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 やることが何にもない奴が

 やるときゃやる

 と言っても怖くも何ともないよ

 怖いのは

 しっかりやることを決めていて

 その機を窺っている奴だ

 言葉じゃ言わないよ

 殺気のようにその気配を滲ませている

 覚悟ができているんだ


 やはり

 機を窺っていて

 やるときまでピエロみたいな奴は

 もっと怖いかなあ

 心中深くに何ごとかを期していて

 そんな覚悟のカの字さえおくびにも出さず
 
 その機がくれば

 とんがり帽子を

 巨大な槍の穂先にして

 突進してくるぞ

 ただ

 こういう人の覚悟って

 命がけでなければ

 やれないことをやる覚悟だから怖い

 決行の準備が整ったら

 もうそんなことは放念したかのように

 屈託ない感じで時間を過ごす

 見た目は生真面目っぽい人なのに

 酒席では面白いことを言い

 マジなピエロって感じ

 決行の前日までそうだったみたいだよ

 この人の名は三島由紀夫

 作品も人間も好きではなかったが

 貧弱な体をマッチョ系にするために

 ボクシングや

 ボディビルをやってのけちゃう

 純粋さと決行力には敬服した

 僕は

 あんなに純粋にマジに

 自分を追いこめないもんなあ

 決起を知って

 はハハーンと納得した。

 陸幕の建物のバルコニーで

 自衛隊員に決起を促したが

 促せば決起してくれるなんて

 あの人は露ほども思わなかったぜ

 賢明でちゃんと読めるヒトだったよ

 自分で描いて自分でけじめを作る

 ドラマにあの場面は欠かせなかった

 江戸時代の人になるが

 大石内蔵助は

 怖いピエロは演じきったなあ

 あのくらいの覚悟と

 ピエロとしての演技力がなければ

 太平の世に仇討ちなんてできなかったろ

 江戸時代280年を通じて

 ちゃんとした仇討ちは

 数えるほどしかなかったと思うよ

 
 ピエロは怖い

 本物のピエロにはなれそうもないので

 せめて

 とんがり帽子をかぶるんだ

 
 
 野望を望むなら

人生

 ここぞというときに

 やるときゃやるの

 ピエロの 覚悟を出しな