された
いわゆる
投資ジャーナル事件の主の
中江慈樹さんだって

逮捕されたときは30歳を過ぎていたが
投資資金の大半を集めたときは
まだ20代だったんじゃないかな

当時の580億円だ
でっかいよな

逮捕される前からメディアではよく
見かけた顔だった

聖徳太子がお笑いの世界に入ったような
風貌だった

兜町の風雲児
と 謳われたが
逮捕されて懲役刑を打たれた


シャバへ出てきたんだなあ

メディアで見かけた頃より
鼻下の髭は控えめになり
あご髭は短くなり
髪の毛も詰めていたが
お笑いの聖徳太子に紛れもなかった


「株に興味ありますか?」
「いや、全然」

僕の反応で
こいつは見込みなし
と 思ったんだろうな
すぐに席へ戻っていったよ

アパートの自室で孤独死か

それも煙草の火の不始末で
火災を起こしての焼死だという

泥酔していたんじゃないかな

一抹も十抹も哀れを催されたよ

今どきの66歳はまだ若いだろ
更生しての再起は叶わなかったんだ

中江さんよ
孤独な末路過ぎるぜ

せめて
天国で風雲児をやり直せよ

ほんのつかの間の一期一会だったけど
昨夜は哀悼の意味で
最初の1杯をやったからな


人はみんな悲しいよな

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怪奇現象としての幽霊船は
洋の東西を問わず
伝説的に語られる

夜間や 
昼間でも濃霧のときに
突如
船が出現し
こっちに向かってくる

衝突必至!

覚悟した乗組員が叫んだ瞬間
その船はかき消すように消える

ただの幻視なのか
ブロッケン現象の1種なのか
それは解らない

日本でも幽霊船の話は
多く伝わっている

難破して大きく破損した船に
やせ衰えて気息奄々の
乗組員たちの姿が見えて
その船が何度も出没を繰り返した

「北越奇談」が伝える
江戸時代の北陸の海での出来事だ

これは幽霊船ではなく
漂流中の松前船のような和船で
乗組員達は餓死同然だったのではないか

日本海の荒海の時期に
寄せては返す荒波に揉まれれば
出没を繰り返したように見えただろう

現代で言えば
北朝鮮籍と思われる漁船が
北陸沿岸で行きつ戻りつしながら
漂着したようなことだったのか

大航海時代の大海原航海中の帆船は
いったん難破すれば
現代と違って自然に朽ちて沈むまで
漂流する運命だったろう

たまたま航海中の帆船が見つければ
幽霊船さながらだったろう

もっと彼らにとって怖かったのは
どこへ行くのか解らないが
普通に帆走中で
甲板にもマストにもどこにも
人影が見当たらない帆船だったろう

船内で
あっという間に蔓延した疫病により
乗組員が全滅したのだろう

全滅時 帆走中で
好天候が続けば
ある期間は帆走し続ける

さて
現代において
幽霊船はもう出現できなくなったのか

電灯と街灯の出現で
江戸時代には活き活きとしていた
魑魅魍魎が棲息できなくなったように

はたしてそうか?











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人間50年
下天の内をくらぶれば
夢まぼろしのごとくなり

織田信長がよく舞い謡ったという
幸若「敦盛」の1節だ

ほぼその通りに
信長は
満48歳の誕生日を2日後に控えて
その生涯を閉じた

歴史にifはないが
もし信長が後20年生きたら
歴史はどのようになったたろう

信長とさほど年齢に差がない
信長の宿将である
柴田勝家
羽柴秀吉
明智光秀
丹羽長秀
滝川一益
は いずれも天下をとれなかったろう

信長と宿将たちの間に位置する
同盟者の徳川家康も
大大名で終わったろう

さて
秀吉のように
人たらし外交ができない信長は
武力で平定の道を歩むだろう

まずは攻略中の毛利を平定し
毛利家を滅亡させるが
最終ラウンドでは
殺戮戦を展開した可能性が高く
時間がかかったはずだ

小田原の北條氏は
信長のやり口を知っているので
必死の覚悟で籠城し
北條氏を滅亡させるまでには
多くの時間と犠牲を強いられたろう

それ以上の強敵は九州の島津だ
精悍な薩摩軍を盟主とする九州勢は
散々に信長を悩ませるに違いない
イスパニアの艦隊などにも応援を頼み
圧倒的に優勢な鉄砲隊を前面に立てての攻勢で
島津の本拠地薩摩を占領し
島津党を根絶やしにしただろう

ここまでで秀吉の倍はかかる

宿将たちも家康も老い
信長は
その子たちに家督を譲るよう迫っただろう

家督を譲るよう迫らずとも
戦死 病死で他界したものが
半ばを超えたかもしれない

家康も酷使されて老け込み
自分から隠居を願い出たかな

信長の猜疑心の強い気性を知っているので
早手回しにさ

独裁者の信長に定年はない

信長は貿易に目を向けるだろう
後の御朱印船に該当する貿易船が
大量に大いに活躍したに違いない

信長は必要とあらば兵員を送りこむ
インド洋以東のアジアから
西洋の勢力を払拭し
アジアの盟主になれる可能性はあった

ところで
信長は天皇家は高貴な家柄ということで残し
自らは皇帝の座について国を統べるだろう

長男信忠は信雄 信孝といった
弟たちよりできがいいので
信忠までは安泰だろう

しかし
信忠に万一のことがあれば
かっての宿将たちの二世三世で
気骨のあるものが天下を窺う

信長王朝は秦と同じで短命に終わる

日本は中国型の王朝の興亡を繰り返して
近代を迎えるだろう

鎖国をしなかったので
日本は貿易の富を蓄積し
世界有数の艦隊を擁し
太平洋の覇者となっている

新興のアメリカが
その覇権を脅かす力を持ってきたので
早めにアメリカを叩き潰す挙に出る

さて それから…

ああ よそう

光秀が本能寺に信長を襲い

それからの日本は
皆さんがご存知の通り

それで今日の日本がある

それでいいではないか














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