初めはターザンという雑誌のグラビア企画だった
この色は初めて入荷したものです
と示されたのは目の覚めるようなブルーカラー
一瞬 ひるんだが
これだ と決めた
さすがに街を歩くと
なんだ こいつは
と異常者扱いされた
テレビでは「元気が出るテレビ」で初披露
タイツを軸にしたファッションで
初登場したときに劣らない反響だった
街を歩くと中高生が歓声をあげ笑って迎えてくれた
特に女子高生の反応が活発だった
一般の反応は蛇蝎を見るに等しかった
しかし
ごく一部の人が
勇気がありますね
応援しています
などと声をかけて握手を求めてきた
声をかけてこない人で支持している人は
ずっと多いだろう
と思い背中を押された
5年経つうちに
日本のどこへ行っても
笑われこそすれ
悪意で見てくる人はめっきり減った
お前だけは特別だよ
という認識だったのだろう
認識が一変したのは
3・11以降である
この頃にはレインボーカラーになったが
そのヘアでタイツ姿で歩いていても
僕に違和感はなかった
ということは
巷の人達が僕を見ても何の違和感を抱かない
ということである
髪も含めてファッションの全体像は知られているので
握手を求められたり
スマホでのツーショットを求められるが
それは別である
違和感がなくなったということである
若者たちがごく普通に
いろんな色に染めるようになった
ファッションもカゲキに多彩になった
いい時代になった
という一言に尽きる
3.11以降
すべての価値観が大きく変わった
それを実感している