月別アーカイブ / 2016年10月


 行きつけのラーメン屋で
 豚骨ラーメンと
 餃子を頼むと
 ライライは
 また 苦言を呈した。

 「お昼はそんな食事が多いの。
  今朝は
  冷蔵庫から出した缶コーヒー飲んで
  パンケーキにジャム乗せて…
  昨日の夕食は
  カップ麺2つだったわね」
 「いいじゃんか。おれが何食おうと」

 おれは
 口をとんがらかせて言った。

 「あのね
  そんな食事をすると
  生活習慣病まっしぐらよ。
  心にもよくないし」

 豚骨ラーメンと餃子が
 一緒に運ばれてきた。
 おれはスプーンにスープをすくい
 ふうふうと吹きつけながら飲んだ。
 それから ガツガツ麺を食った。

 「飲んで帰ってくるときは
  何を食べてるの?」
 「ヤキトリが多いかな」
 「エエッ 夜も肉系!」

 ライライは
 呆れたように叫んだ。

 おれは ついさっき
 ライライが垂らしている
 糸から手を放している。

 その糸がゆらゆら
 揺れたところを見ると
 叫んだときにのけぞったらしい。

 「オバケには感情がない
  と言ったけど…」
 「お芝居で感情を出してるの。
  人間世界という郷に入ったら
  郷に従わなきゃね」

 近くのテーブルに家族といた
 子供が立ち上がって
 ライライを見あげながら
 こちらへ近づいてきた。

 「この風船ホバリングしてらぁ」

 とたんに
 ライライは姿を消した。
 
 「あっ 消えた」

 子供は
 おれに視線を移した。

 「幻視だよ。きみは
  まぼろしを見ていたんだ」

 子供は首をひねりながら
 テーブルに戻っていった。

 「オバケは食わなくていいのか。
  楽でいいな」

 おれは餃子に箸をつけながら
 半分 本気で言った。

 「人のほうが羨ましいわ
  食べるのって最大の娯楽でしょ」
 「オバケは何でエネルギーを得ているんだ。
  霞を食ってるのか?」
 「気よ。
  気配と言ったほうが理解しやすいかな。
  人を含めて在るがままの
  ものの気配を全身で吸って
  エネルギーにしているの」


 ライライは話し続けた。

 「わたしたちのことを
  もののけとも言うわ。
  ものの気配を吸ってるからね」
 「気の味ってあんの?」
 「あるわ。
  あなたの気の味は珍味よ。
  でも 食生活がめちゃくちゃだから
  今のあなたの気の味は
  乱れてるの」

 食事をすませて社に戻る途中
 ライライはまた叫んだ。

 「」そうだ!」
 「何が そうだ なんだよ」 
 「貴方の生活大改造よ。
  まずはお部屋の徹底掃除と
  食生活の改善ね」

 午後もやる気が続いて
 あれが新たに持ってきた
 入力の仕事も
 バンバン片付けていった。
 すると あれがきて
 おれの耳元でささやいた。

 「あのな 派遣よ。
  もう少しチンタラやってくれないか。
  でないと おれら正社員の
  立つ瀬がなくなるんだよ」

 社の帰り
 おれの身に珍事が起きた。

 

 
 

 
 
 


本命は別にいたのに

冷やかし5分

遊び4分

本気1分で

好きでも嫌いでもない

相手に告白したやつがいるの

でも

その相手はそいつが好きで

告白の機を

窺っていたんだって

渡りに舟で

もう燃えあがった

周りを気にすることもなく

つきまとい

ベタベタしまくった

逃げたくてもね

告白したら

引っ込みがつかなくなるの

まさか断られる

と思ったなんて

言えないだろう

本命だった子には

笑いものにされるし

ハードル低いよね

あいつ

なんて周りに舐められるし

無理に別れて

ストーカー風に

しばらく

つきまとわれたって

告白は本気で

マジでやんなきゃね

かつ

エモくやれたら

申し分ない








 2人が相前後して婚約したって?

 去年婚約した友達は

 つい先頃

 挙式したんだ

 心から祝福して

 本当に嬉しくて

 幸せ行きに乗れたねって

 でも

 しばらく経って

 気が滅入っている

 自分に気づいて

 何故なの

 何故自分には

 幸せ行きがこないの

 と自分を責めて

 なお気が滅入る

 
 気が滅入っていいんだよ

 でも

 そのあとで

 自分をフォローしなきゃ

 後1年でアラサーになる

 輝く世代になるんだよ

 みんな20代のうちに

 と焦ってのことなんだよ

 輝く世代に

 輝く相手を得ればいいの

 だから

 間違っても

 ハードルを下げてはいけない

 いったん下げると

 とめどなく下げてしまう

 下げなければ

 輝く世代になって

 きみの価値を

 正当に理解できる人が現れる

 気が滅入っていいからさ

 すぐに気持ちを切り替える

 プライドと自信を

 心の内奥に漲らせるんだ

 本物の幸福行きがやってくる

  

 

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