月別アーカイブ / 2018年11月


 何を怖れるのか


 と叱咤するつもりはない


 きみの過去をじっくり振り返ってみろ


 乗り越えてきたことがいくつもあるじゃないか


 年齢から言うと多いほうだよ


 乗り越える前に


 きみの心を支配していたものは何だったか


 そうだ 怖れだ


 怖れがあるから乗り越えてこられたんだよ



 きみは 今


 自分の将来を見据えて怖れている


 見据えたって何も見えないだろう


 だから 怖れているし 怖れて当然だ


 今までの人生の何倍も長い


 乗り越えるものはもっともっと待ってるだろう


 もう見据えないでいいぞ


 乗り越えていく覚悟があるから怖れている


 自分の人生をいい加減に生きている奴は


 怖れなんかしないよ


 足許を見よう


 きみが今やっていて


 これから将来につなげていこうとしているものがある


 実にしっかりしている


 怖れていいよ


 きみの覚悟は固まっている


 じゃ 怖れは期待と同じじゃないか


 それも大いなる期待だ



 怖れよ


 乗り越えてまた怖れよ


 怖れがなかったら将来はない


 クラーク博士が教え子たちを


 青年よ 大志を抱け


 と激励したときは今と世の中が大きく違う


 どっちを向いても」何もなかった


 大志でも 大野心でも持てた


 

 終戦直後もほぼ同じ状況が生まれた


 日本はきれいさっぱり焼き尽くされて


 どっちを向いてもゼロから始められた


 志も野心も持った方が勝ちだった


 それなりのものを築けたろう


 志は善良な心から生まれ


 野心は悪い心から生まれる などという区別はない


 どちらも泥まみれにならなければ遂げられない


 闇米を食管法だかに違反するから


 と闇米を買わずに通し


 遂に餓死した現役の裁判官がいたんだよ


 きれいごとじゃ大志も大野心もならない



 ところで


 閉塞感漂う今の時代は


 どっちを向いても展開できないように思える


 志も野心も育み太らせる状況がない


 程々に気分よく豊かに 人生を送りたい


 大志とはほど遠い小欲の人が目立つのも不思議はない


 しかし しかしだ


 閉塞感の向こうには厚い壁がある


 その壁を破ってやろうという大志があるではないか


 壁の向こうには新しい価値観と


 それの舞台になる時代が待っている


 そこへ躍り出るには


 現時点での最先端技術を取り入れた


 ビジネスモデルをものにすればいい


 オリジナルで勝負だ


 学術 思想の分野を含む芸術なら


 壁の向こうを正しく把握した作品を生み出せばいい


 壁を破壊せずに原子のように通過できるだろう



 きみは閉塞感を壁と共に突き破れ


 いいときに生まれ合わせて


 またとないチャンスを掴むことになる


 閉塞感に目をむいて大志を抱け


 抱いた者が必ず勝つ時代だ


 

転職時代に
小物の電気器具メーカーにいっとき勤めた。
配属された営業部に
若手が2人いた。
1人は僕と同年の26歳
もう1人は入社2年目の23歳だった。

僕と同年の部員は
態度振る舞いを見ても
自信にあふれていた。
営業成績もいい。
10人余りの部員の中で
営業のベテランに伍して
常に3位以内だった。
一方
23歳の部員は
中位のことが多く
もの静かだった。

ただ
仕事熱心なところは
誰もが認めるところだった。

僕が入社して7ヶ月目に入った。
営業成績はいつもビリか
ビリのすぐ上あたりの成績だった。
そろそろ この会社もいづらくなってきた。

人事異動があった。
僕と同年の部員は倉庫に異動になった。
倉庫は閑職とされていた。
驚いたのは23歳の部員が
主任という最下位のものながら
役職についたことだった。

8カ月目
僕は辞表を出した。
部署のトップは慰留してくれたが
無論 形ばかりだった。
「後学のためにお聞きしたいことがありますが
 いいですか?」
僕は人事異動の理由を聞いた。

僕と同年の部員は
パワフルに営業をして
成績を上げていたが
後でキャンセルになることが多かった。
「説得して納得させたのではなくて
 強引に押しつけていただけなんだよ。
 ◯◯君は年こそ若いが、
そろそろ入社して2年になるのに
1度もクレームがこなかった。
誠実さが買われているんだ。
誠実さは本当の自信がないと
解ってもらえないんだよ」

自信はつけばつくほど
その人の内面を充実させる。
自信に溢れて見える人は
虚勢を張ってのことか
過信に陥っている。








↑このページのトップへ