さ〜て、マスクをして出発するか。



孤独なおれ様に敵はいない。
階段を寝そべりながら降りてみるか。
マスクも不要、
コロナさえ寄ってこねえ。
孤独だからこその余裕だ。

コラショ、っと。
こんなところで転落したら、
弘法大師に笑われる。

「ネコも尻尾の誤りか」とな。
筆の弘法様なら、
おれが尻尾でバランスを取っていることは、

ようくご承知よ。

ふーむ、
何年振りだろ、
おれが外出するのは。
おれの売りは孤独で無敵よ。
しかし、
しずかな街だ。

おれは知っている。
おれが外出すれば、
人もネコも家に閉じこもる。
おれはそれが悲しい。
どこまでも孤独なのよ。

これは川か。
おれは泳げないんだ。
うーむ、自然はおれに厳しいな。
それにしても、
ネコの子1匹、
人の子1匹出会わなかったのは、
どういうわけだ。

そんなにおれ様が怖いのか。




ということで、
我が家に戻ったおれは、
感染予防のマスクをして、
おれの安心安全を守り、
更に孤独を怒り、
孤独を楽しんでいる。


(写真提供はシアトル在住の
宇枝田ハコさんです)