月別アーカイブ / 2018年06月


 

 あの日

 失意が続いて

もうどうでもよくなって

 睡眠薬ってどうなんだろうと

 2,3回分ぽっちを

 ウイスキーで飲んでね

 ぼうっと

 知らない道を歩いていた

 道が二手に分かれてね

 左手には「生きる道」

 右手には「生きない道」

 と道標が立っていた

 ためらいなく

 右手に入った

 少し行くとね

 「今からでも遅くないから戻れ」

 ってタテカンのように書かれていた

 反発してね

 蹴飛ばして なおも行くと

 「これ以上はアウト」

 と書かれた紙が吊るされて

 通せん棒になっている

 その向こうで

 すっぽりかぶって

 足首あたりまで覆う

 白覆面姿の者たちが

 僕を手招きながら

 舞を舞っている

 僕は通せん棒を持ち上げて

 くぐろうとした

 ゴーッ

 と凄い竜巻のような音がして

 足首まで覆う白覆面たちが

 一気に吹っ飛ばされた

 僕は通せん棒にしがみついた


 我に返った

 僕は小さな踏切で

 遮断機のバーにしがみついていた

 貨物列車が通っていた

 
 気持ちが切り替わった

 瞬間だった

 いや

 それまでの生きたくない魂が抜けて

 生きたい魂に替わったのに違いない

 その魂は誰がくれたんだろう

 

 



大相撲で誰が優勝しようと
渋谷や 新宿の繁華街で
熱狂の喧騒曲は起こらないだろう
野球だってそうだ
松坂大輔が投手部門で
圧倒的な票数を得て
オールスターに選ばれたとしても
渋谷で革命前夜の騒ぎは起こらない
フアンであったとしても
自分の生活とはあまり関わりない

サッカーだってそうだ
どこかのサポーターだったとしても
そのチームが勝ったとしても
スタジアムで熱狂しても
大挙して繁華街に繰り出し
大騒ぎはしない

同じサッカーでも
ロシア杯は違った
予想では3敗して予選敗退
というものが多かった
ところが
強敵コロンビアに勝ち
ついでセネガルと引き分けた
次の試合を勝つか
引き分けで決勝リーグに進める

その昔
日露戦争が始まる前
大国ロシアに勝ち目がない
と思われた
しかし
始まってみると
旅順陥落
奉天大会戦勝利
と番狂わせが続いた
その都度
日本人は提灯行列で熱狂した
それはバルチック艦隊撃滅で極に達し
日本列島は熱狂しても燃えた

それなのに
その熱狂に相応しい戦利を得られず
急速に冷めて
一部は暴動に走った

そのような熱狂は戦争のたびごとに起こり
太平洋戦争で最高潮のものが見られ
程なく冷めて耐乏生活に耐え抜き
最後は熱狂を演出した軍部を憎んだ

戦後の熱狂は政治運動で起こった
第1次安保 第2次安保の各闘争で
熱狂と冷めが見られた
救いのない過激派の内ゲバで
何も得られず冷めて退廃に溺れた
戦争と政治に熱狂しても
無力感を味わうだけだ

新たな熱狂を呼ぶ対象の代表に
サッカーが祭り上げられたのかもしれない
熱狂してもそのときだけで
自分の生活に大きな支障はやってこない
束の間熱狂し冷めて
また束の間熱狂して冷める
それぞれの人にとって
いいガス抜きになる

日本人の熱狂はお行儀がよい
後の始末をちゃんとしていく
ゴミ拾いだ
それにゲーム中
どの選手も動き回っている
休むことがない
何となく勤勉な我が身に重なる
サッカーは勤勉な日本人に向いている

今回の冷めどきは
いつのゲームになるだろうか





 なぜ迷うんだい


 人生は長いから


 死ぬ気で頑張るときがあっても


 程々に頑張るときがあっても


 いいじゃないか


 一面 人生は短いから


 死ぬ気で頑張ろう


 でもいいんだよ


 選択するのはきみだ


 そのときにはそのときの意思が


 決めてくれる


 心配無用なんだよ



 ただ


 他人が


 死ぬ気で頑張れなんて言っても


 真に受けないでいい


 どうしてもその気になれないのに


 死ぬ気で頑張ったら


 特攻隊だよ



 死ぬ気で頑張ろうというときに


 程々に頑張れなんて言われたら


 水を差されたようだろ



 死ぬ気で頑張るのも


 程々に頑張るのも自分なの


 死ぬ気で頑張るのも


 程々に頑張るのも


 頑張ることに変わりはないんだから


 そのときの意思のまんまに


 任せればいい


 ということだから


 頑張れないときは


 様子見がいちばんだよ 

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