月別アーカイブ / 2018年08月

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物心がついたときには
わが家に犬がいた
虚弱児で
やや難聴でもあった僕の夏休みは
いつも犬が一緒だった
僕に何か吠えても
聞き返す必要がなかった
僕は 解った とうなずけばよかった

近所の子供達は
毎日 川へ泳ぎにいった
僕はそのときの飼い犬で
僕の無二の遊び相手を連れて
雑木林へ行った

川へ行っても泳げない
みんなと一緒でもよく聞こえない
雑木林でセミや
カブトムシをとった
木陰で本を読んだ

わが家の庭に訪れるメスの野良猫と
僕は仲よくなった
父は猫が大嫌いだった
メスと解ったのは
飼い犬の仔犬時代の犬小屋が
縁の下に押し込んであって
カノジョはその中に仔を5匹産んだからである

さあ
父はまだ目も開いていない赤ん坊の仔猫達を
捨てにいこうとした
僕は泣いて止めた
1ヶ月以内に仔猫の貰い先を決めるという条件を
僕は呑んだ。
母にも協力して貰い
4匹は貰われていった
母猫は残った1匹の育児放棄をして
姿を消した

1ヶ月経った
僕はその1匹を捨てにいった
母猫のように野生で生きられる
と固く信じていた

遊び仲間の飼い犬がついてきた
僕がその1匹を藪に入って捨て道に戻ると
カレは捨てた1匹と
僕を見比べた

こんなところへ置いてどうするの

と 訊かれたような気がした
僕はわが家へ向かって駆けだした
カレはすぐに僕を追い越して
大分先で止まり
僕を振り返った

犬の放し飼いが当たり前の時代だった


※ 写真撮影はペットの写真家として知られる
 村田三二さんです。




嫌な過去は引きずんなよ

 置いとけば

 どんどん流れていって

 見えなくなる

 いい過去は忘れるな

 失敗から学んだ過去はいい過去だ

 いつになっても捨てるなよ

 素敵な過去は想うだけで

 いい気持ちになる過去だ

 成功譚でもいいし

 甘かった恋愛でもいい

 しっかり捕まえて

 前へ放り投げろ

 それを乗り越えていくんだから

 もっと素敵なことが起こる

 大事な過去は

 どんどん前へ放れ

 過ぎ去ったことだとして

 過去を無駄にするな

 いい過去は活用すればするほど

 レベルアップして

 きみの人生の水先案内をしてくれる

 

 


 なぜ怖いものを見たいんだ

 未知だから

 未経験だから怖い

 だから 見たい

 好奇心なんだよ

 
 中学1年の頃

 都下の調布深大寺の崖に

 防空壕が残っていた

 戦後7年経っていたけど

 放置されていたんだね

 深いぞ

 怖いぞと噂されていた

 クラスメートに誘われて

 3人で防空壕を探検した

 当時の僕は虚弱で

 発育が遅く

 いちばんの弱虫と見られていた

 懐中電灯をつけて入ったけど

 奥行きが深かった

 変な臭いがするし

 ぽたぽた水滴が坊主頭を打つし

 ネズミが逃げさるし

 少しカーブしたところで

 「もう戻ろうよ」

 と1人が立ち止まった

 もう1人が同調したが

 僕は 行くと首を振った
 
 怖かったけど

 先がどうなっているか突きとめたかった

 それから

 すぐに行き止まりになった

 石で組んだかまどのようなものがあって

 煙草の吸殻が散乱していた

 比較的新しい吸い殻が多く

 探検活きた人たちが

 戻りがけに1服したようだった

 2人は外で待っていた

 「お前、度胸あるな」

 と戻ろうと言ったやつが感心してうなずいた


 度胸なんてない

 好奇心があっただけなんだ

 好奇心はその人の頭に

 知識蔵を作るぞ

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